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ちんこすこう開発者は見た!#16 吉本が沖縄に来て目指しているもの

沖縄には大きく3つのお笑い事務所がある。「演芸集団FEC」「オリジン・コーポレーション」そして後発の「よしもとエンタテインメント沖縄」だ。筆者もお笑いは大好きなので、筆者なりの愛情表現として3回に渡って各事務所及び所属芸人などを紹介したい。

スリムクラブら11人処分解除――。

ご存じ、世間を騒がせた吉本の闇営業問題。筆者が特に気になっていたのが沖縄県出身の芸人「スリムクラブ」の動向だった。以前、沖縄のCM企画でご一緒したとき「郵便局のCMなので特に親が喜びます!」と、笑顔で頑張ってくれた二人だったので、処分解除のニュースは本当に嬉しかった。反省を糧に今後も活躍してくれるはずだ。

吉本は近年、地方創生をテーマに全国各地で「住みます芸人」など様々な取り組みを行っている。そんな中、

その恩恵を一番受けているのが沖縄県だと思っている。

沖縄国際映画祭(島ぜんぶでお~きな祭)をはじめ、ラフ&ピース専門学校の設立、やんばるアートフェスティバルの開催など、ここ南国で幅広い事業を展開しており、そのどれもがチャレンジングなものばかり。これらを数年かけて粘り強くやれる企業はなかなかない。

筆者はお笑いのライブが好きで、東京出張の際には仕事を抜け出し、というか半ばそのために仕事をつくり、新宿のルミネや今は無き品川の「プリンスシアター」にまで足を運んでいた身。沖縄でも吉本の芸人を生で見ることが出来る恩恵を享受しつつ、当然ながら疑問も沸く。なぜここまで沖縄に?と。

ネットでは沖縄のカジノ利権への参入が目的などという噂もあるが、筆者は違うと思っている。というのも、故翁長雄志氏が県知事に就任した2014年以降、県はカジノ誘致から完全に手を引いている。吉本の沖縄展開はむしろそれ以降に加速しているからだ。

昨年、そんな吉本の会長である大﨑洋氏に東京でインタビューする機会に恵まれた。お笑い界、いや芸能界のドン、何より最もリスペクトする人物の一人を前に緊張しまくりの筆者だったが「沖縄からきてくれたの?ありがとう、大﨑ちゃんって呼んでや」の一言で一気に場が和む。さすが6000人のタレントを抱えるトップは違う。
子どもの貧困問題や、BS放送局立ち上げの話など、その守備範囲の広さに圧倒されながら、沖縄での事業展開の理由について問うてみたところ、

「大好きな沖縄を100年かけてエンタメの島にしたい。」

との答え。カジノどころか、お笑いの域をも完全に超えたスケールの事業構想だった。
エンタメの島、それはコンテンツの島ということだ。コロナの影響もあり、最近では沖縄で仕事をするクリエイターも増えてきている。今でもネットを通じて世界中のコンテンツがエリアの概念を超えて受発信されており、確かにそれは可能な気がする。100年後も吉本が沖縄にいてくれれば。

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