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CLIP STUDIO PAINTでデザイン中

(約 4,800文字の記事です。)

ここしばらく3DCGから離れて、2Dで作業中。頼まれ仕事でボランティアなのだが、本人がアナログでは多分どうやってもできなさそうなので助け船を出した。

それに結構時間を取られていて、ここしばらく3DCGができていない。だが久しぶりにCLIP STUDIO PAINTと向き合った。

マスクと調整レイヤー

CLIP STUDIO PAINTはご存じの通り、お絵かきソフトだが、レイヤー構造やマスクなど、写真加工以外の2D画像を作る上で困ることはない。写真加工ならばPhotoshopが鉄板ではあるが、お絵描きする分には買い切り5千円のCLIP STUDIO PAINT Proはかなり強力だ。本格的なモノクロ漫画を描かない限りProで十分。

逆に「効率的に線画を作る」ことを考えるならばEXが視野に入る。特に写真加工や3DCG加工で線画にするためにはEXにしかない線画機能が優秀だ。体験版で触った限り。

ま、そんな感じで、お絵描きというよりは領域制御、つまりは可逆に修正できる「マスク」を多用してデザインのお仕事中なのである。

あとは色調補正のための、これまた可逆な調整レイヤー+下のレイヤーでクリッピングなどなど「仕組み作り」も重要。というのも、複数のデザイン案を作る上で「効率的に検討」するためには、可逆で差し替えられることが重要だからだ。これはデジタルの強みだ。だが消しゴムで消していては非可逆だ。Undoで可逆というのはちょっと辛い。厳密な差し替えとは違うので。


デジアナ変換

で、デザインはデジタルでも最終アウトプットがアナログな件なので、アナログでの制約事項によってデザインが変わり、二転三転してようやくベースとなるデザインが今日完成した。あとはアナログ化するための細部のデザインの修正ということになる。

何でもそうだが、フルデジタルだとまだ楽なことが多い。デジタルとアナログの変換はいつも気を使う。楽に一発で変換できたことがない。アナログ特有の色んな状況に応じて設計側を変えなければならないことが多い。ほぼ例外がない。だから気が抜けない。

逆に言うと、デザインの段階であまり詰めない。大体こんな感じ、というラフ案に留めておく。OKが出たら細部を詰めていく。そうしないとクライアントのご機嫌次第でちゃぶ台返しがあるからだ。方向性のすりあわせができてから本気でコストをかけた方がいい。今回、その方向性が決まり、細部の詰め作業に入ったので、この日記を書いているところだ。

あと数日でとりあえず一件落着になる予定。そろそろ3DCGをやりたい。といってもテクスチャ関連になるので、やはりCLIP STUDIO PAINTも登場しそうな気がするが、私としてはBlenderのテクスチャペイントと、サブスタンス3Dペインターによるペイントなど、3Dモデルへのダイレクトペインティングに習熟したい。CLIP STUDIO PAINTによるテクスチャ調整は、やはり3Dと2Dの変換がついて回るから。とはいえ、微妙な色相調整などはCLIP STUDIO PAINTのほうがやりやすい分けだが。

デジタルはソフトウェアの知識戦、戦(いくさ)だ

結局はここでも使い分け、なのかぁと思っている。3DCGはとにかく適材適所で使い分けるソフトが多い。1つのソフトで、なんて考えていると逆に面倒臭い。だから3DCGは各ソフトの学習コストが高いし、初心者キラーだし、取っつきにくい。

おまけにモデリングができてものっぺらぼうだし、テクスチャができても別にダンスしてくれないし、リギングとウェイト塗りでスキニングが終わっても物理演算を入れないと髪はなびかないし、物理を入れてもモーションやアニメーションを入れないと動いてくれないし、動いてくれてもライティングや風景がないとバーチャルスタジオ撮影でしかないし、遠景を作るのも大変だし、とまぁ、ワンシーンを作るのにとても大変なのが3DCGだったりする。それをリアルタイムでやるのがゲーム作り、となる。果てしない。

3DCGでは色んなことが何でもできるけれど、何をやるにも大変なのである。

MMDをいじってみる

とりあえずMMDでちょっと遊んでみたりしている。MMDは独立したソフトなので、MMD独自のローカルルールも当然あるし、他のソフトでは応用が効かない変な部分もある。逆に3DCG共通の部分もある。モデリング、テクスチャ、ウェイトなどは共通だ。非共通なのは物理演算関連。剛体や髪の毛のなびきなど。

その代わりに、たくさんの有志によってダンスさせるための素材が揃っている。モデル、曲、モーション、カメラモーションなどなど。それらの素材を集めて流し込めばかわいいキャラクターが踊ってくれるわけだ。

もっとも、それをゼロから個人で作ろうとするときの苦労がそのままムービー作りの大変さ、となるわけで、個人で3DCGで動画を作る気にはなれない。

とりあえずリハビリとして、形を作ること(モデリング)と、テクスチャ(UV展開とお絵描き)、ウェイト修正などはMMDで遊びながら学べる。逆に物理演算系についてはMMD特有なので深入りしないし、そもそもムービーを作る気がないので自分には不要な知識だ。ライティングについてもMMD内のシェーダーに詳しくなっても別にMMDで作品作りするつもりはないのでここも適当でOK。

モデリング、UV展開、絵の関係

モデリングとUV展開と完成済みテクスチャとを観察してテクスチャを学んでいる。そして目的が静止画用途ならば、実はテクスチャは割と自由だ。マテリアルスロット数がいくらあってもいいし、画像解像度がいくら高くも問題ない。それらが関わるのはリアルタイム演算、例えばゲーム用途な場合だ。1秒当たりの利用可能なPC資源は限られているわけで。その打開策として色んな技術が登場しているわけだが、私の目的はあくまでも静止画による絵作りなので、そんな制約を受けない。自由にやっていい。

