無音の旋律

 ひと文字、ひと文字、紡ぐようにキーボードを打ち込んでいると、ふとピアノを弾いているような感覚に陥ることがある。

 液晶化された原稿を埋めてゆく無音の旋律たち。

 わたしは息をひそめ、その透明な音色に耳を澄ませる。その音楽が、聴く者の心をどんなふうに響かせるのかを想像しながら。

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