骨キャンディ
舐めろ、と
無理矢理にこの唇をこじ開けて
不埒に侵入してきたその指を
飴のようにしゃぶりながら
昨日の虹を反芻する
飴と鞭を適度に使い分けて
あなたは私を溶かしていく
やがて肉体が溶け落ち
白い骨だけが残ったら
それをキャンディのように
カラフルなセロファンで包(くる)んで
風船と一緒に配り歩くのだろう
そのうちに
口髭を生やしたピエロに群がる
子どもたちの中から
新しい「私」が生まれる
そして、
砂時計はひっくり返される
ここから先は
0字
¥ 100
いつもサポートありがとうございます。 『この世界の余白』としての生をまっとうするための資金にさせていただきます。