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『インヴィジブル・タッチ』11/15配信公演の感想をいただきました

11月15日、サイエンスアゴラ2020にて『インヴィジブル・タッチ』先行配信公演を行いました。

本公演は、①演劇を視聴→②ZOOM討論→③続きを視聴 という3部構成になっており、テーマである「接触確認アプリ(COCOA)導入の是非」などについてお客様と一緒に考える時間となりました。

ご視聴してくださったお客様からの感想を一部ご紹介いたします(原文ママ)。

お客様からの感想

2時間あっという間!没入できました。個人の立場(私人および理科教員として)とマンション理事長の立場で考えながら,興味深く見させていただきました。
演劇の内容や役者さんの演技が素晴らしかっただけでなく、演劇の幕間に観客同士が対話するという試みが非常におもしろいと思った。全く異なる環境にある人たちが集まって会話することができ楽しかった。
演劇と幕間、また演劇という構成で、自分も巻き込まれている気分になりました。日本中で、世界中で、演劇にあったような意見のぶつかりあいが起きているのだろうなと思いました。COCOAについてどうしてもじっくり考えたいと思えないのは、明確に答えが出ないことがわかっていて、結局コロナが悪いと思ってしまうからなのかもしれません。
政府でも第一部と同じような話し合いが行われ、「導入しよう、だけど強制じゃない」というような結論になったのかなと思いました。「国が判断してない」「国がもっと強く言ってくれればいい」というような発言が、国民の間でおおく見受けられます。しかし、結局”国”もこの劇と同じような仕組みで、決められているのだろうなと、感じることができました。国民も、国の偉い人も、みんなわからない状況なんだろうな、と思います。
それぞれの立場が自然と表現されていて、3人全員の意見や考えも理解出来るし、胸が居たくなる程それぞれの気持ちが伝わってきた。最初の方でCOCOAの仕組みやメリットデメリットが分かりやすく説明されていてとても分かりやすかった。役者はんの迫真の演技がとても凄くて、感情移入しやすかった。途中で皆さんと話す時間があるのが、劇を反芻しながら自分たちの事に落とし込んでいくところがおもしろかった。
本当に面白かったです。今の状況と完全にリンクしていて、自分事として見ていました。COCOA、入れています。実際に陽性者が周りに出て、自分は濃厚接触ではなかったですが、自分からうつすかもしれないという状況になると、これを入れていることにすごく意義を感じたので。話し合いができたのも、すごく良かったです。
これまでのCoSTEPの対話劇は、少し未来を舞台にしていましたが、今回はまさに今!の状況を取り上げていたので、登場人物と一緒に観客も不安になったり途方に暮れたりしていたと思います。とてもおもしろく、意義のあるイベントだったと思います。
とてもいい演劇でした。すごい気持ちが揺さぶられて、もし自分が同じような立場になったときどの登場人物にと同じ様な気持ちになるのか、どう違ってくるだろうかと考えられるとてもいい機会でした。
演劇の新しい可能性の1つをみせていただきました。
サンドイッチ形式だととても頭を使うので、刺激的でした。また、論点も議論の前に明確になるので第二部の導入がスムーズでした。反対派が予想以上に多かったのは個人的には驚きました。特に、差別の問題を深く考えることができたのでよかった。対話メンバーの過半数が北海道だったので、(自分は地方なので)その違いも端々に現れて面白かった(差別問題に対してより身近に感じているのかもしれないなと思いました。)。自分の階の討論結果が後半のストーリーに影響するとさらに自分ごとになるかなと思いました。煽り曲が若干途切れ途切れでした。温水さんの演技が個人的に好きでした。ありがとうございました。
演劇の役を通して、さまざまな立場や考え方を持っている人がいることを知るきっかけになりました。ココアについて表面的なことしか知らなかったので、ココアの良い面と良くない面を考えるきっかけになりました。
第2幕の展開に、感情が揺さぶられました。ココアという科学技術が問題というより、それを使う人の倫理観や信頼関係の方に、不安や課題が多いと思いました。最後の「コロナに負けるな」、うまい締め方でした。
世の事象の全てが「善」か「悪」に二分できるのであれば、新型コロナウイルスへの感染は「悪」とされるだろう。
もちろんこれは真理ではない。世には「善」や「悪」に区分できない事象がほとんどだろうし、もっと言えば、世の全ての事象が「善」でも「悪」でもないだろう。
一方で、こうした「二分論」で考える方法は、学校教育を中心に、私たちの生活に習慣化されてきている。そして、私たちは、その習慣に乗ることでラクになれる。思考しないで生きることで、安心できるからだ。

『インヴィジブル・タッチ』は、2020年現在の社会の現況を描いたものであるが、私は、現在の社会を取り巻く問題は、今年になって初めて噴出したものではなく、それ以前から存在していた「人の世の脆さと弱さ」が露呈したものだと感じる。

親の立場から「我が子を感染から守りたい」という考えや行動にいたることには共感できる。しかし、本質は「感染から守る闘い」なのではなく、実は、ずっと前から在り、この先もずっと続くであろう「人の世の脆さと弱さから守る闘い」をし続けなければならないのだと思う。
精神医学者、ジェラルド・G・ジャンポルスキーの「愛とは、怖れを手ばなすこと」を思い出す。怖れに支配されそうになったらお知らせしてくれるアプリを導入したい。

新型コロナウイルスは10年後には恐怖の対象ではなくなっているだろうが、「脆さと弱さ」はまだまだ続くのだ。

とても素晴らしく、胸打たれました。
今のコロナ禍の状況で接触確認アプリを利用するのに賛成か反対か、各々の立場でのどっちの意見も痛いほどわかるし、自分の状況に置き換えたらどうだろう?ってめちゃ考えた。札幌ではサンピアザ劇場で上演とのこと。役者さんの迫真の演技凄かった。

劇場公演のお知らせ

11月20日〜22日には、サンピアザ劇場にて同作品の公演がございます。

今回は新型コロナウイルス感染症対策のため、幕間のお客様同士の議論の時間は設けず、演劇の上演のみとなります。リモートでは表現しきれなかった臨場感を、お楽しみいただけることと思います。

どの回も座席に余裕を持たせ、ソーシャルディスタンスが確実に確保された状態でご観劇いただけます。

みなさまのご来場お待ちしております。

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新型コロナウイルスへの対策について

お問い合わせ・ご予約
一般社団法人劇団弦巻楽団
お電話:090-2872-9209
メール:tsurumakigakudan@yahoo.co.jp

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