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英語の共通テスト2年分を連続で解いて、変化をまとめてみた パート2

オンラインでアメリカから日本の子供たちに英語を教えています、スナダマリコ です。というのも、今から2年前にテキサスのヒューストンに転勤になったからです。時差の都合で、朝の2:30に起床して、3:30からレッスンしています。

本当を言うと、2:30起床は目標です。起きれません。ベッドから出れるのは大体3:00です。でも起床から30分で支度をして、テンションをマックスに持っていける体になりました。(どうにかなる)

嬉しいことにもうすぐサマータイムが始まります。そうすると起床は3:30、レッスン開始は4:30に!朝が暗くて、夜がなかなかやってこないサマータイムは本当は好きではないのですが、今の自分には都合が良いです。It works for me at least in the morning.

これは前回の「英語の共通テスト2年分を連続で解いて、変化をまとめてみた」(パート1)の続きです。具体的にやっていく対策、すでに始めたこと、生徒に伝えていることなどを書いていきます。

おすすめ「オンライン自習室」

のっけから話がそれます。参加した「共通テスト講座」では、希望者はzoomで入って、ミュート。そして同じ時間内で参加者が画面越しにテストを解いていました。

このように、zoomで誰かと一緒にもくもくと作業するのはお勧めです。
来年受験生のうちの次女は、最近日本やアメリカのお友達とzoomでつながって勉強しています。子供達が自主的に「オンライン自習室」を立ち上げているんです。

必要があればおしゃべりしていますが、基本はミュートで、机の前に座って各自勉強してます。バーチャルでも、共に学ぶ仲間の気配は励みになるものですね。最近は塾でもそんなオンライン自習室を提供しているみたいで、ナイス。

テストは非日常。リスニングは負荷を意識しよう


2021年の共通テストから、リスニングの配点がこれまでの倍になりました。

ただ、海外で学習や生活、仕事をすると、配点がどうのとかどーでもよくなります。そんなことは言っていられないのは皆さんのご想像の通りです。

「テストで目標点が取れれば良い」のか、「実際に使えるリスニング力を鍛えたい」のか。それによってどんな学習が必要かは自ずとわかります。

「椅子に腰を下ろして、紙と鉛筆があって、静かな中、耳も心も準備万端のリスニングテスト的な状況は日常では起こらないよ」と、中学の生徒にはしっかと伝えています。

だから、YouTubeやリスニング音源はスピードをアップするとか、騒がしいところで聞いてみる、とか日常から負荷をかけてみよー。そうしたらテストでも心臓が強くなりますね。

実際の生活におけるリスニング環境

・音質、音響まわり
  騒音、外出先、電話、オンライン、クリアでない録音音声。
  アマゾンのカスタマーサービスに電話したら、
  世界中をたらい回しにされた。音質めちゃ悪い人も。想像力フル回転

・話者まわり
  母国語が英語以外の相手は多い。慣れないアクセント。
  英語に聞こえない英語もある。(自分のもそうかも)
  自分にだけ話してくれているとは限らない。 
  聞き直す間などないこと多し。
  ネイティブ同士の会話は猛スピード。それを横で聞いて理解するよ。
  基本、わかっているという前提で話はどんどん進む。
  
・コロナ禍のリスニング
  マスク、フェイスシールド、ソーシャルディスタンシング
  はっきり聞こえない。表情見えない。相手が遠いー。 


情報処理能力を高めるには。

テスト全体を通したキーワードは「情報処理能力」でした。それを分解すると金井先生曰く「パラフレージング能力」と「ディクテーション能力」になります。以下に再び自分なりにまとめます。

「パラフレージング能力」 
 ・Reading/Listening/Speaking/Writing 4技能全てに必要
 ・言い換えられた言葉や文章を理解する力。 
 ・同じ意味の言葉や文章で言い換える力。

「ディクテーション能力」
・主にListening/Writing/Speakingに必要
・音声を聞いて、理解する力。
・音声を聞いて、文章に起こせる力。(これ大事。文構造の理解に繋がる)

