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SS『みさきの超能力』 全1503字

こうじとみさきは幼馴染だ。

みさきは超能力があると、
こうじは思っている。

こうじ「みさき、超能力見せて」
みさき「今、人が死んだ」
こうじ「え?そうなの。あ、髪の毛に
    ゴミ付いてる」

こうじはみさきの髪の毛に付いていた
ゴミを取ってあげた。

こうじ「誰が死んだの?」
みさき「それは知らない。
    知らない超能力よ」
こうじ「知らない超能力・・・。
    よく分からないよ」

みさきは砂場から立ち上がると
スカートのお尻をパンパンと
両手ではたいた。

こうじ「まだ砂付いてるよ」
こうじもみさきの砂を払ってあげた。

みさき「知らないから超能力よ。
    知っている人は普通の人」

こうじ「ふうん」

みさき「こうじはミニカー好きでしょ」
こうじ「うん。」
みさき「でもミニカーを知らない私は
    超能力なの」
こうじ「え、でも知ってるじゃん。」
みさき「こうじの知っているミニカーを
    わたしは知らないから」
こうじ「そうか。すごいねみさき」

こうじはやっぱりみさきには
超能力があると思った。

こうじ「みさき、朝ごはん食べてきた?
    口の周りにご飯粒付いてるよ」
こうじはご飯粒を取ってあげた。

みさき「こうじ、トランプ持って来たから
    トランプしよ」

こうじ「いいよ。何する?」
みさき「ババ抜き」

みさきは小さなポーチから
トランプを取り出して、
また砂場にしゃがんだ。

みさきはこうじと自分に
交互にトランプを配り始めた。

こうじ「あれ、切らなくていいの?」
みさき「いいのいいの。」

しばらくして配り終えたみさきは
こうじとばばぬきを始めた。

二人でするババ抜きなので
あっという間にカードが少なくなった。

最後になって、こうじが気付いた。
「あれ?ババは?」
みさき「無いよ」

こうじ「え、それじゃババ抜きに
    ならないじゃん。」
みさき「ババは超能力なの。
    消えることもできる」
こうじ「え~、なんかおかしい」

と言いつつも、こうじは
思わず呆れながらも笑った。
みさきも楽しそうだ。

こうじ「みさきってすごいね」
みさき「超能力はしんどいよ」
こうじ「超能力使うから?」
みさき「うん」

こうじ「どこでもドアあったらなぁ」
みさき「わたしのリボンあげる」
こうじ「え、何に使うの?」
みさき「どこでもリボン」
こうじ「どこでもリボン・・・」

こうじは不思議に思った。
こうじ「ポケットにしまっておくよ」
みさき「どこかに行きたくなったら
    そのリボンをつかんで。
    行きたいところへ
    連れて行ってくれるから」
こうじ「うん、そうしてみる」

みさき「行きたいところある?」
こうじ「今はここでいい」

みさき「超能力が効きすぎみたいね。
    こうじを離さない」
こうじ「みさきはいつも超能力なの?」
みさき「羽根の指輪を付けている時は
    使わずに済むよ」

と、みさきはポーチから
鳥の羽根付きの指輪を取り出して
自分の手の指にはめた。

みさき「いつもの100万分の1の
    超能力で済むの」
こうじ「すごい」

みさき「そろそろ昼だから、
    ご飯食べに帰らなきゃ」
こうじ「あ、そうだね。帰ろう」

みさきは砂場を離れて
とっとと帰ろうとした。

こうじ「あぁあ!みさき砂だらけだよー」

あとから追いかけて、
みさきに付いた砂を払いたい
こうじだった。


(おしまい1327字)

☆彡

あとがき

noter 大橋ちよさんが、
SF とかファンタジーの書き方を
コラムにしてくれています。

私、フィクションの小説を書くのも
苦手だし、
SF とかファンタジーもまともに書けないので、
参考にしたいと思います。

本文については、
読者の方に委ねたいと思います。

本格的な小説書ける人を尊敬します。

つる でした。🌳

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