ショートエッセイ

 充実してるようでしてない日だった。オジサンと海までドライブしに行った。アジの刺身定食を食べた。オジサンにそのあとLINEで軽くセクハラされて嫌だった。そのあと彼氏とお話しした。電車の中では桜庭一樹を読んだ。なんとなくいつかバンドマンとセックスをしたことを思い出した。あれが私の初めてだった。

 処女喪失したからって私は何も変わらんくて別に心は純粋のままだった。好きな人とするセックスは甘美なもの。バンドマンはキスがうまくて溶けてしまいそうになった。甘い夜もすぐに更けて、彼の背中に抱きついて寝た。男の人の硬い背中は不思議と安心感があった。朝が来て二度寝三度寝をして昼だった。

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