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『生意気猫の純情、売ります。』43:プロット100本できるかな。

 タロットカード6枚引いて小説のプロット100本作る創作訓練やってみた記録です。


◆引いたカード◆
1主人公の現在:審判(逆)再起不能、後悔
2主人公の近い未来:悪魔(正)邪心、束縛、堕落
3主人公の過去:節制(逆)浪費、不安定
4援助者:塔(正)破壊、破滅
5敵対者:力(逆)本性、自惚れ
6結末:運命の輪(正)チャンス、一時的な幸運


『生意気猫の純情、売ります。』43/100

 マルチ商法に誘われ、一時は学生の身で高級マンションに引っ越すほどの収入のあった西木(節制・逆)だが、摘発の危険から主催が手を引き、生活レベルはあっという間に転落した。友人たちはみんな離れていき、マンションで同棲しはじめたばかりの恋人も実家に帰っていく(審判・逆)。
 一文無しになり転がり込んだ幼なじみ大辻のアパートで、住まわせてやってもいいがと、居候代として体を要求される(塔・正)。
 それだけはイヤだと普通にバイトをして工面しようとするが、自惚れの強い性格と(力・逆)ラクに大金を稼いだ経験が邪魔をして長続きしない。大辻は手を変え品を変え体を狙っているアピールをしてくる。身の危険を感じながらもほかに行くあてのない西木は、なんとか働いて稼ごうとする。
 そんなとき、バイト先で偶然兄に出会った。家族には絶縁されているので避けようとするが、兄の側から話しかけてきた。
「おまえ、隣のあっくんとこに世話になってるんだってな。毎日のように家に来るんだよ。おまえを許してやってくれってさ」
 痛い目を見ないと学ばないという方針の西木の親は、せめて親戚に負わせた損害額を払わせないと許せないと言ったそうだ。その提示額はちょうど、居候代として要求された金額と同じだった。
 大辻の変態的な要求に対して見る目が変わる。西木はなんとかしてバイト代から要求額を捻出する計画を立てたが、大辻に、もうしばらく待ってもらう分だと言ってキスした。真っ赤になって逃げていく大辻。西木の胸に、確信と、これまでとは別の感情が芽生える。
 一年近くかけて金を用意し、大辻に手渡したが、
「俺、知ってんだ。うちの親に全額渡す気なんだろ? だったらおまえの取り分ゼロで……居候代、支払いは済んでないよな?」(運命の輪・正)
 金云々じゃないと誤解や一悶着ありながらも結局結ばれる。

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