AIにおいての「プロンプト」とは何か
AIにおいての「プロンプト」とは何か
もともと、パソコンで、「プロンプト」というと、「DOSプロンプト」や「コマンドプロンプト」の意味で、それは、「ユーザー側からの指示入力をパソコンが待っていて、コマンド受付状態にある事」です。
この基本的な意味は、AIの時代においても同じです。
「プロンプト」の辞典としての意味
現在、ネットで検索してみると、「プロンプト」の辞典としての意味は、次の3種類で、大きく意味が変わって使われているが、「根本的な考え方」では同じ意味のようです。
パソコンの「DOSプロンプト」や「コマンドプロンプト」の意味
<介護・介助、教育現場用語>介護・介助を必要とする患者や、幼児など未熟な人が自立できるように補助する側の人が「促し補助する動作」の事。
AIでの「プロンプト」
AIにおいての「プロンプト」
AIにおいての「プロンプト」はどうも、伝統的なパソコンでの、「コマンドプロンプト」の意味の「ユーザー側からの指示入力をパソコンが待っていて、コマンド受付状態にある事」という意味に加えて、「介護・介助、教育現場用語」の方の『未熟なものが自立できるように補助する側の人が「促し補助する動作」の事』の両方が混じった意味と考えていい。
それは、2つの意味合いであって、
・未熟な人工知能の動作への指示出しのきっかけを「促して補助する」作業を人間が行ってあげないといけない。
・人工知能は機械的なロジックという、「人間の思考パターン」とは、まったく別の論理構造で動いているので、「人間の側が、人工知能独特の機械的なロジックに慣れていないという未熟さがある」
要するに、この2つの双方の未熟さを、「人間と人工知能との間に入って指示出しを補佐し促す」という作業を、「AIプロンプト」というように、自分の方では定義しました。
私が作った「AIプロンプト」の語釈
自分は、辞典の校正の仕事をしているので、新語の語釈について考えている最中です。
「AIプロンプト」という新語は、まだ辞典に定義があまり定まっていない段階であり、辞典の方にまだあまり載っていないので、自分の著作として、「AIプロンプト」の語釈を次のように定義しました。
『「AIプロンプト」とは、「人間と人工知能との間に入って指示出しをし、補佐し人工知能の次の行動を促す」という作業の事。
これは、2つの意味合いであって、
・未熟な人工知能の動作への指示出しのきっかけを「促して補助する」作業を人間が行ってあげないといけない。
・人工知能は機械的なロジックという、「人間の思考パターン」とは、まったく別の論理構造で動いているので、「人間の側が、人工知能独特の機械的なロジックに慣れていないという未熟さがある」
人間が人工知能に指示出しをする際に、この人工知能と人間との双方の橋渡し作業を「AIプロンプト」といい、この人工知能と人間という2つの違うロジックが的確に動作するように研究する学問を「プロンプトエンジニアリング」という』
ここで、辞典学者らしい言い回しの工夫があって、この自分が考えた語釈では、あえて、「AIプロンプト」を「テキストによる指示がAIプロンプトである」という風に書いていない事です。
理由は、「AI搭載型ロボット」に対して、「テキスト文字」を使用しない人間の指示出し方法が、複数考えられるからで、それも、「AIプロンプト」と呼ぶべきだからです。
例えば、「AI搭載型ロボット」に対して、「声、音楽などの音声を指示出し命令に使う」、「ロボットに対しての頭を撫でるなどのボディータッチや、人間がするジェスチャーなどによる指示出しを行う」など、これらも、「AIプロンプト」と呼ぶと思われるから。
現状、自分の考えた語釈のような意味で辞典には載っていないので、この語釈は自分に著作権がある。
人工知能用語の方での「プロンプト」という単語の現状のネットでの使われ方は、伝統的なパソコンでの、「コマンドプロンプト」の意味の「ユーザー側からの指示入力をパソコンが待っていて、コマンド受付状態にある事」という意味よりも、もっと大きな意味合いを含んで使用されていて、その多くが、
・「AIプロンプトは、旧来のコマンドプロンプト入力状態とは違って、プロンプトの指示出し文を人間側が工夫しないと、まったく的確な動作をしないという人工知能の未熟さを人間が補佐してあげないといけない。それが、AIプロンプトであり、プロンプトエンジニアリングと呼ばれる新しい仕事だ」
のような意味合いで使われている傾向がある。(ユーザーのおぼろげな単語の使用傾向としては)
ですから、自分が考えた語釈の意味合いで的確だと思われる。
このように、自分のような辞典学者の最新の見解を解説した方が、今の人工知能界隈での新語の混乱について、より深く理解しやすくなるように思う。
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