骨キャンディ

舐めろ、と
無理矢理にこの唇をこじ開けて
不埒に侵入してきたその指を
飴のようにしゃぶりながら
昨日の虹を反芻する

飴と鞭を適度に使い分けて
あなたは私を溶かしていく
やがて肉体が溶け落ち
白い骨だけが残ったら
それをキャンディのように
カラフルなセロファンで包(くる)んで
風船と一緒に配り歩くのだろう

そのうちに
口髭を生やしたピエロに群がる
子どもたちの中から
新しい「私」が生まれる

そして、
砂時計はひっくり返される

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