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遅れるがちょうどいい〜黒番と白番の差は13目〜

ご覧いただきありがとうございます。
カフェと囲碁ひだまりの八段塾塾長つかさです。

僕は、囲碁をはじめてから急速に棋力を伸ばしていきました。
棋力が急成長する中で、抱えていた悩みが下記のツイートです。

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黒番の打ち方はわかるけど、白番の打ち方がわからない
先行されていると自分の打ちたいように打てない。
本記事では、昔のぼくのように『白番が苦手』という方に
白番で打つときの考え方をお伝えします。

本記事の対象者
・黒番なら気持ちよく打てるけど白番が苦手な人
・白番の時にジャマな黒石を投げ飛ばしたくなる人
・とりあえず白番が苦手な人

本記事はあくまで白番における考え方をお伝えします。
勝てるようになるお手軽な必殺技
黒をやっつける秘術
二ギリで必ず黒を当てる能力
のようなことを望んでいる方は申し訳ありませんが対象外です。

盤面で勝つ意識が強すぎる

黒番が得意で白番が苦手な人の特長が以下の二つです。
・盤面でリードしたい
・常にリードしていないと落ち着かない
この考え方は、黒番においては間違いではありません。
しかし、白番においてはこの考え方をしてはいけません。

遅れているがちょうどいい

結論から言うと、白番では遅れている(少し不利だな)と感じる
くらいがちょうど良い勝負になります。

それは、黒番と白番で打つときの意識の差が13目もひらきがあるからです。

囲碁は互戦で打つ場合、黒から白へ6目半のコミを出します。
囲碁を打つ人なら当たり前だと思うでしょうが、
この、6目半の意味をしっかりと理解して打っている人が多くありません。
特に、黒番大好きで白番が苦手な人は理解できていません。

コミが6目半あるということは、勝つ条件が2種類できているのです。
1、黒は盤面で7目多く陣地を作らなくてはいけない
2、白は盤面で6目陣地が少なくて良い
黒はプラス7目を目指し、白はマイナス6目を目指して打っているのです。

つまり、黒番と白番の勝ちの条件は13目差あるということです。
白番がニガテなプレイヤーの多くは、この13目差を意識せず
黒番でも白番でも盤面でリードを奪おうとしているのです。

リードされてても勝てる

少なくてもいいのにリードを奪おうとする
自分の強欲さはわかった。
でも、実際どうしたらいいんだ?

そうなりますよね?
バランスが取れている基準は局面と手番で判断します。
・局面:互角、手番:黒番
・局面:白が少し不利、手番:白番
これがバランスの取れている状態の目安です。

現状が互角であれば次に打つのが黒であれば互角。
局面互角なのに次に打つのが白なら白優勢。

局面が白が少し不利を感じるくらいで手番が白なら互角。
手番が黒であれば黒優勢。
ざっくりとした見分け方はこうです。

どうしても、黒番の感覚が抜けないで白番を打つと
いつまでたってもリードできないから不安になり
相手の陣地に無理やり突入したり
取れそうにない相手の石を取りに行ってしまったり
してしまいます。

遅れていい感覚を養う勉強法

具体的に、コミを使って遅れても勝てる感覚を養う勉強法を紹介します。
それは、『白番で10局以上連続で打つ』です。
おすすめはネット碁などで、自分の手番を白番に固定して
打つことです。

そして、ただなんとなく打つのではなく目標を立てましょう。
【3目半くらい負けるつもりで打つ】
これでやってみましょう。

レベルによってはもう少し僅差でもいいですが、
まずはこの差を意識して打ってみましょう。

いやいや、目算なんてできないし
そもそも相手の石とるのが好きなんだけど
ってプレイヤーも一回チャレンジしてみてください。

僅差の負けを意識しながら打って実際どれくらいの差だったのか
記録をつけましょう。(ネット碁なら勝手につきます)
※わざと負けてはいけません。ヨセは普通に打ってください

こうすることで、自分の白番で負けてもいい差が
わかっていきます。
もし、掴めない場合は回数を増やしましょう。

大切なのは、連続で回数をこなすよりもふりかえりを
おこなうことです。
どれくらいの不利さならいいのか
リードはどれくらいさせればいいのか
この感覚を掴むことが大切です。
我慢できないと大差で勝ったり負けたりします。

白番でリードしようとすると必ずムリがでます。
そのため、相手に攻撃されて簡単に取られたりリードを奪われて
なすすべなく負けてしまいます。

まとめ

白番では、遅れていると感じるくらいがちょうどいいです。
白番がニガテな人は
・黒番と同じ感覚で白番を打っている
・少なくても勝っている感覚を掴めていない
というのが問題です。

なので、
・白番で連続10局以上打つ
・3目半負けるつもりで打つ
・ふりかえりをする
という練習をしてみましょう。

白番がニガテなプレイヤーが白番を楽しんで打てるようになってほしいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
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つかさ

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