乙女の晩餐

 ポテトチップス(明治じゃがままコンソメ味、プリングルスのサワークリーム&オニオン、ナビスコチップスター期間限定のあれは何味だっけ、七味唐辛子か何かが入ってるやつ)

 チョコレート(はロッテ。ラミーとバッカスがお気に入り。仕事中にほろ酔いすることもしばしばでした。あと、箱入りのガーナエクセレントは断然ブラック派。それから、忘れちゃいけないチロルチョコは種類が多すぎるので一部だけ挙げるなら、塩バニラとか白いちご辺りはリピート率高め)

 グミ(手当たりしだいに試したくなる。サワーズでしょ、ピュレグミでしょ、ポイフルでしょ、フェットチーネでしょ、ぷるるんかぷぷるんかそんな名前のやつもあったよね、UHA味覚糖は全部好き、あとハリボーもいいよね。JA紀南のうめぼしグミも地味に好き)

 ソフトキャンディ(ぷっちょしゅわソーダ、ぷっちょしゅわコーラ、ぷっちょ元気ドリンク、ハイチュウわたがし味)

 甘いもの、甘くないもの、苦いもの、しょっぱいもの、やわらかいもの、かたいもの、シュワシュワするもの、ヒンヤリふんわり食感のもの、歯にくっつきやすいもの、激辛を通り越して舌がひりひりするもの、糖質○○%カットのもの、雪のような口どけのもの、一つで二度おいしいもの、冷蔵庫で冷やして食べるとより一層美味しくいただけるもの、一度に多量に食べると体質によりお腹がゆるくなる場合があるもの、○○味と書かれているのにまったくそれらしい味がしないもの、パッケージ詐欺のもの、怪しげな粉を入れてシャカシャカしたらハッピーになれるもの(!)

 食べて、咀嚼して、飲み込んで、食べて、食べて、食べて、ちょっと噎せて、食べて、咀嚼して、嚥下して、食べて、吐き出して、食べて、食べて、食べても、食べても、味がしない、満たされない、まだ許されない。

 袋をかたむけて、最後の一カケラを口の中へ滑り落としたら、一緒に変なものまで入ってしまった。指を突っ込んでつまみ出すと、それは紙製の小さな袋で、表面にこんな文字が印字されていた。

『タベルナキケン/無味乾燥剤』

 これを取り除いてしまえば、きっと私の人生バラ色、どころか虹色。
 だけど、もう食べるものが残っていない。

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