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同人女に同一視されて人間不信になった話(3)

こんにちは。美憶(みおく)です。
前回の続きになります。

今回の(3)で、ようやく主要人物が揃います。
前段が長くなり申し訳ないのですが、もうしばらくお付き合いください。
また、スキありがとうございます。とっても励みになります。

嫉妬と劣等感

私とC子さんは、次回の同人イベントに合同誌頒布および合同でサークル参加することをTwitter上で告知した。その告知の後、しばらくしてTL上にD美さんを見かけないなと思っていた。たまたま、D美さんがTLに浮上していないだけなのかと思っていたが、D美さんの動向が妙に気になって自分のフォロー欄を覗いてみると、D美さんのアカウントは存在していた。 しかしフォロワー欄には、D美さんのアカウントがなかった。
つまり、私はD美さんにリムーブされたということだった。

たったそれだけのことと言えばそれだけのことだが、私は彼女にリムーブされる原因について心当たりがあった。だから「やはりD美さんにとって私は目障りだったんだろうな」と納得してしまった。私は、D美さんに直接攻撃をしたわけではないが、間接的に彼女を傷つけてしまったのだと思った。彼女のことを思うと、申し訳なさでいっぱいになった。またD美さんのTwitterの動きを見ると、私とC子さんのサークル参加表明以降、パタリとツイートすることを辞めてしまっていた。自意識過剰かもしれないけれど、D美さんはこれまでコンスタントに絵を描いたりSSをあげたりしていた方だから、やはりなにか自分とC子さんのことが関係しているような気がしてならなかった。
その後、D美さんはひっそりとTwitterアカウントを消してしまった。

同一視と執着


ABカップリングの界隈の中に私と頻繁にやりとりしていたE奈さんという絵描き兼字書きのフォロワーがいた。E奈さんは、私の創作物を熱心に誉めてくれる方だった。詳しく知らないが、彼女の話す内容から察するにおそらく私より年下であるようだった。私は、オフでもオンでもなぜだか年下に懐かれることはよくあることなので、また年下の女の子に好かれたのかなと思っていた。とにかくE奈さんはのめり込みやすい性格のようで、私のなんでもないツイート全てにいいねをつけてきた。彼女は、私の書いた小説も褒めてくれて、RTもたくさんしてくれる熱烈なフォロワーの一人だった。彼女はよく「美憶さんのような字書きになりたい」「美憶さんに憧れている」というようなことを言ってきた。E奈さんは空リプでも私に熱烈アプローチをしていた人だったので、恐らく界隈の人もE奈さんと私の関係性を知っていただろう。私からすると、私よりもっと上手い字書きはたくさんいるのだから、何故E奈さんが私に執着するのか不思議で仕方なかった。まあ、盲目でストーカー気質なところがある人なのかなという風に思っていた。(この時点で彼女と距離を取るべきであった)

そして、それから月日は流れ、私はE奈さんに少しずつ違和感を覚えていった。彼女の書く小説がどこか自分が書いた文章に似ていると思うようになった。単にネタ被りということではなく、彼女の書く「言い回し」「シチュエーション」「物語のモチーフ」「設定」「比喩表現」「タイトル」などに、なんとなく自分の影を感じるようになった。これは、いわゆるゆるパクということなんだろうか。ただ、まるまる本文コピペしているわけではないのでパクリであると立証することはできない。それでも、この時感じた「違和感」を私はずっと拭い去ることはできなかった。ただ、私はこのことを誰も言わず胸の奥にしまっていた。そして、さらに月日は流れていった。

自意識過剰という言葉で片付けてしまえばそれまでだが、いつだったかE奈さんは気に入っている字書きたちの文章を分析にして、それを参考に創作することがあると言っていたことがあった。まるまるパクるわけではないが、良いものは参考にするという意味合いで言ったのだと思う。そういうことを公の場で言うくらいだから、後ろめたさや、悪意はないのだろう。また、彼女自身「影響を受けやすいタイプ」であると私に打ち明けていた。そもそも、悪意がないから何しても良いという話ではないのだ。私は、断じて彼女のしたことを許すわけにはいかない。それ以来、私は彼女の文章を読むと胸が痛くなって、とても読み進めることは出来なかった。今も彼女のアカウントをみることさえ辛いのだ。

それどころか、E奈さんは私の書く創作物以外にも「ツイートの内容」「好きなキャラクター」「ネイル」「持ち物」さえもトレースした。彼女は私が好きなブランド、好きな色のネイル、好きなキャラクターを自分の中に取り入れ、「E奈さんの好きなもの」としてTwitterにあげていた。

つまり、彼女は私に憧れ、私になりきろうとしたのだ。いわゆる「同一視」というものだ。Twitter上に個人的な情報をあげるからそんなことされるのだという意見もあるだろう。確かにそうだ。そのことについては、軽率な行動だったととても反省している。
とにかく私は「真似される」ことが一番精神的に苦痛だった。フォロワーに一方的に好意を寄せられ、物真似されるという恐怖と嫌悪感でTwitter上では何も発信せず、鍵をかけて引きこもるようになった。自己防衛のために、彼女のことはミュートにしていた。(狭い界隈だからブロックすると角が立つと思い彼女をブロックすることができなかった)

この頃だろうか、Twitter上で創作物をアップすることが出来なくなった。どうせ、ツイートしたものはすべて彼女にトレスされるのだからやる気も無くなった。
AB字書きとしての私が死んだ瞬間だった。私は、E奈さんやこの界隈と距離を置きたいと思いアカウントを消すことを決意した。

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