第1回高段者会講座【ⅰ、時間〜切れ負けにおける時間配分と勉強法〜】

ご覧いただきありがとうございます。
カフェと囲碁ひだまりの八段塾塾長つかさです。

2020年からひだまりの新たなイベントとして立ち上げた高段者会にてつかさが行う「碁盤を使わない囲碁講座」の内容を書かせていただきます。
高段者会とはなにか?については講師のつかさの思いをnoteに書かせていただきました。
よろしければ合わせてご覧ください。
https://note.com/tsukasatabigo/n/ndb15cce43c5f

高段者会はネット碁五段〜七段の高段者を対象とした会です。
ネット碁五段〜七段という高段者は、一定の期間囲碁に一生懸命取り組み実力を付け、碁会所などでは1番強いか相手がいないレベルの方々です。
しかし、このレベルになると自己学習だけでは棋力を上げる事が難しく感じ始めているはずです。
もっと強くなりたいけど、どうやって勉強すればいいのかわからない。
もう棋力の伸びに限界を感じている。
そんな高段者の皆さんに、ネット碁九段であるつかさから見た棋力アップに必要な七つ技術をお話しさせていただきます。

なぜ、七つの技術なのか

皆さんは「上手いプレイヤー」と「強いプレイヤー」の違いについて考えた事はありますか?
塾長つかさは二つの違いを下記のように定義します。
「上手いプレイヤー」
・知識が豊富
・練習対局などではよく勝つ
「強いプレイヤー」
・大会や重要な対局で勝つ
・実力をちゃんと出し切る方法を理解している

どちらも知っている知識が同じで実力が拮抗している場合、大切なのは自分の実力を出し切れるかどうかになります。
ネット碁五段〜七段は「上手いプレイヤー」が多くいます。
八段との決定的な差は実力を出し切る能力または実力を出させない能力が大きく関わっています。
この2つの能力を八段になるために必要な七つの技術として細分化しました。
ⅰ、時間
ⅱ、精神
ⅲ、抽象
ⅳ、戦略
ⅴ、情報
ⅵ、学習
ⅶ、検証
七つの技術を習得した時、八段への道が見えてくるでしょう。

第1回高段者会の講座は【ⅰ、時間〜切れ負けにおける2つのポイントと勉強法〜】です。
アマチュアの打つ碁は基本的にすべてが早碁です。
早碁は、一手にかけられる時間が少なくある程度で読みを打ち切って決断を迫られます。
特に大会では40分〜50分の切れ負けルールで進行します。
切れ負けルールの怖さはたとえ100目勝っていても時間がなくなってしまったら負けになってしまう事です。
実力がどれだけあっても時間を使い切ってしまっては負けてしまいます。
つまり、「強いプレイヤー」こそ時間内に実力を出し切るポイントと実力を出させないポイントを知っていると言えます。

今回はこの切れ負けルールにフォーカスし、2つのポイント(①実力を発揮する、②実力を削る)と効果的な【勉強法】を紹介します。

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