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Zelda : Trace : 2023052101 : TsDrP
No.0018 今回は重大なネタバレなし
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ぐるぐる巻かれた大樹があった。倒れない丈夫な樹である。黄昏を過ぎて夜がやってきそうだ。夜は姿を見せずとも、雲と風と太陽が告げてくれるもの。
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雷が立っている。空の色に混じっていて、割れたガラス、磨かれた宝石のような葉を支え、下でバベルの塔が少しずつ歪んでいく。それよりもずっと黒い影が、葉の向こうで屹立している。
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黄葉のダンスを見ている。裸で広げた脇の間から勲章が見えてきて、他の奴らの影が自分に懸っている。ホタルやバッタに寄られてもさんざめき続ける夜の黄葉、さあダンスダンス。
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神さまは大きいのか、小さいのか。あんなに遠くでにょろにょろしてる龍と、埃の様な綿雲を見ると、きっと人間が大きいと感じるような神様は或る種小さいものでもあるんだなと思ってしまう。どうせなら瞼の裏にでもいて、ずっと離れない神さまがいい。そして気付かないまま死んでみたいのだ。
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濁ってく岩から生えてくるボヤけた菌類が光ってる。おんなじ岩から風で散りそうな陰気な蔦が伸びている。その裏で清新の空と黄葉が輝いている。陽の恵みを受けてなお、濁ったままの岩壁。
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黄色い空間に凝然と浮かぶ微細な石……。たった一瞬の着地を俟っている。300年を宙で摩耗する。けれどそれは不思議なことではない。そうだった。今もこの島は浮かんでいる。
今回はここでおしまい。まだまだ遊び足りないので、続く!