見出し画像

「若手真打発掘プロジェクト・まちだ」に込めた思いと願い

3/17(金)「若手真打発掘プロジェクト・まちだ」という新企画がはじまります!
というお知らせ記事を、以前書きました。

この続きといいますか、加えてお伝えしたいことを書きます。

ここ数年のコロナ禍で、鶴川落語会のお客様の層は変化しました。以前は、都心や千葉、埼玉、神奈川はもちろん、静岡から来場されるお客様も一人や二人ではありませんでした。ですが今は、町田や近郊にお住まいのお客様が大半を占めます。「都内に出るのが億劫になった」とおっしゃる方の多いこと。長く移動することなく、近隣で楽しめる文化イベントを求めておられる声が多く寄せられています。

鶴川落語会の理念としては、町田市や近郊だけでの文化活動ではなく、最終的に寄席や他の落語会、寄席演芸の会に足を運んでいただく流れを作るのが目標です。なので、長い先のことを見据えて動かねばなりません。これまでも、未来の寄席演芸に貢献できる流れを作りたいと思いながら活動してきました。

それこそコロナ以前、鶴川落語会が立ち上がってすぐの頃から、「若手真打の会がやりたい」「学校寄席ができないだろうか」と言い続けてきました。面白いと思ってもらえたら、若い方々への寄席演芸の普及啓蒙に繋がります。当会で開催している「らくご@鶴川」というホールの会にも興味を持ってもらえるかもしれない。コロナ後は、そこにコロナ禍で億劫になっていた寄席への来場にもつながるかもしれないという思いも加わりました。

しかし、そんな簡単には「やりましょう!」とはいきません。様々な方の協力、準備、そして何といっても資金がないと難しいのが現実です。町田市の文化への投資は、たいへん言いにくいのですが貧弱としか言いようがありません。町田市民ホールや和光大学ポプリホール鶴川の指定管理を請け負う文化財団も、資金をどうにか捻出できないか、苦慮されているように見受けられます。

町田という立地は、都内に通勤する方のベッドタウン的役割の街で、2020年4月時点で43万人の人口を抱える大きな市ではあるのですが、たくさん税金を落としてくれそうな大手企業の本社や工場があるわけでもなし、映画館すらなく、実は文化的に特徴が少ない市です。もちろん、自由民権運動という歴史、FC町田ゼルビアというサッカーチームや版画美術館(実は良く行く)もあります。長い歴史のお醤油屋さんや美味しい餃子ソーセージもある。それはわかっているのですが。

少し脱線しました。

そんな中、昨年末に、運命か!と思わせるほど、様々な流れが重なり、今回の「若手真打発掘プロジェクト・まちだ」が現実のものとなりました。勢いか、と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、勢いがなかったら新しいことはできませんし、鶴川落語会だけでは実現できなかったことです。様々な方にご協力いただいてこそ、このタイミングでこの流れとなったことを大切に、今後も町田市を拠点とした落語および寄席演芸の普及活動に全力を注いでいく所存です。

長々と思いの丈を書いてしまって、重いし、ウザったがられそうな気がしますが、ここに記録として書いていきたいと思いました。初心を忘れないためでもあります。

今回一番お伝えしたいこととして、タイトルの「発掘」は、「お客様に好きな落語家さんを発掘してもらうきっかけを」という想いが込められています。大きなホールでの落語会はそれはもちろん面白いし楽しいです。私も大好きです。しかしホールでは、客席と演者にはどうしても距離が生まれます。その距離をウンと縮めて、高座を間近に、今まで町田市で落語を演じる機会が少なかった若手真打を聞いていただき、「あ、この人の落語、好きだな」と思ってもらえたら。その願いを込めています。

自分と波長の合う落語家さん、年齢の近い落語家さん、応援したいなーまた聞きたいなーと思う落語家さんに出会いに、できれば毎回・・・無理なら時々いらしてください。絶対に出会えます。
今回出演の立川晴の輔師匠は、昼夜公演各2席ずつ。鶴川落語会の理事長・今野との対談もございます。(対談は今回の初回限定)

詳細は、町田市民ホールホームページ、初回出演の立川晴の輔師匠のWEBをご覧ください。チケットは、町田市民ホール、かわせみオンラインチケット(町田市民ホールの右バナーに入口があります)にてお買い求めいただけます。

ご来場を心よりお待ちしております!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?