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「函館データサイエンスラボ(仮)」立ち上げストーリー

ツナガルはMeltwater Japan株式会社と連携し、2023年11月、データサイエンス人材の育成拠点として「函館データサイエンスラボ(仮)」を函館市に共同で開所しました。

ツナガルが地方における人材育成に力を入れる狙いはどこにあるのでしょうか?

今回のnoteでは立ち上げから担当し、データサイエンスラボの室長を務める中坂優一にインタビュー。

北海道に移住経験のある中坂自身が感じた地方地域における人材活躍の課題感、そして本取り組みや関係者への想いについて紐解いていきます。

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BI室長/中坂優一(なかさかゆういち)
熊本県生まれ、愛知県育ち。早稲田大学卒業後、新卒で入社した会社では人材×AIの新規営業と
社長室を兼務。学生時の友人だった木村から声を掛けられ、業界未経験ながらツナガルへ入社。
ツナガルにとっても挑戦領域だった広告運用・マーケティング業務を担当し、
2023年11月函館に開設したデータサイエンスラボの室長を務める。


函館市の課題:地方におけるDX化推進事情


都市圏では当たり前となってきたデジタル活用による業務効率化。

一方で、地方では最近ようやくツール導入をはじめた団体も少なくなく、DXへの取り組みは始まったばかりの印象。
都市圏と比較すると、デジタルリテラシーの高い人材が少なかったり、データサイエンスの知見を活用して活躍できる就職先が少なかったりなどの課題があります。

今回、データサイエンスラボを開設した函館市は、デジタル変革推進を掲げる地方自治体のひとつ。

市内には、システム情報科学部の1学部からなる完全理系の大学「はこだて未来大学」や、「函館工業高等専門学校」を擁し、優秀な理系の学生が集まっています。

しかし、優秀な学生であればあるほど、最先端の技術を身につけたい、グローバルで活躍したいなどの理由から、就職するタイミングで地元地域を離れていってしまうという課題を抱えています。

データサイエンスラボが目指すのは、 まちとしてデジタル人材の育成や雇用を生み出し、若者たちが函館でも挑戦的な案件や自分がやりたい仕事ができる拠点を提供することです。

データサイエンティストはパソコンが1台あれば仕事ができる職業。
ビッグデータ分析等のスキルを身に着けておくことで、若者たちが大都市の企業に就職しなくても、大好きな地元地域に暮らしながら働き続けることができるのです。


立ち上げストーリー

データ分析の案件を頂くようになったMeltwater Japan社の担当の方と会食中に、その方が函館出身ということが判明。
そこからいっしょに函館に拠点を作ろうという話になりました。いかにもツナガルらしいウラバナシですよね。笑

そんなスタートでしたが、もちろん戦略はしっかりあります。

もともとツナガルは札幌に拠点を置いてましたが、道内の札幌以外の地域はあまり深掘りてきていない現状がありました。

地域に入り込んでいくためにも「拠点を置く」ことは絶大な効果があります。

また、函館のデータサイエンスラボは高等専門学校の中にオフィスを構えているため、普通のオフィスでは持てない学生との関わりを持てたり、 未来の人材育成ができたりするなどして、市や教育機関と連携しながら地域に貢献することができます。

人材育成と地元の課題解決 、これが函館に拠点を置く大きなねらいです。

さて、立ち上げにあたって大変だったことについてよく聞かれるのですが、実はとてもスムーズに軌道に乗せることができました。

僕自身、北海道の方々と接していて気づいたのは、地方ならではの人のあたたかさ。

まちの人たちのやさしさはもちろん、 データサイエンスラボを立ち上げるにあたって、函館市役所の方々に手厚いサポートをいただけたことも、本当に感謝しきりです。

もともと地域のためにと取り組んだプロジェクトですが、
いまでは「この人たちのためにやりたい」という思いが強くなっています。
なにをやるかより、誰とやるか。
この思いも、ツナガルメンバーらしいですよね。笑


データサイエンスラボの現在地と未来図

■現在地
現在、データサイエンスラボには25名程度のメンバーが関わってくれています。

特にインターン採用した理系の学生さんに関しては、Pythonをつかったプログラミングを一部委託するなど、実業務における実践的なチャレンジもしてもらっています。

僕らは、こうした取り組みを経て、学生さんたちにデータサイエンス業界における視野を広げていってほしいと考えています。

学生さんたちは、学ぶ意欲が高い人たちが多いので、熱量を生かせる場を最大限提供してあげたい、想いに応えてあげたい、と思っています。

■3~5年後の未来に寄せて
3年後にはインターンの正社員化を行いたいと考えています。
データサイエンスラボへの新卒第一号の受け入れを想定して、準備を進めているところです。

また、今まさに進めているところでお話しすると、はこだて未来大学や函館工業高等専門学校と連携して、1年間の授業カリキュラムの提供も始める予定です。

そして、5年後に目指すのは、「地課題地消」
函館市が抱えている課題に対し、函館市に住んでいる学生が分析スキルを活用して、地場の問題を自分たちで解決できるような体制を構築することです。


デジタル人材の育成で地方を元気にしたい

地元で理系の人材を育成・雇用することで、若者が地域を離れることを防ぎ、さらにデータサイエンスが地域の産業のひとつとして成長していくことを目指す、データサイエンスラボ。

本取り組みをはじめ、ツナガルは、地元企業や教育機関との連携や協力を通じて、地域活性化につなげていきたいと考えています。

・次世代データサイエンス人材の育成と確保
・地元卒業生の就職先およびU・I・Jターン雇用の創出
・地方課題解決の地方創生モデル構築

こうしたお取り組みにご興味のある企業や自治体、教育機関のご担当者様がいらっしゃいましたら、私たちといっしょにはじめてみませんか?

ご連絡お待ちしております!



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