マガジンのカバー画像

わたしの俳句

86
自作の俳句をまとめています。
運営しているクリエイター

記事一覧

雑詠3句

ハングライダー春の気流を乗り継いで 夏近き証明写真機に一人 黄金週間リーチにもならないビンゴ

雑詠3句

言はざりし言葉のやうに冴返る 多喜二忌のマルボロ深く深く吸ふ 電子レンジ鳴つて戦争始まつた

詰めよんかい?

四国の詰将棋の会合「詰四会」に参加しました。せっかくなのでついでに香川を観光してきました。 $${初旅は饂飩ばかりをすすりけり}$$ $${\,\,\scriptsize{信仰なけれども金刀比羅宮に参れり}}$$ $${のぼつてものぼつても階段}$$ $${\,\,\scriptsize{詰四会にてたくぼんさんより希書を頂戴す}}$$ $${着ぶくれて四国の空の広きかな}$$ 他にも旅先で撮った写真が色々あり、noteの記事を「スキ」していただいたときに表示される画像

雑詠3句

冬の夜や線路を歩く人の音 寒椿落つどこで引き返せたか つまらない映画みているクリスマス

雑詠3句

ディナーベル買ふ初冬のきまぐれに おでん食む合駒のこと聞きながら 木の匙にふたつに割れて煮大根

雑詠3句

食器棚開けて冷たき空気かな 冬蜘蛛の廊下に糸を架ける夜 立冬や葉書に記す新住所

雑詠3句

家中の窓開け放つ秋の昼 曼珠沙華だれしも少しづつ狂ふ 新米の右手を零れまた掬ふ

雑詠3句

あやとりの指に絡まる原爆忌 薬袋の山と眠らん秋ともし 介護タクシーのおばちやんよく喋る月夜 noteで公開した句は下記のマガジンにまとめています。

雑詠3句

命綱ぶち切れるごと真夜の雷 シャワーの栓閉めてあなたは知らぬ夜 筆は水ゆたかに運ぶ敗戦日

雑詠3句

鍵盤を沈める力原爆忌 原爆の日の踏切の匂ひかな 合掌す人は夕焼に無抵抗

雑詠3句

駒を打つ指に力や夏真昼 素麺の帯ほどく手の生真面目さ ギター弾きし鉄の匂ひの指晩夏

雑詠3句

夏暁や鴉の鳴いてそれつきり 夏の橋社用携帯鳴り続け 父の茶碗小さくなりし帰省かな

雑詠3句

珈琲の氷ひかるや恋の夏 二束は多し素麺のつややか 砂糖煮詰める夏の詩を諳んじて

雑詠3句

先日、詰将棋全国大会という詰将棋の大きな会合に行ってきました。その周辺で作った句です。 香水の手に髪切られゐたる午後 筆名で呼びあふ会話日の盛 有限かつ無限か詰将棋と虹は