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自分でも分からない感情が揺れる時間

 お日さまが沈んで、しばらくの間

空が赤く染まり、

火照りがひいていくように

オレンジ色が薄まって、空のみずいろに同化していく。

混ざり合ってう、すむらさきにたそがれて、

それから、夜の暗さが天頂から降りてくる。

夕日が沈んでからのこの30分くらいの時間を

マジックアワーとか

トワイライト(これはお日さまと月のある時間)

黄昏時(たそがれどき)とか言いますね。

まだ他にもいい方はたくさんあるのでしょうね。

私はこの時間が好きですが、苦しくもあるのです。

胸がキューンとして、ドキドキするような

涙がでるくらい切なくなるのです。


絶景でなくても、車を運転中の街でも

薄暗くなり始めた道路の、信号機の赤が

すごく鮮やかに見える時

空を見ると、山の向こうに沈んだ太陽が

雲を赤く染めている時

ああ、今日も終わったと静かに思うだけなのに

誰か大切な人と別れたようなせつない

気持ちになるのです。

この感情は、小さいときからあります。

若い頃の失恋の思い出と重なるとか

その時間に誰かが亡くなったとか

夢破れて夕日を見たとか

そんな記憶は一つもないのに。

この切なくて愛おしい感情はどこから来るのかなあ

といつも思うのです。

もしかしたら私だけではないのでは?

「ひと」に与えられている感情かもしれません。


遊んでばかりの小学校の頃

まだまだ遊びたい、帰りたくないのに

バイバーイと帰らなければない淋しさ

その時の感情に少し近いかも。

書いていて、ふとそう思った。




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