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児童相談所82、83日目。「静けさと慌ただしさとこの場所と」

 今、一次保護所はとても静かな時間が流れている。前回にきた時に「やけに静かだなぁ」と感じたのは、ごそっと兄妹が退所した後だったからで、なんだか家に遊びに来ていた何人かの仲間が帰った後みたいな感覚だった。

 まぁここには保護児童がいないほうがよいわけで、退所できたことは前向きな出来事。ここでなにかきっかけを得て人生に役立ててもらえたら嬉しい。

 退所したけどここに来ているということは、入れ替わりで保護児童がいるからなんだけど、年齢があがると部屋で過ごす子も少なくないから、別の部屋で見守り待機みたいな感じで僕は過ごす。

 そんな静かな時間。

 でも、突然保護所が騒がしくなる時もある。今日がそんな日だ。急な保護が決まると、職員の先生方はとにかく準備や連絡などで動きが激しくなる。児童の保護に向けたこうした一連の動きを見ていると、頭が上がらない。

 いくら仕事とはいえ、ここに先生方や職員の方がいるからこそ行き場を失った子どもたちが来ることができるわけで。もちろん、児童相談所という場所における問題も時々話題になるんだけど、内側から見ていると「大変な仕事だなぁ」って思う。
 
 肉体よりも、精神を擦り減らす仕事はなんとも言えない疲労感を感じるのは、きっと誰しもが経験したことがあると思う。

 僕の雇用は職員の日夜の勤務のサポート役しかないけど、ここに来る子どもたちが悲壮感ではなく、安心感に溢れるように職員や子どもたちと関われたらなって思う。

 今日も保護されたばかりの子が、僕を三度見くらいしてた。こんなやつがここにいるのがよほど珍しいんだろうね。

いつも読んでくださりありがとうございます。いろんなフィードバックがあって初めて自分と向き合える。自分を確認できる。 サポートしていただくことでさらに向き合えることができることに感謝です。