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7/24日記「行方不明展に行った話」

先日、行方不明展に行きました。

7月19日深夜にテレビ東京で放送した「行方不明展 特別番組」も
Youtubeで公開されていました。

・この番組内の「"もの"の行方不明」で紹介される動画が好き。かなりぞくぞくした。良すぎる、分からなくて怖い。

・展示会では4つのルートがあって
"ひと" "場所" "もの" "記憶" とそれぞれの行方不明が展示されてます。
とくにヘッドフォンで再生される男性の声や、監視カメラ映像が興味深かったです。


どこへ行ったんだろう

・展示を見ながらぼんやりと(並行世界があるんだろうな)と感じたのだけど、自分の中のそれは白い壁で囲まれた通路でも不気味な暗闇でもなく、人々が普通に生活してるのではないかと思って、なんだかそれが恐ろしかった。

そういえば、むかし「しぬのがこわい」という感覚に度々襲われることがあった。理由は自分の命が尽きることでも未来が閉ざされることでもなくて、自分がこの世から消えてしまってもクラスメイト達は翌日もおはようと挨拶を交わし平常に戻っていく。いずれわたしのことは忘れ、時間はどんどんと進んでいく。わたしが見ることのない流行りのテレビを話題に爆笑している。仮にわたしが14歳だとしたら、みんなが20歳、50歳と年を取っていくのを14歳のわたしが俯瞰で見ている。

その乖離していく状態が恐ろしいというか、別の世界へ行ってしまい現世に関われなくなる状態へ、言葉にできない恐怖があった。

しぬのがこわいというより、消失への不安かな。

場所の行方不明

・分からなさへの興味ってすごいのよね。想像しうる自分の中の最悪をその先に思い浮かべる。現実ってある意味抽象的だし。消えて戻らないボールペンの行方すら知ることはほぼできないだろうなって思う。それが自分でも。


・展示はどれも写真撮影が可能で帰宅後もじっくり見返すことができます。というのも独特な文字の多さ。なにをそんなに伝えたいのか、残したいのか、届くのか。パンフレットもとても面白かったです。

・日常に潜む薄気味悪さ、知らない誰かの思いの強さ。注意深く生活していたら気づいてしまうかもしれませんよ、違和感に。


・こういった作品を丁寧に作ってくださる、形にして体験可能にしてくださる皆様。ありがとうございます……。



紬りお

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