テラ文書、レプティリアン、アヌンナキ(宇宙人)

最近の陰謀論の中で、「レプティリアン」陰謀論と呼ばれる文書は、「読んでも何が何だかわからない」事が多くて、個人的に困っていたのだが、その根拠、「設定」は、「テラ文書」と呼ばれる設定を採用しているようで、とてもわかりやすい。

自分は、中の人が、辞典の校正をしている辞典学者なわけですが、辞典学者には主に2種類いて、

<辞典学者の種類>
(1) <「規範言語学」厳守タイプ>「検閲官」になるタイプ。「規範言語学」からはずれると文句を言う。「陰謀論」など胡散臭い文書は、完全に無視するタイプ。

(2) <「流動する言語学の最新の情報解析をする」タイプ>「表現、言論の自由を守る」タイプ。こちらのタイプは、「一般人のしている言論活動の観察に徹する」タイプで、そこから、言語学的特徴を探し出していくタイプ。

自分は、(2)の「表現、言論の自由を守る」、「人々のしている事を観察する事に徹して、そこから言語学解析をする」というタイプの方なので、概ね、寛容です。
「陰謀論だから、陰謀論なので、それは、フェイクニュースだ」みたいな、乱暴な手法の論点が存在しない論法はおかしいので、自分は、そういう事はせずに、「文書内から読み取れる情報があれば読み取る」というような立場です。
とりあえず、辞典の校正をするには、「元の文書」を読む必要があるのだが、「レプティリアン」陰謀論と呼ばれる文書は、「読んでも何が何だかわからない」事が多くて、個人的に困っていたのだが、その根拠、「設定」は、「テラ文書」と呼ばれる設定を採用しているようで、とてもわかりやすい。

<1> 「テラ文書」

(<ムー>テラ文書)
https://web-mu.jp/history/30322/

『2010年前後からネット上で出回り始めた謎の文書「テラ文書(Terra Papers)」。
ネットで出回った「テラ文書」の執筆者はロバート・モーニング・スカイ氏。
「テラ文書」はホピ族とアパッチ族の血を引くネイティブアメリカンであるスカイ氏が、祖父から語り伝えられた話を元にして構成したストーリーである。
1947年8月13日、スカイ氏の祖父と仲間の5人が米ニューメキシコ州の砂漠で墜落したUFOを発見したことが事の発端であった。

(設定)
我々の宇宙の歴史とは宇宙戦争と古代銀河帝国の物語である。
地球は主に2つの帝国主義的な地球外文明の影響を受けており、1つは戦争とマインドコントロールの能力で知られるレプティリアン種族である「SSS帝国」で、もう一方は冷酷さと拡張主義で知られる哺乳類種族である「ASA-RRR帝国」である。これらの帝国は、地球上のこれまでの出来事と人類の進化に影響を与えてきた。
これら2つのエイリアン帝国にとって地球は非常に興味深い惑星であり、もとは不毛の岩石惑星だったものが、彼らの介入で水と緑に満ちた繁栄する惑星へと生まれ変わったのだ。
現在の地球は「SSS帝国」による“監獄惑星”である。我々人類はいわば“囚人”としてこの地球上に収監されており、彼らに操作され搾取されているのだ。
実際に我々を支配しているのは彼らに選ばれたエリートたちであり、エリートは「SSS帝国」と人類の間の仲介者として政府、軍事、宗教機関など、人間社会のさまざまな側面で重要な地位を占めている。各界で多大な権力を掌握している有力者は、ほぼ彼らのエージェントということになる。彼らはこれらのエリートを通じて地球上の出来事に影響を与え、支配計画に沿って人類の歴史の流れを先導しているというのである。
地球に来ているエイリアンは物理的な存在であるだけでなく、肉体を持たないスピリチュアルな存在でもあり、彼らはこの知識の一部を人類と共有し、我々の形而上学や信仰に影響を与えてきたという。』

という感じで、この「テラ文書」の「設定」を知っていないと、「レプティリアン」陰謀論と呼ばれる文書は、「読んでも何が何だかわからない」。
つまり、これらの「テラ文書」の「設定」や、「レプティリアン」なんかには、著作権があり現在生きている状態のようです。(真偽はどちらでもよく、「自作小説ネタ」に使えるのか?だけを調査しているだけなので)

<2> 「レプティリアン」陰謀論

((wikipedia)「レプティリアン」陰謀論)
https://ja.wikipedia.org/wiki/レプティリアンによる陰謀説

「レプティリアン」陰謀論の方も、著作権があり現在生きている状態のようで、安易に、自作小説ネタに使えない。

「レプティリアン」陰謀論自体を最初に言い出した人物は、誰なのか?不明だが、世の中に広く知れ渡るきっかけを作ったのは、小説家の「デイビッド・アイク」のようです。
「レプティリアン」陰謀論とはいうものの、「(wikipedia)デイビッド・アイク」を読む限りでは、スタートの時点の主張は、度を超えておかしい主張ではなく、一般の考古学的知見を述べているだけです。

