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まだら呆けと投薬

先回の投稿から2ヶ月近く経つ。
周りから「お父さんはまだら呆けですねぇ」と言われることが時々あり、どういう状態なのだろうと調べてみた。

A) 理解力が判断力ははっきりしている
B) 今日できたことが次の日にはできなくなっている

という症状で、アルツハイマー型認知症とは少し異なるらしい。
でもAもずいぶん落ちているから、まだらぼけ寄りのアルツハイマー型認知症なのかな、とあくまで自己判断だけど感じる。

一日おきに変わると言うよりは、周期的に良い時とそうでない時が訪れる。
季節の変わり目、予期しないことが起こった時がタイミングだと感じる。
だからその時はいつもより気に掛ける必要がありそうだ。

父は体は丈夫で細々とした薬は毎日飲んでいる。睡眠薬も必要なのか必要でないのかわからないが、施設に入っている神経質な母の影響を受けたためか、欠かさず飲むことにしている。睡眠薬は処方が1ヶ月が限度のため、これがなければ通院も2ヶ月に一度など回数を減らせるのだが、毎月となっている。ちとめんどくさい。

認知症の薬と、それ以外の薬とで医者が違うため、2つの病院にかかっている。
認知症は流石に本人がいないとダメなので一緒に行くが、もう一つは私だけ薬をもらいに行けばよいので楽だ。

律儀な父は、認知症の病院では診察室に入るなり、お医者さんへのリスペクトなのか演技のようなものなのかわからないが、いつも深々と頭を下げ、敬語を使いまくったよくわからない文章を語り、あっという間に診察は終わる。先生とも目が合うことはない。

しかし、先生も認知症患者ばかりが相手で大変かと思うが、目を合わせることはできればしてほしいなぁ…とも思う。性格なのかもしれないけれど。

現在は、私は車で7,8分の近距離で別居中で仕事をしている。
金曜の夕方はヘルパー、日曜は兄家族、それ以外の日は私が通って、食事、買い物、洗濯諸々などをしているが、毎日誰かしら行くのは投薬が大きな理由の一つだ。

初めは薬カレンダーを使っていたが、まだら呆けなので、思い出した時には飲み、曜日感覚がないため、違うポケットから次々となくなっていく。あまり神経質になり怒ったりすると認知が進みやすいことはわかったので、大目に見ていたが、3日分を一気に飲んでしまったことがあり、これはまずいと言うことになった。
びっくりして言葉を荒げてしまったが、本人曰く

「〇〇(わたし)さんのためを思って、気を利かしたつもりだった」

とのこと。流石にこれは笑ってしまった。父なりの私への気遣いだったらしい。
ありがたい親切心よ・・
睡眠薬を多く飲んでなかったのは、これはだめと言う認識があると言うことで安心しだが。



と言うわけで、もれなく薬カレンダーは戸棚の裏に移り、毎日誰かが与えるということになった。ただし夜だけにまとめることで、ずいぶん楽になった。
朝昼晩などの投薬をしていて大変という方には、お医者さんに気軽に聞いてみることを勧めたい。

まだらぼけ周期は今は良い周期で、幸か不幸か、先日市職員の面談が自宅で行った時には曜日、日にちなど、日頃間違いなく怪しいことにハキハキと答えびっくりしてしまった。

しかし年齢を聞かれ、「うーん100歳ぐらいかな!」(実際はマイナス10だ)とこれまたハキハキと口にし、笑ってしまった。
冗談が好きな父が認知症になってから笑うことがほとんどなくなり寂しい限りだが、これはジョークのつもりなのかもしれないと、少し微笑ましく思う。

#介護 #まだら呆け #投薬


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