謎の老姉妹

 おいらは(一人称安定しない)社会人になって1年位で親元から離れた。距離にして数キロの隣町。父親との折り合いが悪くコリャダメだなってことで。

 バブルの残り火があった時代で賃貸アパートも高く、ボロボロのところしかない。
そんな中、意図した物件があり決定。
晴れて独り身となったのである。ヒャッホー!

 アパートの2階には老姉妹と思しき住人がおり、もう顔も覚えていない。会うこともなかったので、こちらとしては上に迷惑をかけず暮らすことをモットーとしていた。

 生活音は気になるところであるが、老姉妹の行動でどうしても気になることがあった。
それは夜中2時ころにどうやら押し入れを開けるような音とともに
「どすーーーーーん」
と何かを落とすような音が聞こえるのだ。
これは堪らない・・・・
しかし、後から越してきた身。そうそう文句も言えない。若かったしね。

 結局原因は解らず、しばらくすると老姉妹は引っ越していった。

めでたしめでたし
(特にオチはない)

それでは、また。

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