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JB、抜け駆け

カワハギの味と喜びを噛み締めた11月も月末に差し掛かり、2017年もいよいよ年の瀬を迎える頃。

秋に期待をかけた城ヶ島釣行も不発に終わり、僕達が追い求めた青物のハイシーズン(温暖化前の関東では9-11月)も終わりを迎えようとしていました。


しかしこのままでは終われない。僕は、また例によってネット検索で関東でアクセスできそうなホットスポットを検索していました。



『伊豆諸島…?』


「関東 青物 釣れる」などと安直なキーワードで総当たりしていた中で見つけた地名。釣りにどっぷり嵌まる前には知る人ぞ知る観光地としか思っていませんでしたが、考えてみれば四方を海に囲まれた好漁場でもある訳です。



その伊豆諸島のいずれもが、都心の竹芝から定期出航している船に乗るだけでアクセスできる。これしかない――。


『びめし、皆で伊豆大島に行こう』

『伊豆大島ですか?』

『堤防からカンパチが釣れるって』

『行きましょう』


伊豆大島。


浜松町駅すぐそばの東海汽船から出港する定期就航便で最短6時間、ホバークラフトの高速船なら2時間足らずで到着するこの島は、多くの観光客を迎え入れるだけではなく、太平洋上に浮かぶこの島を回遊してくる豊富な魚種目当てに毎年多くの釣り人が訪れます。


中でも僕が狙いを定めたのは、ブリと並び称される大型回遊魚、カンパチ(勘八)でした。海鮮居酒屋では時々目にする名前ですが、最大で2mに及ぶ釣り人にとっては憧れの大物の一つです。


既に「ショアジギング慣れ」したびめしも当然知っており、彼が話に乗ってくれたのは僥倖でした。


びめし『12月につりったーで伊豆大島に行きたいと思います』


びめしのメッセージがつりったーLINEに飛び、

い駒さん『いいですね、じゃあ僕が「調整さん」セットしますね」

とんとん拍子で話が進みます。


決戦の日は12月16(土)-17日(日)。15(金)夜22時の竹芝発フェリーに乗り込み早朝に大島の岡田港に到着したらば、そのまま釣りをするという気合の入った計画でした。


参加者は、びめし、JB、い駒、宮田。鳩さんは仕事の都合により残念ながら参加できず。




びめしの狙いが知らぬ間にカンパチからヒラマサに変わっていることに驚愕しながら迎えた、遠征一週間前の12月10日(土)。



僕は一人、伊豆大島の岡田港に佇んでいました。




つりったーメンバー全員に黙って決行した、伊豆大島抜け駆け釣行のはじまりです。




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