下らない補足ですが、「パラフレージング力」とタイプすると「ぱらふれーじんぐりょく」でなく「ぱらふれーじんぐか」に見えるので、あえて「能力」にしてみました。

こうしてみる#1 多読学習の要約

プライベートレッスンでは多読学習を取り入れています。生徒は本を読み、要約をします。その時、語彙が少なく、文中の語句を思い出せないため、同じ言葉や知っている言葉をくり返しがちです。


聞く間は、私は手助けすることはあれ、100%肯定します。訂正はゼロ。ずっとうなずいています。

何よりも、読んだ本を自分の言葉でまとめる心意気を徹底的に応援することを第一にしています。

みんな大分慣れてきましたが、時々途中で言葉が止まる場合もあります。

そんな時は、生徒が要約(summarize)した内容を、私がパラフレージングします。rephrasing/rewordingとも言いかえられます。

実は、このパラフレージングで、「適切な英文」に変換しています。こうすることで、生徒の発話を訂正することなく、正しい英文を伝えることができます。

すると生徒たちは笑顔で、「そうだ、それが自分が言ったことだ」と、反応してくれます。これはとても嬉しいことです。言葉が詰まっていた子は、その先が続くようになります。


なぜ嬉しいかというと、私の英語を理解しているからです。
実際は、生徒のレベルに合わせてパラフレーズ、代名詞、指示代名詞を用いて生徒の要約を言いかえつつまとめているのです。

今まではそこで終了だったのですが、「パラフレージング能力」強化のためにステップ④を追加することにします。

プライベートレッスンでのコミュニケーション
① 多読本の内容や語句についてのやりとり、質問、確認
② 本を
生徒が要約
③ 生徒の要約をコーチがパラフレージング
④ ③を生徒が繰り返す ← ここを追加するよ


こうしてみる#2 ディクテーション

リスニングに関してはディクテーション能力(聞いて、理解できる、書ける力)が大切です。
聞いて、理解はなんとなくできるけれど、じゃあそれを正しい英語に落とし込めますか、ということ。

読めるけれど、書けない。聞けるけど、話せない。これは多くの人が直面する英語力の壁です。
ディクテーションをすると文構造への意識が高まります。

上述のステップ生徒の要約をコーチがまとめ、それを生徒が繰り返すことで、ディクテーション能力も高めることができそうです。聞いた文章をそのまま繰り返すことで、文構造理解の練習につながります。この指導を丁寧にできるのが、プライベートレッスンのメリットです。

こうしてみる#3 ディクテーションxノートの活用

グループレッスンでもディクテーションをもっと取り入れていくよう舵取りをしました。

自分へのメモ:ノートの取り方について、効果的な指導をしていきたい。これまではノートの確認はしていなかった。だが、このセミナー受講後から、必ず「Writing」のアクティビティを入れるようになった。


単語レベルでなく、文章レベルでも、ディクテーションする機会をふやしていくことにします。ここは今後レッスンの一部として定番化するよう、PDCAサイクルを回していい塩梅をさがしていきたいです。

こうしてみる#4 プレゼンテーションをMAX生かす

うちの教室のプレゼンについては、ざっくりパート1で既述しました。が、今回の共通テストを受けて得た気づきを、もっと積極的に生かせそうな気がしています。

例えば、友達のプレゼン中、メモをとる。で、プレゼン終了後、パドレットでシェアしたらどうか、など。プレゼンテーション参加中の集中力が高まりそうです。

ただ、「プレゼンはお祭り」という位置づけなので、楽しむことを目的に、負荷はごく低めにするのは大事かな。

1プレゼンにつき、キーワードを3つ記入する、など。わかりやすくて、誰もが取り組みやすいテンプレートをあらかじめ配布した方が良さそう。

以上です。お付き合いいただきありがとうございました。

続々と面白いスピーチが出来上がっているので、3月末が楽しみです。

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