映画『パーフェクト・レボリューション』の感想

今日、TOHOシネマズ新宿で『パーフェクト・レボリューション』という映画を鑑賞しましたので、その感想を。

公式ホームページはこちら

リリー・フランキー、清野菜名が主演の映画で、テーマは身体障害者の性と恋愛です。これだけ書くと重たいテーマのように感じるでしょうが、あくまでエンターテイメントとして描かれています。

あらすじは上記の公式ホームページを参照して頂きたいのですが、簡単に説明すると、リリー・フランキー演じるクマは日々世間の身体障害者への偏見を解くため活動しているのですが、清野菜名演じる風俗嬢のミツは恋をして、やがて付き合うことに。しかし色々と問題が生じて…というお話です。

まず最初の印象は、ミツの存在がウゼェ!というなんともマイナスな印象でした。周りのことなんかお構いなくクマに付きまとい、自分勝手なことしかやらない。「この映画、大丈夫?失敗したかな?」と思ったくらいです。
しかし途中でミツも問題を抱えていることが描かれ、実はミツのキャラクターにも理由があることがわかってくると、ミツの発言が最初の印象とは真逆の至極真っ当なことを言っている、むしろ世間の偏見に対しての率直な疑問を投げかけてくれるように感じ、すごく魅力的なキャラクターに見えてきます。
特にそれを感じるのがクマのお父さんの七回忌のシーン。クマが障害を持っていることを疎ましく思っている親戚たちがぐちぐち嫌味を言ってくるのに対し、ミツは障害を持っているからって関係ないというスタンスを崩さずに親戚たちに対抗するシーンは最高!
(ここまで親戚って露骨に嫌味言ってくるかな?とちょっと疑問に持ちましたが…)
最初の印象と最後に感じる印象がここまで変わってしまうキャラクターも珍しいのではないでしょうか。そしてその感覚がすごく気持ちいいです。
(とは言いつつ、やはり身近にこんな子がいると楽しいけど、凄く疲れてしまうのだろうなと思ってしまったり…)

また、最初に書いた通り、あくまでエンターテイメントに徹しているのが良いです。特にクマが操縦している車椅子にミツが乗っているシーンが何回か出てくるのですが、そのどれもが最高で、「ああ、今俺は映画を観ている!」と感じさせてくれます。特に最後のシーンはフィクションっぽさ全開で笑えてしまいますが、同時に涙も出てくるようなシーンです。もしかしたら賛否両論なシーンかもしれませんが、私は大好きです。

途中で二人の関係に様々な問題が生じます。詳しくは映画を観て頂きたいのですが、それでもクマはミツの問題を受け入れ、またミツはクマの障害を受け入れて前に進んでいきます。「そんな綺麗事描かれても、現実はそう上手く行かないよ!」というような凝り固まった頭を吹き飛ばしてしまえ!というような内容ですので、日々の生活に疲れてしまい、何か昔持っていた純粋無垢な気持ちを忘れてしまっているな。と思ったら是非この映画を観て下さい!

DVD、Blu-rayの発売が待ち遠しいです。

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