美食
2024年2月23日。
今日は天皇誕生日だ。
天皇誕生日が2月23日になって今年で5年目だが、未だに慣れない。
世間は3連休に入り、金沢には朝から観光客が押し寄せている。
一方の自分は、きっぷの有効期限が今日までである。
そのため、今日中に東京へ戻らなければならない。
意図せず混雑を避けることになったため、帰りの新幹線までの時間は、気楽に過ごすことにした。
朝はチェックアウトの10時まで、二度寝しながらベッドでのんびり過ごした。
チェックアウト後は、スターバックスでnoteを書きながらゆったりと過ごした。
11時半。
自分はスターバックスを後にし、今日一番の楽しみに向けて歩を進めた。
それは「のど黒めし」だ。
のどぐろは昨夜に天丼で味わったが、その美味しさを最大限に味わえるのが、この「のど黒めし」である。
この店は、昨日行ったバーのマスターが教えてくれた。
そして、マスターは「裏ワザ」を教えてくれた。
「『いたる』はとても混む店なので、今から私が言う通りにしてください。限られた時間を無駄にしたくないでしょうから。」
詳しい内容は伏せるが「裏ワザ」は見事に成功した。
そのおかげで、30組近い列ができていたのを追い越して、席に着くことができた。
とても有益な情報を与えてくれたマスターに、この場を借りて感謝したい。
のど黒めしは、ひつまぶしのように食べ方を3回に分けて楽しむ料理だ。
①そのまま食べる
②薬味を乗せて食べる
③「のど黒出し」をかけて出汁茶漬けにする
いずれも、脂が乗ったのどぐろの旨味を最大限に引き出す食べ方だ。
釜のご飯はすぐになくなり、20分ほどで食べきってしまった。
若干の名残惜しさを感じつつ、満足して会計を済ませた。
外に出ると、雨が降っていた。
今回の旅は、雨と曇りが続く3日間となった。
しかし、寂しさではなく風情を感じた。
これは、未踏の地を旅しているからだろうか。
それとも、金沢に雨が似合うからだろうか。
そんなことを思いながら、バスで金沢駅に向かった。
駅は観光客でごった返しており、改札前の通路は、通ることもままならなかった。
人混みを避けるべく、駅ナカのカフェで新幹線の時間まで落ち着いた時間を過ごし、自由席の列に先頭で並んだ。
ホームドアには「大阪側」の表示があり、北陸新幹線の延伸を感じられた。
しばらくすると、帰りの新幹線「はくたか568号」が入ってきた。
連休初日の日中ということもあり、車内は比較的空いていた。
そして、立山連峰、長野の平(たいら)、軽井沢などを眺めながら、新幹線に揺られること2時間58分。
自分は、上野に降り立った。
2日前と反対側のホームに降りた時、自分の気持ちは少し軽くなっていた。
連休はあと2日残っているが、この後も気ままに過ごして身体と心を休めたい。
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