川野鶴也

川野鶴也(かわのつるや)です。小説を書いています。作品を発表していこうと思います。

川野鶴也

川野鶴也(かわのつるや)です。小説を書いています。作品を発表していこうと思います。

マガジン

  • 小説『預言書を解読する男』

    元禄時代に書かれた不思議な書物『世を直せ、世を直せ』。驚くべきことに現在の社会を予見する内容が書かれていた。著者静川孫衛門の子孫太三郎はこの謎に満ちた書物の解明に挑む。

  • 小説『不思議な言葉』

    あるとき野田は会社や家庭で「だじばむ」という言葉を耳にする。辞書を引いて調べてみても「だじばむこと。」と説明になっていない。謎の言葉の意味を求めて野田の冒険が始まる。

  • 小説『魂の宇宙旅行 ~パイプオルガンに乗せて~』

    証券会社に勤める音村翔一は、ウォール街の不景気の煽りを受けて身も心も疲弊していた。音楽に一縷の癒しを見出した彼の魂がバッハの『トッカータとフーガニ短調』の荘厳な音色と共に宇宙へ飛翔していく。

  • 短編小説『アーカイブスの怪』

    日本放送連合のアーカイブス資料室に努める穂積と倉田。不思議なお蔵入り映像作品を発見する。次々に現れる謎のウサギたち。作品の真意を問うため、製作者に会うことにするが…。

  • 短編小説『虹を架けた男』

    機械メーカーに就職した穂高邦昌。非凡な才能を発揮した彼は虹を製造し始める。彼の架ける虹はどんどん話題になり、ついに彼は…。

最近の記事

クリストファー・ラブロック:サービス・マーケティング②

クリストファー・ラブロック:サービス・マーケティング② 「一流の企業は8Pに大いに取り組んだ」 サービス・マーケティングによる8Pの実践によって多くの企業が学びを得て、成功していますが、そういった企業には以下のような企業があることが成功事例として挙げられます。 ①Google、②Amazon、③Airbnb、④サウスウエスト航空、④Apple、⑤Microsoft、など、そうそうたる企業が名を連ねています。これは、もはや、サービス・マーケティングの8Pを無視して、企業

    • クリストファー・ラブロック:サービス・マーケティング①

      クリストファー・ラブロック:サービス・マーケティング① 「8Pの登場」 製造業による製品は「有形」ですが、それらの製品に対して行われるサービスは「無形」な要素が多くあるため、マーケティングの基礎となっている手法「4P分析」(①製品(Product)、②価格(Price)、③販売促進(Promotion)、④流通(Place))だけではカバーしきれないマーケティングの部分がでてきます。 そこで、新たに4つのPを加えて、マーケティングを考える説が登場します。そのような観点

      • フィリップ・コトラ―:マーケティングの意味②

        「PEST分析」 コトラーが考案した分析に、PEST分析というものがあります。事業を成功に導くためには、不可欠なものとして、景気、テクノロジー、法律の変化、時代の潮流など、多くの「外部環境」の分析が必要であり、事業に大きな影響を与える「マクロ環境」を知ることが必須です。PEST分析とは、そのマクロ環境を効率よく、網羅的に分析するために使用するフレームワークのことです。 PEST分析とは、主に経営戦略や海外戦略等の策定、マーケティングを行う際に使用し、自社を取り巻くマクロ環

        • フィリップ・コトラー:マーケティングの意味①

          「マーケティングを追い続けた人生」 マーケットという言葉は、市場という意味でよく使われますが、その市場にあるものは、もちろん商品であり、サービスです。商品を求め、サービスを求める人々がその市場にいるわけですが、人々の欲求は需要という言葉で表され、従って、市場は需要地となっています。 一方、市場に商品を送り込んだ企業は、市場に商品を供給した立場であり、その意味で市場は供給地でもあります。市場に商品を購入しようと集まった人々、顧客は商品に対する欲求を「需要の欲望」として持って

        クリストファー・ラブロック:サービス・マーケティング②

        マガジン

        • 小説『預言書を解読する男』
          4本
        • 小説『不思議な言葉』
          6本
        • 小説『魂の宇宙旅行 ~パイプオルガンに乗せて~』
          5本
        • 短編小説『アーカイブスの怪』
          5本
        • 短編小説『虹を架けた男』
          3本
        • 短編小説『M&Aとは何か』
          2本

