【血液占いは信用できる!!!?結論、出ました。】

画像5

血液型占いというものをご存知だろうか。最早知らないものも居ないと思われるほど日本では有名でポピュラーな、占いの一種である。

一応説明すると、人の血液型をA型B型O型AB型の4つに大別し、大方の生来の性格傾向を見極める、とした理論である。

日本では比較的、この血液型占いがよく当たる、あの誰々に当てはまってる、ととかく人気であり、一時期は相当な流行を見せていた。

しかし、この「血液型占い」を「バーナム効果」によるものだとし、信頼性に欠けるものとして、全否定または知性に欠けるとして嘲笑するものがいる。

はたして本当だろうか?

バーナム効果(バーナムこうか、英: Barnum effect)とは、(星座占いなど個人の性格を診断するかのような準備行動が伴うことで、誰にでも該当するような曖昧で一般的な性格をあらわす記述を、自分、もしくは自分が属する特定の特徴をもつ集団だけに当てはまる性格だと捉えてしまう心理学の現象。)

つまり誰にでも当て嵌まるような事を言って信用させる占い師の常套手段である。

そこで私の結論はこうだ。

「必ずしもバーナム効果とは限らないない」。

血液型占いは信用できる!!!?

そもそも血液型とはなんだろうか。血液型の詳細がいらない者は以下の★まで読み飛ばしてほしい。

赤血球の表面には、血液型物質と呼ばれるものが存在する。ABO式血液型に関わるのはA・B・Hの3つの血液型物質で、A型物質とB型物質は、H型物質がそれぞれ変化したものである。赤血球の持つ血液型物質と血液型の関係は、以下のようになる。

画像1

赤血球も元をたどれば、受精卵から始まった細胞の一つ。両親から受け継いだ1組ずつゲノムに、血液型物質を作る遺伝子も存在する。
 H型物質を作る遺伝子は19番染色体にあり、ほぼ全ての人が共通して持つ。一方H型物質を変化させる遺伝子は9番染色体にあるが、個人によって持っている遺伝子のタイプが違う。この遺伝子には3つのタイプがあり、H型物質をA型にするA遺伝子、B型にするB遺伝子、もしくはH型物質を変化させる機能を持たないO遺伝子のどれかが9番染色体にある。体を作る細胞は両親から受け継いだ染色体を1本ずつ持つので、あるヒトのもつA・B・O遺伝子の組み合わせは以下の6通りが考えられる。

画像2

このように血液型は遺伝子で決定されるが、輸血などで必要な情報はA・B・AB・Oの4つのみで、遺伝子の組み合わせを意識することはほとんどない。しかし血液型の遺伝子はメンデルの法則に従うので、両親と子供の血液型から、遺伝子の組み合わせを推測できる場合がある。例えばともにA型の夫婦からO型の子供が生まれた場合、両親の遺伝子の型はどちらもAOである。O型の子供が産まれるには、O遺伝子を持つ精子とO遺伝子を持つ卵が受精しなければならないが、親の血液型がA型ということは少なくとも1つのA遺伝子を持っているはずだからだ。

画像3

また、親子関係ではありえないと考えられる血液型の組み合わせを推測することも同様に可能となる。例えば、AB型とO型の両親からは、AB型やO型の子供は生まれえない。

画像4

以上が血液型の説明である。

血液型占いがバーナム効果とは言い切れない理由に、日本は農耕民族であり村社会であることがある。

かつては同郷に留まる傾向があり、メンデルの法則に従い9番染色体の遺伝子の軌跡が間接的に特定の地域家庭由来のパーソナリティを意味する可能性があるからだ。しかし、個人レベルでは、性格傾向を推測するなら環境要因や他の遺伝的形質の影響の方が妥当だと考えられる。

逆に、個人を見るというより、多勢をザルに掛ける水商売の世界では、B型の顧客が「ハマりやすい」傾向がある、という風説が確固なものとしてあるらしく、自分勝手というネガティブイメージの裏には、良くも悪くも素直で率直な正直者で献身的になる傾向があるのかもしれない。

「特定の地域家庭由来の性格」は、文化や家庭環境の後天的影響だけでなく、メタ的に、村社会地域全体の遺伝子が似るという事実を意味する為、先天的に9番染色体以外の遺伝子も類似して保持する可能性があり、ランダムよりは顕著だと思われるが、遺伝子で個人を見る上で有意とする程相関係数が高い訳ではないと感じる。

「かつて同郷に留まる傾向」とは、今は原理的な昔と比べ交通や人流が増えたという事だが、実のところ、今も然程は変わらない。

性格を決め付ける遺伝子(睡眠時間等も含めて)は多くあり、地域の特色として、母数の偏りが間接的な性格傾向を知る上で役に立つ可能性はある。

結論として、血液型占いの過信と同様に、全否定も思慮が浅い様に映る。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?