短編:高速のジャスティファイズ
『高速のジャスティファイズ』
河川敷に春の陽が注ぐ午後、ジャスアントは相変わらずくだらない雑学を披露していた。
「ほら、カマンベールチーズの白い部分って、実はカビなんだぜ」
僕は適当に相槌を打ちながら、流れる雲を眺めていた。耳毛博士こと小林の授業をサボって、次の時限まで時間を潰している。そんな日常の一コマ。
ジャスの腹が鳴った。
「お腹の中で何か生きてるんじゃないかって、時々思わない?」
「またそういう話か」
立ち上がったジャスが、コンビニに向かって走り出す体勢を取る。
「お