        記事

          組織は戦略に従うbyアルフレッド・チャンドラー②

          組織は戦略に従うbyアルフレッド・チャンドラー② チャンドラーが研究した米国4社は、試行錯誤の末、集権的組織を分権的組織に変えて権限委譲する必要があることを等しく示している結果となりました。 そして「一つの事業は一つの事業部に任せ、トップは実務に関わらない」という事業部制組織に行き着き、その後の成長につなげます。 デュポンの場合、個々の製品ラインに目を光らせて確実に利益を上げる責任は、誰も持っていないことに気付き、製品群ごとの事業部制組織に変革し、責任を明確にしま

          組織は戦略に従うbyアルフレッド・チャンドラー②

          組織は戦略に従うbyアルフレッド・チャンドラー①

          組織は戦略に従うbyアルフレッド・チャンドラー① アルフレッド・チャンドラー(1918-2007)は、アメリカ合衆国の経営史学者であり、ハーバード・ビジネス・スクール及びジョンズ・ホプキンズ大学において経営史の教授を務めました。 彼は、現代企業の大規模化と経営構造の変化について幅広く執筆し、その業績は経営史、経済史を再定義するもので、「アメリカ経営史の草分け」と評されています。 チャンドラーは、『経営者の時代』でピューリッツァ賞の文学芸能―歴史書部門を受賞しました

          組織は戦略に従うbyアルフレッド・チャンドラー①

          欲求階層説から見た経営論

          「成功哲学とは一線を画する欲求段階理論」 「人間の心理(欲望)と経済活動」という観点に立てば、一定の欲望に基づく心理状態がどういうふうに経済活動に関わっているのかという問題意識が生まれます。 アメリカの心理学者、アブラハム・マズロー(1908-1970)は、フロイトの精神分析学が精神の病理学的な解明と治療というネガティブな側面に向き合っていたのとは対照的に、人間の正常で健康な側面を重視し、人間は、食欲などの単純な欲求を持つだけではなく、成長に向かおうとする成長動機を持っ

          欲求階層説から見た経営論

          J-POPの世界:浜田省吾

          J-POPの世界を覗いてみると、そこには豊穣な音楽世界が広がっている。洋楽に引けを取らない豊かな世界である。J-POPの世界は、今日、その評価を世界的に高めつつあるという認識を持っても、一向に差し支えないと言える。 1970年代も終わろうとするとき、衝撃的なロックが日本列島に響き渡った。乾いた声でロックを歌い上げ、聴衆を酔わせ、サングラス姿でステージに立つこのミュージシャンこそ、浜田省吾その人であった。略称「ハマショー」の歌う曲は、どれもこれも人々を引き付ける魔力のような

          J-POPの世界:浜田省吾

          洋楽の讃歌Ⅱ:ビージーズ

          ビージーズ、僕はあなた方の歌がとても好きだ。悲しく、切なくなるほど、好きだ。うれしく、楽しくなるほど好きだ。 その理由は極上のメロディーを、あなたがたは全世界の人々に与えてくれたからであるという単純明快なものである。まるで音楽の守護神アポロンが、あなた方に豊かな霊感を注いでいるかのようだ。バリー、モーリス、そしてロビン、あなたがた三人は神が遣わしてくださった天使たちに違いない。 今、ぼくは懐かしく思い出すのであるが、あなたがたのデビュー当時のヒット曲「ニューヨーク炭鉱の悲

          洋楽の讃歌Ⅱ:ビージーズ

          洋楽の讃歌Ⅰ:マイケル・ジャクソン

          マイケル・ジャクソン、ぼくはあなたを回顧して以下の文章をここに書こう。 マイケル、紛れもなく、ぼくはあなたのファンだ。しかし、ぼくはあなたのことについて何を書くことができるだろう。誤解を恐れずに、僕の感じたままを書くことを許してほしい。 あなたは、ファンタジーを生き、かつ演じる一人の天使だ。そして永遠に夢見る少年だ。愛は無敵であるという信念を持つあなたは、実社会で生きるには清らかすぎる。美しいイマジネーションの中で生きることこそあなたにふさわしい。そこがあなたの住処だ。

