株式公開3月期 情報処理/複合ITサービス30社も業績は前年同期比△5%台と堅調
マンパワー(人月)型の受託ITサービス104社を業務カテゴリー別に見ると、「情報処理/複合ITサービス」30社は企業数で業務系ソフトウェア受託開発業に次いでいる。
NTTデータを筆頭に、マンパワー型受託ITサービス業の取引ポジション上位(業界内発注元的)に位置する企業が集中していることから、多重下請け構造下での景況を見る一つの指標となる。
純利益率は▲0.1ポイントと微減
30社の2019年度通期業績は、売上高が前年同期比△5.4%の5兆2,504億05百万円、営業利益が△5.9%の4,792億61百万円、経常利益が△3.7%の4,759億81百万円、純利益が△59%の3,294億14百万円だった。
売上高に占める営業利益の割合(営業利益率)は9.1%で.2018年度比は増減ナシだった。経常利益率は9.1%で2018年度比▲0.1ポイント、純利益率は6.3%で▲0.1ポイントだった。
集計企業数は2018年度と同じなので、1社当たり業績の前年同期比は30社全体と変動しない。事業規模を見るために1社当たり業績を記すと、売上高は1,750億14百万円、営業利益は159億75百万円、経常利益は158億66百万円、純利益は109億80百万円となっている。
1人当たり売上高は△0.4%の微増
就業者数は正規雇用が△5.6%の22万4,597人(1社当たり7487人)、非正規雇用が増減ナシの2万5,220人(同841人)で、総計は△5.0%の24万9,817人だった。
就業者1人当たり売上高は2101.7万円で前年同期比は△0.4%、営業利益は191.8万円で△0.9%、経常利益は▲1.3%の190.5万円、純利益は△0.9%の13109万円となる。
マンパワー(人月)型の受託ITサービスにおける「情報処理/複合ITサービス」のウエイトは、企業数の28.8%だが売上高の72.2%、就業者数の56.1%を占めている。
2020年度見通しは減収減益
2020年度通期業績見通しは8社が未公表だった。8社の2019年度業績をそのまま適用すると、売上高は5兆2261億29百万円で2019年度比は▲0.5%、営業利益は4767億58百万円で▲0.5%、経常利益は4574億19百万円で▲3.9%、純利益は3154億64百万円で▲4.2%だった。
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