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恥ずかしながら作詞してみた①

向日葵

終電間際の椅子に座って
目の焦点は内側へ
スクリーンに映ったのは
真っ赤に染まった君の顔
10年も前の君の涙

ふざけ合うってどんなこと
泡のような時間のため
ベールのような感情のため
きっと「本当」から逃げること
だけど本当にそれが美しい

大人ぶった格好と
ちょっと悪ぶった話し方
子どもみたいなシャツと言葉でついてった

真っ赤に染まった君の顔
10年も前の君の涙
初めて目にした美しさに
思い出を知った

ふざけるってどんなこと
深さと浅さのはざまで
誠と空気の上にのって
きっと「本当」に向き合うこと
そして本当にそれが残酷だ

大人になった身長と
あの日のシャツを身につけて
もう合うことのない焦点を合わせにいく

真っ赤に染まった君の顔
10年も前の君の涙
酸素のせいで褪せていく
大きく息を吸い込んだ

目が開く
窓の向こうに影が映った
大人ぶった影が映った

きっと本当の僕たちは
どの世界にだっていないのさ
だけど本当の僕たちを
見つけなきゃ何も始まらないんだろうな

最終電車 視界の端へ
西へ西へと歩いていく
陽が昇らないように

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