おひつの形はタンブリンから弁当箱まで
いつも角田清兵衛商店の商品をご愛用いただき誠に有り難うございます。
私は、角田清兵衛商店七代目の角田清兵衛と申します。創業約190年の歴史があり、紀州漆器の産地で食生活にまつわる塗り物を中心とした卸問屋を営んでおります。
今日は、「おひつBENTO」や「お櫃(おひつ)」の素材として「合板曲げもの」を使用するに至った経緯についてお話ししたいと思います。
曲げものとは何者?
紀州漆器の産地、和歌山県海南市は、お盆(丸盆、長手盆)が主力の産地になります。現在はプラスチック成形品が主力になっていますが、その昔は丸盆は「曲げもの」と言って、桧板を湯曲げした漆器木地からお盆を作っていました。
その当時、私たちは他社との差別化を図るために、「お盆」よりも「篩(ふるい)」に目を付け、商品を作り始めました。また「桧」から「合板」の曲げものに転換しようと試みました。
試行錯誤の末、合板の曲げものの製品化に成功し、また独自の特許を取得することもできました。効率よく大量生産できる合板の曲げものは、「篩(ふるい)」だけではなく「刺繍枠」の需要も多くなったことで、大変重宝がられました。
現在、合板曲げものの素材は北海道で作られています。樺材などで巻かれた合板が、長さ15cmほどの筒状になって届きます。あとは製品に合わせ、専用の機械で輪切りをして使用しています。
タンバリンからお弁当まで?
私たちは、合板曲げもの技術を確立した後、他の商品にも転用できないか考え、楽器の「タンブリン」を作りはじめました。現在でもタンブリンや刺繍枠の需要は高く、各業界の大手メーカーへ納品しています。
角田清兵衛商店で取り扱っている「おひつBENTO」と「お櫃(おひつ)」は、この合板曲げもの技術を食器に転用し、今のライフスタイルに合わせて作られた商品になります。和洋折衷、無国籍の食卓に、日本の作り手による、日本らしい形のテーブルウェアをお楽しみいただけたらと思います。
「おひつBENTO」と「お櫃」の商品は、自社ECサイトで販売中です!
今日は、「おひつBENTO」と「お櫃(おひつ)」の素材として「合板曲げもの」を使用するに至った経緯についてお伝えいたしました。いかがでしたでしょうか?
このnoteでは、角田清兵衛商店で扱う商品や商品にまつわることを発信していきたいと思っております。もしよろしければ是非、スキとフォローをお願いいたします!!