見出し画像

角島(山口県):万葉集に出てる!

標題画像:Wikiから切り取りして表示。角島大橋は2000年(平成12年)11月3日に開通している。※角島の水彩画がかんざきかりんによるhttps://note.com/karin_k/n/n1af984b66e9cにある。

おび

一首:角嶋之 迫門乃稚海藻者 人之共 荒有之可杼 吾共者和海藻

角島の 瀬戸の稚海藻は 人のむた 荒かりしかど わがむたは和海藻

注)角嶋=角島、瀬戸=迫門(せと)、稚海藻=わかめ、むた=共(と一緒に、とともに)、和海藻(にきめ)

解釈:角島の瀬戸のわかめは、他人といると荒々しかったが、私といる時は和らかい藻(め)よ。

・「稚海藻」の「藻」は海藻の一つであり、若女(わかめ)を掛けている。
・「荒」(あら)は「にき」(和海)の反対語。
・稚海藻=わかめと和海藻(にきめ)を掛けている。

注)『万葉集』第16巻3871、中西進(1984年:昭和59年)1199頁。

角島は山口県西北の突端に掛かる橋であり、長さは全長1,780m(無料の大橋として、日本第二位の長さ)である。※無料の大橋として、沖縄県の古宇利大橋(全長1,960m)ができるまでは日本1位。橋をドライブすると、爽快感を味わうことができる。角島大橋も古宇利大橋も、車のCMでよく利用されている。

海はコバルトブルーとして愛でられる。夏には広域の海水浴場として利用されている。夕焼けも高く評価されている。

角島灯台があり、石造の灯台である。灯塔は総御影石造りでできており、無塗装の灯台である。歴史的文化財的価値が高く、2020年に国の重要文化財に指定されている。Aランクの保存灯台であり、日本の灯台50選の一つである。

角島を舞台とする映画「四日間の奇蹟」が作成されている。

おび

参考文献
・中西進(1984年:昭和59年)『万葉集』(全訳注原文付)講談社。