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菌根の世界―目次

はじめに

序章 地球の緑を支える菌根共生─菌と根の奇跡の出会い―――齋藤雅典・小川 真
根の表面を覆う菌と根の内部に入りこむ菌
特定の植物と関係を結ぶ菌
緑の誕生
植物と菌が出会うとき
【コラム】菌根と共生─用語の使い方(齋藤雅典)

第1章 土の中の小さな宝石─アーバスキュラー菌根菌―――齋藤雅典
心を虜にする輝く胞子
アーバスキュラー菌根菌を観察する
分離し、同定し、分類する
分類体系の見直しにつながる発見
根が菌を呼び寄せる
アーバスキュラー菌根菌はどうやって植物と物質のやりとりをしているか
根組織から樹枝状体を取り出す
菌根共生を制御する遺伝子
農業利用への道
利用の難しさと可能性
荒廃地での植生の回復と菌根菌
【コラム】菌類の分類と同定(齋藤雅典)

第2章 外生菌根の生態とマツタケ―――山田明義
外生菌根菌に支えられる樹木たち
外生菌根を観察する
土壌から養分・水分を吸収するのは根ではない
実験で外生菌根共生を証明する─菌根合成
樹木の成長を左右する外生菌根
外生菌根とキノコ
外生菌根共生の進化─起源と将来
マツタケと菌根共生
国産マツタケの生産と森林環境
マツタケ─シロとその生態
マツタケの近縁種とその地理的な分布
いかにマツタケを増産するか
マツタケはわからないことだらけ
【コラム】わが国における外生菌根研究事情(山田明義)

第3章 外生菌根菌を通して海岸林の再生を考える―――松田陽介・小長谷啓介
海岸の植物が厳しい環境で生育できるわけ
海岸林に生育する植物と菌根菌
海岸に生えるキノコ
海岸クロマツ林を支える菌根菌
キノコ調査と根の観察からみる菌根菌の多様性
DNA解析を利用して菌根菌の多様性を研究する
海岸クロマツ林にはどのくらいの種類の菌根菌が生息しているのか?
菌根菌の多様性と樹木の成長
謎の「黒い粒」菌核─セノコッカム・ジェオフィラム
セノコッカムの知られざる生態
塩に耐える力─菌根菌、菌根の塩類ストレス
耐塩性の高い菌根菌を探せ
海岸林の再生に菌根菌を利用する

第4章 菌によりそうランの姿を追いかけて―――辻田有紀
はじまりは菌とともに
ネジバナの菌根菌をみてみよう
世にも奇妙なマヤランの虜に
DNAで正体を暴け
マヤランの種まき大作戦
ランの始まりを求めて屋久島へ
運命の分かれ道
世界最大! キノコを食べるラン

第5章 菌根共生の原点─コケ植物とシダ植物の菌根共生―――辻田有紀
コケ植物の菌根共生
タイ類で見つかった新たな共生系
シダ植物の胞子体における菌根共生
損する? 得する? 菌と植物のかけひき
光合成をする配偶体に菌根菌はいるの?

第6章 菌類を食べる植物─菌従属栄養植物の菌根共生―――大和政秀
菌根共生、菌従属栄養植物との出会い
菌従属栄養植物とは
コケ植物の菌従属栄養植物
シダ植物の菌従属栄養植物
ラン科植物キンランの菌根共生
神社林のタシロラン
巨大な無葉緑ランを支える菌根菌
菌からランへどのように栄養は移動するのか─同位体で探る
菌からランへの炭素・窒素の流れをみる
菌根菌にとっての菌従属栄養性のメリット
多様なツツジ科の菌根共生
モノトロポイド菌根
アーブトイド菌根─部分的菌従属栄養性
アーバスキュラー菌根を形成する菌従属栄養植物
希少植物の保全と菌根共生
【コラム】私が菌根研究者(マイコライゾロジスト)になったわけ

おわりに─菌根共生の進化を考える(小川真)
編集後記(齋藤雅典)
参考文献 
索引

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