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妻の記録:骨粗鬆症を予防するために

妻が右手を打ち身して1ヶ月経過した頃、診察を受けた。経過は思わしいものではなかった。打ち身して2週間程診察を受けずに自分で手当てしたため、判断を誤った影響だった。お隣さんに指摘され、病院通いが始まった。リハビリを週2回。自宅で交替浴を行っていた。

診察の機会に医者に勧められ、骨密度を検査した。結果、年相応の平均値並みであった。しかし、医者から皮下注射(テリパラチドBS)を勧められた。2年間打つらしい、2年間しか打てないらしい。1日1回打つように指導された。

皮下注射キット600μ「モチダ」の保管は大変である。遮光して、冷蔵庫で、2度から8度の範囲で保管する必要がある。毎夜、冷蔵庫から取り出して、皮下注射から、ペンキャップを外した後、カートリッジを消毒し、針ケースを差し込む。ペンキャップの注入ボタンを引き出す。その後、注射する腹の位置を消毒し、針ケースの保護シールを剥がした後、針ケースをペンキャップの先端にねじ回しながらセットする。針の先端に付いている針キャップを外し、消毒した部分に注射する。

これを毎日行い、「テリパラチド・ダイアリ-」に記録に残す。1ヶ月経過すると、注射の報告をし、記録を見せ、指導を受ける。新たに、皮下注射キットを薬局で購入し(5千円台)、次の1ヶ月を続ける。

注射の準備をしながら、妻の繰り言を聞くことになる。

「せんなにゃいけんかね」

「注射した方がええじゃろう」

なんやかんやしながら、1ヶ月注射したが、2ヶ月目はイヤだという。放っておくと、看護師から「診察を受けてくださいね」と催促された。リハビリに通っている手前、診察を受け、念入りな指導を受ける。

今までの注射針をビニール袋に入れて持っていくと、厳重な注意を受ける。当然のことで、一度使った注射針は管理上病院に持っていくが、固いペットボトルなどに入れて提出する必要がある。(使った注射針の事故から守るため)

「効果があるんかねぇ」「せんなにゃいけんかね」

繰り言を聞きながら、2ヶ月の中頃まで来た。

分かっているのに、

「いつまでやるんじゃろう」

繰り言が増えていく。

注射が終われば、朝寝・昼寝・夕寝しているのに、そのまま寝ることが多い。

♬線路は続くよ♬どこまでも♬

頭の中で歌っている。