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折り紙アクセサリーがうまれた日

ピアスの時間軸

ある日、妹からもらったピアスが壊れた。

数年前に買った福袋に入っていた、ピアス。
「いらない」と言われて私の元にやってきた、ピアス。

安い量産品ではあったけれど、(しかも福袋に入っていた売れ残り品だったけれど、)「私だってアクセサリーなんだ!」という凛とした小さな主張を感じて、何となく気に入って、たまぁに身に着けていた。

そのピアスが、壊れた。

折り紙の時間軸

コロナ禍で、真面目な私は仕事に行く以外はほとんど家に籠っていた。
籠りすぎて、暇すぎて。時間つぶしに部屋中の片づけをしていた時、棚の奥の方にしまっていた箱の中から折り紙を見つけた。

子どものころ、母にねだって買ってもらった折り紙。
愛でるために買ってもらった、友禅和紙の折り紙。

時間つぶしに、1枚ぴらっと引っ張り出し、鶴を折ってみた。
何だか物足りない・・・

もう1枚ぴらっと引っ張り出し、9等分して小さな鶴を折ってみた。
あ・・・難しい・・・
でも、綺麗に折れた時には結構な達成感を得た。

手元にあった友禅和紙の折り紙はけっこう厚みがあり、より小さなものを綺麗に折るのは難しい・・・と感じた。仕事帰りに普通の折り紙を購入し、とにかく小さく小さく折ることに没頭した。

交わる時間軸

壊れてしまった、ピアス。
小さな小さな、折られたものたち。

組み合わせたら面白そう。

ふと、そう思った。
そうして初めて、折り紙アクセサリーを作った。

初めて制作した折り紙アクセサリー

初めて作ったそれは、身に着けて数時間過ごしただけで、金属パーツに貼り付けた折り紙パーツが取れてしまうような代物だったけれど。

「耳を彩る和」をコンセプトに友禅和紙を使った折り紙アクセサリーを作るきっかけとなった、私にとってとても大切な作品になった。

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