          洋楽の讃歌Ⅰ:マイケル・ジャクソン

          やり抜く力:アンジェラ・ダックワース②

          「やり抜く力が抜群の大谷翔平」 アンジェラ・ダックワースの強調する点を、簡単に言うと、「才能よりも努力の方が2倍重要」ということであり、例えば、大谷選手の活躍は素質だけでは説明がつかない、彼はプライベートの時間もほとんど外出しない、「投打二刀流でやる」という目標に集中し、あらゆる行動が首尾一貫して、その目標の実現に向かって、壮絶な努力を人知れず重ねているのだ、となるでしょう。 特別な趣味はない、野球が趣味であるという大谷選手はその二刀流の完成に向かって、人一倍の「

          やり抜く力:アンジェラ・ダックワース②

          やり抜く力:アンジェラ・ダックワース①

          「成功の決め手は何か」 人間の能力、資質、才能などを論じたり、話したりすることは、日常生活において、よく見られる光景です。 そんな時に出てくる言葉が、「天才」とか「凡才」とか、いわゆる、才能のあるなしに関する言葉であり、特に、「天才」などという言葉を使うときには、何か先天的な能力、知的能力にせよ、身体的能力にせよ、超人的に秀でた才能・能力が生まれながらに備わっているのだと思って、何の疑問も持たず、「あの人は天才だ」と言ってしまうときがあります。 ここで、天才とは何

          やり抜く力:アンジェラ・ダックワース①

          トヨタの秘密 by J.P.ウォマック②

          「短期的な儲けでなく、共存共栄の仕組みを作る」 モノもカネもない状況でムダ削減のため知恵を絞るとしても、最終組み立て工場は、工程全体の一部です。1万個以上の部品を作る部品メーカーとの協力も必要でした。大野耐一は、部品メーカーとの関係も徹底的に見直しました。 米国の自動車会社は、部品設計図を作って部品メーカーに渡し、期限を示して競争入札させた上で、最安値メーカーに発注していました。 大野は「この方法はだめだ。部品メーカーの改善や提案意欲を削いでしまう。長期的なお互い

          トヨタの秘密 by J.P.ウォマック②

          トヨタの秘密 by J.P.ウォマック①

          「トヨタの秘密を暴露した驚異的な本」 今や、世界一といってよい自動車メーカーの「トヨタ」は、なぜこのような成長を遂げ、高品質の自動車を作り続けることができたのか。自動車大国、自動車王国であるアメリカは日本から押し寄せるトヨタの輸出する自動車が素晴らしいものであることを、1980年代に気づき、徹底的にトヨタ自動車を研究しました。 その結果、トヨタの秘密が判明し、それを一冊の本にして世に出しました。それが、ジェームズ・P・ウォマックとダニエル・T・ジョーンズ、ダニエル・ルー

          トヨタの秘密 by J.P.ウォマック①

          ピーター・センゲ:学習する組織②

          「組織はしばしば学習障害に陥りやすい」 ピーター・センゲは、「人々がたゆみなく能力を伸ばし、心から望む結果を実現しうる組織、革新的で発展的な思考パターンが育まれる組織、共通の目標に向かって自由にはばたく組織、共同して学ぶ方法を絶えず学び続ける組織」、それが「学習する組織」であると述べましたが、 それには、5つのポイント、すなわち、『システム思考』『自己マスタリー』『メンタルモデル』『共通ビジョン』『チーム学習』があると述べました。 センゲが「最強の組織の法則(

          ピーター・センゲ:学習する組織②

          ピーター・センゲ:学習する組織①

          「管理する組織から学習する組織へ」 世の中のあらゆるものが組織である、と定義しようとすればできないこともありません。政治、経済、言論、教育、医療、その他、それぞれの領域が組織で動いており、純粋な単独行動と言えば、趣味に没頭している趣味人ぐらいのものでしょう。 そもそも、人間の人体組織そのものが、細胞から始まり、細胞が組織を作り、組織が一定の機能を目的に器官を形成し、各器官が連携して器官系を形成すると、一個の人体は器官系の統合体となります。 原則的に言えばそうな

          ピーター・センゲ:学習する組織①