((wikipedia)デイビッド・アイク)
https://ja.wikipedia.org/wiki/デイビッド・アイク

『(デイビッド・アイクの考古学的着眼点)
・『世界中の多くの古代神話や先住民文化の中に、「蛇の神」の姿が多く見つかること』
・アイクによれば、レプティリアンはシュメール神話では「アヌンナキ」、ズールー族の神話では「ノンモ」、古代インドの神話ではナーガとして知られている。また旧約聖書ではイヴを誘惑した「蛇」として知られる存在である。ホピ族をはじめ、多くの部族に伝わる古代の伝説では、人間が「蛇」により堕落させられたことが語られている。』

というここら辺の「考古学的着眼点」の話辺りまでならば、むしろいい着眼点とも思われる。
デイビッド・アイクの方に、「ホピ族」が出てくるので、「テラ文書」も、そこに着想を得て作られたのかもしれないが、どちらが先なのか?不明。

特に、「キリスト教徒、ユダヤ教徒、イスラム教徒」にとっては、「旧約聖書」の辺りは共通の歴史なので、
・旧約聖書ではイヴを誘惑した「蛇」
という所があるので、どうも、多くの「レプティリアン」陰謀論支持者が世界中で増えたようです。
(「レプティリアン」や、それ以外のもし実在の宇宙人が「蛇」型だった場合には、それが、どんなに「善」なる存在であったとしても、未来では、「キリスト教徒、ユダヤ教徒、イスラム教徒」にとっては、「旧約聖書」を引用して「蛇型の宇宙人などは悪だ」と決めつけられてしまう、人類の思考欠陥が存在してしまう事辺りは読み取れた)

陰謀論文書の解析では、胡散臭い単語部分である「レプティリアン」の箇所を、「蛇神」などにデジタルテキスト置換して、「陰謀論は陰謀論だから陰謀論だ」という先入観を抜きにして読んでいくと、「いろいろな発見」をする事はできるので、個人的には、「いい着眼点」と思われる。

問題なのは、その後に、デイビッド・アイクは、
・世界中の政治家などは、「レプティリアン」に操られている。
などと主張するようになってしまった事で、陰謀論になってしまった。(陰謀論にして炎上させる事で、小説を儲けさせるなどのマーケティング手法はあるが)

((wikipedia)デイビッド・アイク)
https://ja.wikipedia.org/wiki/デイビッド・アイク

『(デイビッド・アイクによる「レプティリアン」の「設定」)
アイクによれば、太古に地球を訪れたレプティリアンは「可視光線」の領域にはいないため、人間の目には視えない「次元間存在」として在る。レプティリアンは恐怖や欲望などの「低い」エネルギーを食糧としているため、食糧の供給源である人間を恒久的に囲うために、別次元から人間社会をコントロールし続けている。陰謀論では、重要人物の調査を続けると最後には悪魔崇拝(サタニズム)に行き着くと言われるが、これは人間の血液を飲むことで可視領域に長く滞在できるというレプティリアンの性質によるものであるという。
レプティリアンは太古の人間に遺伝子操作を行うことで、人間のDNAを削減し、人間の脳には「爬虫類脳(R複合体)」を組み込んだ。爬虫類脳は攻撃性や冷血性、所有欲や支配欲、強迫観念や儀式的行動、服従、崇拝といった人間の性質に影響している。爬虫類脳は現在の地位や権力、優位性や自意識を、「生き残れないかもしれない」といった恐怖から守るように作用する。そのため全ての争いは爬虫類脳から生ずると述べている。
レプティリアン説については、アイク本人も最初は受け入れ難い情報であったと漏らしているが、長年の研究や神秘体験の末に、それは確信に変わったという。

(土星-月のマトリックス)
月は爬虫類人が人類を操作するセンターであるとアイクは述べている。人間や動物は月からの信号を受けることで、五感を中心とした、互いに分断された現在の意識に隔離されている。太陽は本来、人間の現実世界を形作るフォトンを放出するセンターとしての役割があるが、爬虫類人は月を経由してその情報に不正侵入(ジャック)し、攪乱した情報を流すことで虚構の世界を築き、人間を欺いているとアイクは述べている。
この「ムーンマトリックス説」を唱える前提として、アイクはクリストファー・ナイト(en:Christopher Knight (author))らによる「月の人工天体説」を取り上げている。ナイトの研究によると、『月は本来の大きさよりも大きすぎる。本来の古さよりも古すぎる。本来の重量よりも軽すぎる。ありえない軌道を取っている。月はあまりにも奇異なため、月の存在に関する既存の説明は全て困難に満ちており、わずかでも確実な説明は一つとしてない』。
古代の宗教においては、月の崇拝と蛇の崇拝に繋がりがある場合が多い。世界の古代神話では、月は「神々の戦車」として記述されていることや「月がある以前」の世界を語り継いだものが多く、コロンビアのモズセと呼ばれる先住民の間には、月が地球の同伴者になる前の時代の記憶が伝えられている。また、ヴェーダの占星術に、人間の感情や思考は月に支配されているという説があることや、社会での暴力事件数・発病数の増加や月経周期など、月は人間の深層心理や身体システム、時間認識と深く関わりを持っているとする説がある。そして月面上で、橋やドーム、城などの人工的な建築物や未確認飛行物体が観測されたケースがあることもアイクは傍証として指摘している。
アイクは2012年の著書「Remember Who You Are: Remember Where You Are and Where You Come from」でムーンマトリックスの概念を「土星ー月のマトリックス」と改めている。アイクによれば土星の輪は爬虫類人の宇宙船により作られた人工的なものであり、人類の集合意識を眠らせる信号の発信源である。 土星(Saturn)の語源は悪魔(Satan)であり、土星の六角形で起こる嵐から発信された周波数が、増幅器である月や地球の人工衛星の中空構造を通して増幅されて、人類をホログラムの投影に閉じ込めているとアイクは述べている。

