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御札、お守りは売り物ではない!?

〜ある日の、ゆうしん 論先生と新甚 あさ子ちゃんの会話〜

先生!京都のお土産で、御札を買ってきたよ!

神社仏閣で授与される御札は、販売物ではありませんよ。

でも、お金払ってるけど、、、

確かに、お金を渡しますね。
あれは『喜捨』です。

え?

御札やお守りを授与されるということは、宗教団体からすると、布教活動なのです。

いや、宗教の勧誘はされてませんけど、、、

そうだと思います。(笑)
これは法的な解釈の話です。
御札やお守りは、『返礼品』と呼ばれていたりしますね。
つまり、あさ子ちゃんがお守りを欲しいと思って、お金を渡すのは、お賽銭や寄付と同等の行為なのです。
それに対し、神社仏閣では、返礼品として御札やお守りを授与するのです。

それが布教活動なんですか?

はい。形式上はそうなります。
スーパーやコンビニで商品を買うのと、変わらないやり取りですので、モノを購入しているという感覚にはなると思います。

じゃ、今まで知らずに布教されていたんですね(笑)

考え方としてはそうなりますね。だからと言って入信を案内されることはまずないと思いますが。
ちなみに、神社仏閣で、返礼品を渡すことを「授与する」「頒布する」と言います。

あ!神社のお守りが売ってあるところは、授与所って書いてますね!

お守りは売られているわけではないことは先ほど説明した通りですが、授与所で合っています。
授与するということは、本来無料で与えることですよね。それは、喜捨してくれたことに対し、お礼として無料で差し上げますよ!という意味合いなのです。

そうだった(笑)
授与所て書いてあるのに、タダではくれないじゃん!!!
と思ってたけど、そういうことだったんですね。
だから初穂料とか、難しい言葉が書かれているんですか?

そうです。
初穂料の意味合いについては割愛しますが、神社では初穂料、お寺では、お布施と言いますね。
モノに対する代金というわけではなく、
あくまで、喜捨してもらった代わりにこれをあげますよーということです。

確かに、モノの代金だったら消費税がいくらで、、、
とか記載されているはずですよね!

その通りです。御札やお守りを消費するという概念ではないので、消費税の記載はありません。さらに言えば、宗教法人は課税対象ではないことも関わってきますが、そのあたりはまた次回に!


(登場する人物は架空の人物です)

このお布施は、社会に還元されることが約束されておる。 長者の万灯よりも貧者の一灯