とはいえ、テクスチャの一般的な解像度は1024か2048程度が普通だと分かった分けで。

他にもMMDモデル、つまりは作者によってハイポリ気味な人もいればローポリで軽く作っている人もいる。どこにどれだけポリ割りするかも個性が出る。またウェイトによっては肩や股関節の表現力が大分違う。このあたりはノウハウだと感じる。そしてどうやらMMDにはBlenderのボーンのドライバに相当する機能がないようなので、回転角を計算に応じて変えるボーン(補助ボーン)は使えないようで、ポージング状態での体の細部の表現には向かない。(やるとすればMMDのタイムライン上でその補助ボーンの状態を都度指定することになるだろう。)

もしかしたらドライバ相当の機能がどこかにあるのかも知れないが、知らない上に使う予定もない。

まぁ、MMD上でそういう細部の表現にこだわってもしょうがないが。やりたいことはMMD上で表現することではないので。。。

逆にIKやコンストレイントなどはBlenderとも共通の概念だが、設定項目の場所や方法などはPMXエディタで、となるが、Blenderでもある程度はできそう。だが、面倒なのでそこまで深入りはしない。

結局、形を変えたり、遊びでモーフ変形を追加したり、メッシュの形を変えたり、テクスチャを改造したり、程度で留まっている。だがこの段階でも、メッシュの変形調整前の頂点結合だったり、UVのピン止めだったり、色々と学びが多かった。

特に重要だと感じた事は、配布されているMMDモデルのメッシュは驚くほどに「きっちりと左右対称メッシュになっていない」ということ。四角ポリでは頂点が左右対称でも三角ポリ化された状態のメッシュは左右非対称なことが多い。なぜなのだろう?メタセコイアなどではそういう風になってしまうのかな?MMDモデルをゼロから作ったことがないので分からないが、BlenderやZbrushでAポーズモデルを作るならばメッシュが左右非対称ということはかなり考えにくい。だが実際問題、配布されているMMDモデルはあらゆる部分がほぼ間違いなく左右対称でなくなっているのだ。これが結構厄介で、BlenderやZbrush上でメッシュを変形させていると、いつの間にか左右対称でない形になっていたりする。

あとは重複した2重頂点だ。これもZbrush上でムーブブラシを使っているといつの間にか「裂けたメッシュ」になっていて困る。なんで結合されていないの?と。

あとから分かったことだが、もともとがもし1つの頂点であってもマテリアルが別になった共有頂点はMMD_Toolsでマテリアルごとに分離すると重複頂点化されて複数のメッシュ(オブジェクト)に分かれるので、それを結合したり分離したりすると重複頂点になる。だがこれらを距離でマージしても困らないことが多いが、誤った頂点が結合されてしまう場合もあり、その場合の分離は非常に厄介。要するに「結構面倒臭い」のだ。

とはいえ、既存のモデルを自分好みにカスタムできてそのダンスを眺めると、確かに満足感は高い(笑)

顔を作るのは大変そう

形状変更はある程度できたとしても、やはりモデルを作るのは大変だと思う。特に顔面。瞼、目玉、まゆ毛やまつげ、唇と口の中の構造物。歯と舌だな。あぁ面倒臭い。耳も面倒だが、やはり顔面のパーツは色々と大変だと感じる。MMDモデラーはここに既定のモーフを仕込むわけだから、気が遠くなる作業だ。愛情がなければ作れないと感じる。凄いなぁ。私にはできそうもない。

MMDは頂点モーフで表情を作るが、フェイスリギングという手もなる。こっちはもっと大変だが、表情モーフのパターンをたくさん作らなくても一応は表情付けできる。これはYouTubeで動画を探せばいくつか出てくるが、こっちも仕込みは楽じゃない。

顔パーツをどこまで3DCGで作り込むか。

これは結構課題だったりする。お絵描きの目的ならば、文字通り、最終出力は絵なので平面にアニメチックなお絵描きによる表情付けは可能だ。もちろん3Dパーツで作り込めば作画崩壊はない。絵心ではなくて表情作りという「作業」によってキャラの顔を構成できる。反面、セットアップが大変。またアニメチックな誇張表現も難しくなる。表現の幅が違う。だが作画崩壊は回避できる。表現の「自由度」と作画崩壊を防ぐための「外れない規範」のせめぎ合いとなる。

顔限定ならお絵描きできるんじゃないか?という期待と、モーフやフェイスリギングによる「作業による表情作り」での効率化という「手段への期待」。だが最終的に満足できるアウトプットはどっちだろう?という迷い。

ここにきても相変らず「やりたいことは何なのか」で揺れている日々。

(何のためのセットアップ?)
今の人はどちらかというとVTuver用やVRchat用のキャラのためにキャラ作りするんだろうな、と思った。個人的には全く興味はない分野だが。もしそれをやるならUnityの物理演算関連を学ぶことになるだろう。けどどのみち美少女で溢れることだろう。そういうのにはもう飽きているんだよなぁ。金太郎飴的な。可愛いだけじゃない作品、世界観を作りたいんだよなぁ。


なんだか長々と書いたが、要するに、最近MMDモデルを改造して遊んでるよヒャッハーってだけの日記でした。たまにはインプットもしないとアウトプットできないから、などという言い訳で本日は終了。



今回の創作活動は約1時間30分(累積 約2,542時間)
(673回目のnote更新)

読んでくれてありがとう。気長にマイペースに書いてます。この出会いに感謝😊