(宇宙インターネットと人間コンピューター)
アイクによれば、存在するもの全ては本来1つの無限なる「根源意識」である。しかし現在の人間が日常的に経験している五感の世界は、同じことを延々と反復するだけの時間の環(タイム・リープ)であり、アイクはこの世界を「宇宙インターネット」と呼んでいる。マヤ文明における時間の概念やヒンドゥー教におけるユガの概念などにある通り、「宇宙インターネット」は永遠に循環し続けるサイクルである。
「宇宙インターネット」は情報の束から成る仮想現実であり、人間の肉体や脳は、人間(根源意識)が「宇宙インターネット」にログインするためのインターフェイスである。人間の身体には経絡と呼ばれるエネルギーの通路が存在するが、これはコンピューターの電子回路基板に瓜二つである。こうした理由から、アイクは人間の身体システムを「人間コンピューター」と呼んでいる。世界中のコンピューターがインターネットにログインするように、「人間コンピューター」は「宇宙インターネット」と呼ばれる同一の仮想現実にログインしている。
「物質」は本来、情報の束に過ぎないものであるが、「人間コンピューター」がこの情報をホログラムとして解読するため、人間には三次元的に固定され知覚されてしまう。こうした物質界、つまり「宇宙インターネット」は、根源意識が具体的な体験をする場として善意から創造された世界であるが、爬虫類人によって不正侵入(ハック)されている。爬虫類人の狙いは、人間を五感の世界に集中させ続けることで、人間のオーラを閉鎖させ、本来は存在しない「時間の環」のエネルギーの世界に、人間の意識を閉じ込めることにあるとアイクは述べている。

(根源意識)
「無限なる愛だけが真実であり、それ以外の何もかもは錯覚だ」とアイクは著述している。しかし人間が認知している「愛」は電気・化学的に操作可能な「心(マインド)の愛」であり、本当の愛ではない。そもそも人間の「人格」は、遺伝子情報や環境的条件付け、脳内物質や体内に摂取した化学物質などの「肉体の性質」に深く結びついているため、相対的なものであり「真実の私」ではない。人間の性別ですら、人為的に起こした化学反応の変化や遺伝子操作で変化されうるため、本来、「私」が男性や女性であることはあり得ない。
アイクによれば、本当の愛とは物質的な魅力を超えたものであり、すべての調和であるという。アイクはその愛を「根源意識」と呼び、「存在するもの、存在したもの、存在しうるもののすべて」と表現している。人々がその「一つであること」の至福を経験することが出来れば五感の世界も変容していくという。しかし人間に遺伝子操作が行われ、爬虫類脳が埋め込まれることで人々は根源意識との接続を失ったため、現在の「人格」を自分自身だと錯覚するという罠に陥っている。人間がマインドに縛られた意識から覚醒し、月のマトリックスの改竄から切り離され、太陽のフォトンに再接続することで、「あるもの全て」の意識に繋がることができる、とアイクは主張している。』

この
・デイビッド・アイクによる「レプティリアン」の「設定」
というのも、普通に、「SFの設定」であれば、かなり面白いと思われるが、著作権があり現在生きているので、「自作小説」ネタには使えない。
陰謀論文書は、現在、「フェイクニュース」対策で、削除されやすいが、「SFの設定」である事の明記と、「シェアードワールド」である事の明記、「実在の人物への名誉毀損への配慮をする」などの必要事項の明記をすれば、別に、削除されないだろうに、「表現、言論の自由」の守り方や手法を知っていれば、もっと、いろいろなネタの議論はできただろう。

ようやく、
・「テラ文書」と、デイビッド・アイクによる「レプティリアン」の「設定」
がわかったので、今まで意味不明だった、「レプティリアン」陰謀論と呼ばれる文書は、SFとして読む事位はできるようにはなった。(むしろ、「クトゥルフ神話」のように「SF小説だ」と言っていれば流行ったのかもしれないネタになったかもしれない)

(結論)
「テラ文書、レプティリアン、アヌンナキ(宇宙人)」のネタは、「現在生きている著作権がある」状態なので、まだ自作小説ネタには使えない。
(むしろ、これらの著作権が切れた時期の社会の陰謀論混乱の方が厄介になる事が、あらかじめわかっているので、未来の「~年問題」とかになってしまう事だけは確実にわかっている状態)
自分は最大限、「検閲官側にはならない」中で、「表現、言論の自由」を一般の人達が獲得できるようには考えて動くタイプです。

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