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時間軸で探る日本の鳥―目次

前書き 黒沢令子

1 骨や遺伝子から探る日本の鳥
第1章 化石が語る、かつての日本の鳥類相──太古のバードウォッチング(田中公教)
1 「骨のかたち」から探る!
2 中生代の日本の鳥類相
2 ─ 1 日本に鳥がやってきた──前期白亜紀(1億4500万~1億年前)
2 ─ 2 海をめざした鳥たち──後期白亜紀(1億~6600万年前)
2 ─ 3 滅びたものと生き残ったもの──白亜紀末の大量絶滅(約6600万年前)
3 新生代の日本の鳥類相
3 ─ 1 かつて日本を支配した巨大な海鳥──古第三紀・漸新世(3400万~2300万年前)
3 ─ 2 多様化する鳥類と開かれた日本海──新第三紀・中新世(2300万~530万年前)
3 ─ 3 つながった二本の〝日本列島〟──新第三紀・鮮新世(530万~260万年前)
3 ─ 4 氷河時代のおとずれと日本人の出現──第四紀・更新世(260万~1万2000年前)
4 おわりに

第2章 遺伝情報から俯瞰する日本産鳥類の歴史(青木大輔)
1 遺伝解析から生物のルーツを探る系統地理学
1 ─ 1 遺伝情報から過去を遡る
1 ─ 2 系統地理学の考え方
2 日本列島における系統地理学
3 日本列島における鳥類の系統地理学
3 ─ 1 哺乳類と類似した分岐年代を持つ鳥類
3 ─ 2 哺乳類と類似しない日本列島・大陸間の分岐年代を持つ鳥類
3 ─ 3 近縁な系統がユーラシア大陸に分布していない鳥類
4 おわりに──日本産鳥類のルーツ探しの課題と展望
コラム1 古人骨の遺伝解析から俯瞰する日本列島人のルーツ(青木大輔)

第3章 考古遺物から探る完新世の日本の鳥類(江田真毅)
1 遺跡から出土した鳥骨の肉眼同定
2 ニワトリ──その日本列島への導入を考古遺物から探る
2 ─ 1 いつニワトリは日本に持ち込まれたのか?
2 ─ 2 なぜニワトリは日本に持ち込まれたのか?
3 アホウドリ──その過去の分布と分類を考古遺物から探る
3 ─ 1 日本海から消えたアホウドリ科の鳥はなにか?
3 ─ 2 アホウドリは日本海やオホーツク海で繁殖していたのか?
3 ─ 3 アホウドリは一種ではない?
4 おわりに
コラム2 古代美術の鳥

2 文化資料から探る日本の鳥
第4章 絵画資料からみる江戸時代の鳥類──堀田正敦『観文禽譜』を例にして(山本晶絵・許開軒)
1  『観文禽譜』に描かれた鳥の同定
1 ─ 1 様々な『観文禽譜』
1 ─ 2 描かれた鳥の同定を行った研究
1 ─ 3 同定結果の一致率
2  『観文禽譜』における鳥類名称の現和名との異同
2 ─ 1 現和名との一致率
2 ─ 2 江戸時代の鳥類名称
3  『観文禽譜』に描かれた鳥
3 ─ 1 在来種と非在来種
3 ─ 2  『観文禽譜』とレッドリスト
4 おわりに
コラム3 江戸時代の食文化と鳥類(久井貴世)

第5章 文献史料から鳥類の歴史を調べる──ツルの同定と分布の事例(久井貴世)
1 江戸時代の博物誌史料から「鶴」を同定する
1 ─ 1 文字情報から「鶴」の姿を探る──『本草綱目啓蒙』の事例
1 ─ 2 複数の史料を用いた総合的な検討──謎のツル「丹鳥」をめぐる推理
2 文献史料から江戸時代のツルの分布を調べる
2 ─ 1 文献史料に「生息」するツルを探す
2 ─ 2 文献史料から復元する江戸時代のツルの分布──宇和島藩の事例
3 おわりに
コラム4 文献資料からみた鳥の名の初出時代(黒沢令子)

3 人と鳥類の共存に向けて
第6章 全国的な野外調査でみる日本の鳥類の今(植田睦之)
1 必要なアマチュアの観察者の手による広域調査
2 1970年代から行われている分布調査
3 日本の優占種
4 分布や個体数の増減している鳥
5 増減種の共通点から見える日本の自然の変化
5 ─ 1 増加した鳥の共通点
5 ─ 2 減少した鳥の共通点
6 気候変動の影響
7 調査の課題

第7章 人類活動が鳥類に及ぼす間接的影響から今後の鳥類相を考える(佐藤重穂)
1 外来生物の影響
1 ─ 1 外来鳥類が在来生態系へ与える影響
1 ─ 2 外来捕食者による鳥類への影響
2  生息環境の変化の影響
2 ─ 1 森林利用の変化
2 ─ 2 シカの増加による森林植生の変化
2 ─ 3 ナラ枯れ
3 保全生態学の立場ではどのように対応するか
3 ─ 1 ヤンバルクイナの個体群管理
3 ─ 2 高山帯生息種ライチョウの危機
4 おわりに
コラム5 再生可能エネルギーの利用拡大に伴う問題(佐藤重穂)

後書き 江田真毅
索引

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