DSBMとの出会い
DSBMという音楽がある。Depressive Suicidal Black Metal、ヘヴィメタルの一種で憂鬱や自殺、自傷といった暗すぎるテーマを持つものである。
センシティブなトピックなので賛否は分かれると思うが、私はこのジャンルの存在を知った時に衝撃を受けた。
世間一般では自殺などはあまり好ましくない。数年前私がインスタグラムで死にたいと投稿していたら、「自殺は投稿するようなトピックではないです」と言われたことがある。また、当たり前だが自死遺族は自殺に関するものを忌み嫌う傾向にある。そういうものなのだ。
そういった「負」のものを積極的に音楽に取り入れることが許されている、ということが衝撃的だったのである。
私がDSBMのことを知ったのは2020年だったと思う。私はその頃精神状態が非常に悪く、閉鎖病棟に入院していた。携帯やインターネットは許可されていた。
私はその頃Linkin Parkが大好きだった。Linkinのヴォーカリストは2017年に自殺してしまった。そのことが気になり、「自殺 音楽」だか「自殺 ロック」だかで検索していた。そこでグーグル先生が、DSBMのウィキペディア記事をヒットさせてきたのである。
運命の出会いだった。私はこの記事を読んだ後YouTubeにアクセスし、イヤホンでDSBMを聴きまくった。
ひたすら重苦しく暗く希望のない音楽だった。私はそれを寝る時に聴くことにした。
そして私のデプレッシャーとしての人生が始まった。
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