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2022年振り返り

Twitterが作り直しに失敗して消滅するのが先か、文字数制限が撤廃されてnoteがなくなるのが先かのチキンレースが始まりましたね。いにしえのオタクなのでホムペというのを作りたい気持ちがあるのですが、そういうものを作る時間が取れないので、この記事はnoteと共に親指を立てながら溶鉱炉に沈んでいくことになるのでしょう。

さて来週には2022年が終わり、核戦争で世界が消滅しない限りは2023年が始まります。マジで消滅する可能性がゼロじゃないのが望んでいない21世紀感あってすごいですね。世界が滅ぶ前に今年を振り返り、来年への希望を語ろうと思います。

小説が終わった

お疲れ様でした。これまだ提出物が出ているように見えますが残響です。そういうこともあるよね。

そもそも僕がちゃんと小説(一次創作)を書き切ったのは2016年、グロエリ元年だったりします。

表題作でもある作品は、AIが活用される戦争の話です。
この着想に至った過程を考えると、前年にGoogleによるディープラーニングフレームワークTensorflowが公開されたAI元年みたいな状況があり、他方、イスラム国と自称したISILが誕生して第三世界の秩序が失われていくという光景がありました。
これら二つの要素が混ぜ合わされて、未来は明るくなっていくんだぞ、というのが物語として書き起こされたような覚えがあります。

さて、そこから六年が経ちました。
AI技術の進展は、イラストを作るわ対話もこなすわで人間の価値とは一体どうなってしまうのかというフィクションだけで語られていたはずの問題を現出させ、語るより作る方が断然面白い状況となっています。
戦争の方は超大国の一つが侵略戦争を始め、あっという間に終わってしまうのかと思われていたのが、被侵略国が長く持ち堪えるという、まさかの連続で門外漢には予想外のことが起こっています。
その結果としてグローバル化した資本主義世界が揺るがされるのも正直想定外でした。なんか綺麗にサプライチェーン外しが行われて、こちらとあちらになると思っていたんですよね。ただ、この辺りの未来予想のズレはAIの発達でも似たような側面がある気がしています。
つまるところ、フィクションをしたためている場合ではない、みたいな世界になってしまったというのが個人的な雑感です。

無論、世界ががこういう状況だからこそ生き生きと何かを描ける人がいて、そういう人こそ作家をやればいいわけで、一方で僕は違うなと感じました。
というのも僕はフィクションは“広義SF”と“広義ラノベ”しかないと考えていて、前者は社会変革を志向し、後者は娯楽を志向している、みたいな考えを持っています。
で、自分は自作は前者をやっていきましょうという感じでした。ただ、その抱えている”広義SF”というのが、本当に小説を書き始めた頃(2016年より前で2010年頃)からハッカーとかが出てきてこの世はソフトウェアで解決するんだよ、という絶叫であり、今考えるとプログラマ35歳定年説みたいなものへのアンチテーゼみたいなところから始まっていたもので、それが自分が就職する頃にモバイルゲームのガチャから始まるニッポンIT業界の好況が始まり、世界はソフトウェアなのかもしれないと社会が本当にわかるビックウェーブに乗れて、そういう意味では2016年のフィクションはそのさざ波程度の価値があったのですが、月日を重ねる毎に自分の持っていた社会における数少ない問題意識が、共に解消してしまったのではないかと思っています。

なので、僕の小説は終わったんだなと感じているところです。

資本主義が終わらない

AIと戦争で全世界の社会システムはリセット! 資本主義は終了! 爆発! みたいなことは妄想していたのだけど、そんなことは起こらなくて、まあ続くよねという当然の帰結を無限に観察しています。

人間というか生物、今の場所から目の前にある目的地に行くのに真っ直ぐ移動するように最適化の塊です。これを拡大解釈すれば、資本主義世界において最適な行動を取るわけで、結局、カネを稼ぎましょう、そして、財テクをして殖やしましょう、というところになるのではないかと思います(資本主義とか貨幣経済を終わらせるのは小説を終わらせていない人間に任せるので……)。

財テクという単語が流行った時期のことは知りませんが、この言葉が示すところは魅力的です。本質的な収入を上げる努力をせずに、もっと手を抜いた努力でどうにかするということですからね。僕もビデオゲームに投じる時間以上には、株だとかふるさと納税だとかの調査をしてまとめていることからもわかる。まあ、財テクは効率プレイみたいなもので、結局ビデオゲームと同じというか、最適化したい生命の本能だから……。

ただ、それで結局今年というか年末始めたのがクレジットカードのランク上げというのは笑える。いや、これ多分、今年はあんまり株で儲からなかったんで(GAFA関連を年初に売り抜けて、元気にしているのが地球温暖化なんて人類無視するやろって思って買っていた原油メジャーなのが最悪)、パーセントで計れるリターン以外を求めようとしているからなんですよね。

でも、これやり始めたの、歯の調子が悪くて、一方で通っている歯医者がクレジットカード受け付けるから調べるかみたいなところがあって、単なる最適化の延長にあるんだよな……。そこから、如何に効率的にクレジットカード会社に自分の価値を理解させるかという文脈を持たせて、カネを使うことを考えているの、完全に資本主義の奴隷です。最悪です。

成長する

正直、今年を振り返って書くこと、この二つぐらいしかなくて、つまり、小説ダメじゃんってなってから、マジで財テクのことしかやっていない空っぽ太郎だったわけで、そういうのが人生と言えばそうなんだけど、正直、財テクを一生懸命やるならそこに流し込む側のことをちゃんとやった方が良くね、という感じが普通にしていました。

つまり、“成長”が必要です。

“成長”は数値で計測可能で(可能じゃなければ成長と言えない)、この世は資本主義なので、成長して出した成果の多寡はカネで計れるわけですね。カネで計れない部分は成長と言わないので。そういうならまず資本主義を終わらせる“SF”をやるしかないので小説ダメだった勢には厳しい。

というわけで“成長”=労働という話で、まあ、単純に学校みたいなものを卒業して十年経つので、いい加減まともに働こうね、というのが来年の目標になる気がしています。せめてパンデミック前程度にはちゃんと働きたい(ずっと財テク前の収入が下がっている)。

そういう感じで、来年も世界があるなら労働を頑張りましょう、という結論です。他は終わり。世界、労働、グローバルエリートッッッ!!! グローバルエリート? そうですね……来年の秋の東京文フリには気が変わっていて欲しい気持ちがあります。頑張りましょう。

おまけ

ChatGPT
Stable Diffusion

テクノロジー、すごすぎる。こっちを頑張りましょう。

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