見出し画像

皮膚は脳?!

いつものように、相互貸借制度に基づいて、県立図書館に貸し出し依頼をしている本を受け取りに行っていた。山口県では、市町の図書館に県の図書館から毎週配本・回収される制度がある。

国立国会図書館デジタルコレクションで検索し、必要なら複写サービスもある。これを利用していたところで、カウンターで複写依頼をし、さらに別の検索をするためにPC+ネットコーナーに向かおうとしていた。そのとき、自分の身体が自然と(無意識に)翻った。後で感じたことを思い出したが、そのとき、足のスネ辺りに布きれのようなもののすごく軽い感触が伝わった。

隣にいたカウンターの女性(母親)が振り向いた。自分も振り向くと、足下に1才を過ぎたばかりのよちよち歩きの女の子がいた。すんでの所でぶっつかるどころか、膝蹴りならぬスネけりを食らわすところだった。

女の子をかばう動作もする暇がないほどよちよち歩きはスローモーションのように見えたが、早かった。女の子は母親の手を取っていた。もちろん、1メートルも離れていない。

「危なかった~」という意識が飛ぶくらいほんの一瞬の出来事だった。図書館のカウンターの人の注目する動きもスローモーションに写っていた。

胸をなで下ろすことも忘れていた。椅子に座り、もう何事も無かったかのように検索を始めていた。

そのとき、思い出していた。「皮膚は0番目の脳」というフレーズを。「ヒューマニエンス 40億年のたくらみ」5月10日放送。以前の番組で脳だけが認識・判断しているわけではない、ことを知らされていた。腎臓は第二の脳。いわば、人間は分散処理の生物(他の動物も同じはず)。生物は臓器の統合体だろう。臓器自体はネットワークの中で分散処理をしながら機能しているはずである。身をもって体験した一瞬であった。