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仮説の立て方から検証項目に落とすまでのポイントをまとめてみました

マーケティングの仕事は、多くの仮説検証から仕事が成り立ちます。
昔の私は、仮説がないまま、施策の承認を社内にあげてしまい、施策を却下されるこういうこともが、よくありました。

仮説思考は、マーケティングのみならず、様々なビジネスシーンで役立ちます。そのポイントを整理してみました。

参考文献はこちら

仮説がなぜ大事か

例)〇〇が売れない理由を知りたい

というのは良くある課題です。

→そこには様々な課題がある可能性がありますね

 ・そもそも知られていない(認知)
 ・価格設定に問題がある(価格)
 ・パッケージデザインが魅力的でない(デザイン)
 ・口コミが悪い(支持されていない)
 ・サービスが見つけられない(流通)

仮説がないまま売れない理由を把握しようとなると、これらを広く浅く調査することになり、結果として調査項目が膨れ上がり調査のコストと労力が増大します。

仮説が立てられていると、どこに焦点を当てて調査すべきかの方向性が定まるため、効果的で効率的な調査には「良質な仮説構築」が大切です。

例)売れない理由を調査する
✔仮説がある →課題の焦点がきめられ、次のアクションが立てやすい
✔仮説がない →広く収集するので、コストがかかる。課題を解決するための具体的な施策に落とせない

売れない理由は、まずは以下のような形で自分でざっと調べる
・実際に商談の場に立ち会い、見込顧客に話をきく
・身近なターゲットに話をきく、試しに買ってもらう
・デスクリサーチをして、ターゲット層の反応をざっと確認する

そこから、仮説を立てる。
「想定ターゲットからの好感度が低いパッケージになっているかもしれない競合と比較して購入したいと思えるようなデザインになっていないのでは?」

といった次の行動につながる具体的な仮説を考えることが重要です。

良質な仮説とはなにか

良質な仮説をたてるためには、「インプットの量と質」が大切になります。調査のためのインプットは一定の思考の深さを求められるものであり、そのレベルの深さで考えるためには、全体像や構造、因果関係などを理解する必要があります。

このような全体像・構造・因果関係を体系的に理解するために、体系的に整理された情報を多面的に取り込む必要があり、具体的にはそういった書籍を3冊以上読むことが有効です。

(いい書籍探しは今後の宿題)

そしてとても大切なことは、フィールドワークをすることです。

フィールドワーク(英: field work)は、ある調査対象について学術研究をする際に、そのテーマに即した場所(現地)を実際に訪れ、その対象を直接観察し、関係者には聞き取り調査やアンケート調査を行い、そして現地での史料・資料の採取を行うなど、学術的に客観的な成果を挙げるための調査技法である。地学や地理学では巡検ともいう。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

人の心を動かすモノ・コトに直接触れに行く「実際にやってみる」ということです。多くの人を動かしているモノやコトは、大きなお金を動かしているので、そこに必ずビジネスヒントがあります。それを自分で体験することで、自分のビジネスの成長につながる仮説が得られます。

書籍ではフィールドワークの有効性についてこのように説明がされてます。

フィールドワークでは、視覚的情報はもちろんのこと、音(聴覚)・匂い(嗅覚)・てざわり(感覚)・味(味覚)など、様々な性質の情報にふれ、五感(身体まるごと)で情報を収集することでもあります。五感を使って情報収集すること、情報が断片的ではなく、統合的に把握されるのです。

自分で実際にやってみること、が、情報を統合的に把握できるというのはとても納得です。また、その理由として、普段人間は頭で意識できる顕在意識は10%で、残りの潜在意識は無意識で活動すると言われているそうです。フィールドワークで五感を使ってインプットすると、潜在意識に多くの情報を蓄積するため、直観力や創造性を育むと著者は説明されてます。

注目されている観察調査エスノグラフィー

ビジネスにおいて新しいニーズや課題を発見するための有効な方法として「エスノグラフィー」という手法がビジネスにおいて新しいニーズや課題を発見するために行こうな方法として注目を集めています。

元来は文化人類学、社会学の用語で、集団や社会の行動様式をフィールドワークによって調査・記録する手法およびその記録文書のことを「エスノグラフィー」(ethnography)といいます。エスノ(ethno-)は「民族」を、グラフィー(-graphy)は「記述」を意味し、一般に「民族誌」と訳されます。近年は商品開発やマーケティングに欠かせない調査手法として注目され、さらには人材育成やプロジェクトマネジメントなどの分野でも活用されるケースが増えています。
出典:コトバンク

潜在意識による言語化が難しい部分を、言動や行動を把握することで、新たな発見をするものです。

例えば会社の同僚に一日張り付いて、隣でずっと観察し続けます。そして、「この作業はなんのためにやっているのか」「この作業は必要なのか」と感じた時に質問します。そういった観察調査で多くの課題と仮説を得ることができるものです。

なぜなぜで掘り下げて仮説を立てる

様々なインプットをしたら、仮説を言語化します。最初に考え付いた仮説をなぜで掘り下げます。

掘り下げ例1
「今年、資料請求が増えたのはコロナで企業はペーパレス化を求められたからだろう」

「ペーパレス化を求められたのは、押印が必要な書類が多いからだろう」

「押印が必要な書類が多いというのは、「社外との契約書」が切り替えられないからだろう。」

「社外との契約書を切り替えられないのは、電子帳簿保存法の改正に企業が対応していないからなのではないか」
掘り下げ例2
「今年、資料請求が増えたのはコロナで企業はペーパレス化を求められたからだろう」

「ペーパレス化が必要になったのは、働き方の改革が進んでいるからだろう」

「働き方の改革が進んでいるのは、企業が人の雇用を減らしていて、一人当たりの作業負荷が上がったことにあるのだろう」

「人に投資ができない企業が増えてきたということは、企業経営に余裕のない企業が増えてきたのだろう」

「今年、資料請求が増えたのはコロナで企業はペーパレス化を求められたからだろう」と、起点は同じでも、様々な仮説があげられることがわかります。

仮説を調査項目に落とす

仮説を調査項目や選択肢に落とし込みます。

「社外との契約書を切り替えられないのは、電子帳簿保存法の改正に企業が対応していないからなのではないか」
▼調査項目
・法律の認知度
・認知している企業の対応に関する意向
・対応していない理由
・電子化したいと願う書類の種別と割合

こんな感じで例を出してみました。。。(少し弱いような気もします)

次はデータを分析してアクションにつなげる方法を記載していきたいと思います。




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