政治講座v205「戦意喪失したロシア軍は張子の虎」
以前孫子の兵法を用いてロシアvsウクライナの戦いを論じた。今回は兵法における戦術(兵法三十六計)について解説する。
皇紀2682年4月17日
さいたま市桜区
政治研究者 田村 司
はじめに
三十六計の神髄は「逃げるにしかず。」である。圧倒する敵に対し、味方には一片の戦力も残っていない。為すべきは3つ。降伏か、和睦か、逃げるか。降伏は全敗である。和睦も半敗である。だが逃走は未配、これはいつの日か勝利をつかみ取る転機をひそめている。堂々とした悪びれぬ”闘争宣言”と言えるものである。
兵法三十六計
勝戦計
瞞天過海 ・囲魏救趙 ・借刀殺人 ・以逸待労 ・趁火打劫 ・声東撃西
敵戦計
無中生有 ・暗渡陳倉 ・隔岸観火 ・笑裏蔵刀 ・李代桃僵 ・順手牽羊
攻戦計
打草驚蛇 ・借屍還魂 ・調虎離山 ・欲擒姑縦 ・抛磚引玉 ・擒賊擒王
混戦計
釜底抽薪 ・混水摸魚 ・金蝉脱殻 ・関門捉賊 ・遠交近攻 ・仮道伐虢
併戦計
偸梁換柱 ・指桑罵槐 ・仮痴不癲 ・上屋抽梯 ・樹上開花 ・反客為主
敗戦計
ロシア巡洋艦「モスクワ」沈没、ウクライナのミサイル命中 米当局
朝日新聞社 2022/04/16 02:34
ロシア黒海艦隊の旗艦であるミサイル巡洋艦「モスクワ」の沈没をめぐり、米国防総省高官は15日、ウクライナ軍が発射した2発の対艦ミサイル「ネプチューン」が命中したことを確認したと明らかにした。沈没の原因について、ウクライナ側はミサイル攻撃をしたと主張しており、米当局もこれを追認する格好となった。一方、ロシア国防省は火災が発生して弾薬が爆発し、深刻な損傷が発生し、悪天候で沈没したと発表。火災の発生場所や原因などは公表していなかった。報道によると、ロシア軍には犠牲者も出たと米当局はみているが、その人数は不明だという。(ワシントン=高野遼)
沈没したロシア旗艦 「ミサイル2発が命中」と米国防総省高官
毎日新聞 2022/04/16 06:26
米国防総省高官は15日、沈没したロシア黒海艦隊の巡洋艦「モスクワ」にウクライナ軍の地対艦ミサイル「ネプチューン」2発が命中したことを確認したと明らかにした。 沈没原因については、ウクライナ側はミサイル攻撃によるものと主張し、ロシア国防省は船内で起きた火災で弾薬が爆発したためと発表し、食い違っていた。
米国防総省高官によると、「モスクワ」が激しく損傷した後、その周囲や黒海北部で活動していた露艦艇がウクライナ沿岸からはるか南側に遠ざかったという。ウクライナ南部に対する露軍の攻撃能力に影響が出る可能性がある。「モスクワ」は艦隊全体の指揮を担う旗艦。高い防空能力を持ち、艦隊全体の防空網の役割も果たしていた。【ワシントン西田進一郎】
ロシア旗艦沈没でアメリカ分析 ウクライナ軍のミサイル命中
FNNプライムオンライン 2022/04/16 07:40
ロシア軍の黒海艦隊・旗艦「モスクワ」が沈没した原因について、アメリカ政府高官は、ウクライナ軍のミサイルが命中したためとの分析を明らかにした。
ロシア国防省は、巡洋艦「モスクワ」で火災が起きたあと、沈没したと発表しているが、ウクライナ側は、ミサイル攻撃によるものと主張していた。これについて、アメリカ国防総省の高官は、ウクライナ軍が発射した2発の対艦ミサイル「ネプチューン」が命中したため、沈没したとの分析を明らかにした。また、アメリカメディアは当局の分析として、ロシア軍に犠牲者も出たとみられているが、人数は不明だとしている。こうした中、ロシア国防省は、海上から発射した巡航ミサイルで、ウクライナの首都・キーウ郊外にある複数の軍事施設を破壊したと明らかにした。また、ウクライナ軍がロシア領内への攻撃をやめなければ、キーウに対するミサイル攻撃を強化するとしている。一方、ウクライナ当局は東部のハルキウ州で14日、ロシア軍の攻撃を受けて10人が死亡、35人が負傷したと発表した。ウクライナのゼレンスキー大統領は、アメリカのCNNテレビで、「ロシアのプーチン大統領はウクライナ人の命を何とも思っていないので、核兵器や化学兵器に手を出す可能性がある」と警告した。
米国防総省「モスクワ沈没はロシア軍の大きな痛手」
テレ朝news 2022/04/15 09:55
ロシア軍の黒海艦隊のミサイル巡洋艦「モスクワ」が沈没したことについて、アメリカ国防総省は「ロシア軍にとって大きな痛手だ」と指摘しました。カービー報道官:「(『モスクワ』は)黒海における、ある種の支配力を行使するための重要な部分だ。それが沈没したことは、ロシア軍の能力に影響を及ぼすことになる」国防総省のカービー報道官は14日、CNNのインタビューでこう述べたうえで「モスクワ」の沈没は、ロシアの黒海艦隊にとって「大きな痛手だ」と指摘しました。国防総省の高官は、「モスクワ」で爆発が起きたことで、ウクライナ南部オデーサ沖で活動していた、他のロシア軍の艦艇5隻ほどが遠ざかったとも明かしています。沈没の原因について、ウクライナ側は新型の対艦ミサイル「ネプチューン」で攻撃したと発表していますが、カービー報道官は「公式に確認する立場にない」としながらも「モスクワ」がいた場所は、ネプチューンの射程圏内だとして、その可能性を否定しませんでした。
ウクライナの攻撃否定せず=沈没のロシア旗艦―米高官
2022/04/15 18:0
【ワシントン時事】米国防総省高官は14日、ロシアの黒海艦隊旗艦のミサイル巡洋艦「モスクワ」の爆発・火災の原因について、ウクライナの対艦ミサイルが命中した可能性を否定しないとしつつも「原因は特定できない」と述べるにとどめた。記者団に語った。同高官によると、ウクライナ南部の港湾都市オデッサから南方約110~120キロの海上でモスクワの爆発は起きた。その後、黒海の北部で活動していた4、5隻のロシア艦艇が沿岸から約150キロ南方に移動したという。ウクライナの対艦ミサイル「ネプチューン」の射程は約300キロとされている。モスクワはえい航中に沈没した。一方、同高官はウクライナ東部ドンバス周辺の戦況について「ロシア軍は砲撃部隊の配置やヘリコプターの増強など攻勢準備を進めている」と指摘。ウクライナ国内のロシア軍は現時点で約6万5000人規模と推定され、さらに増強されるとみられている。
ロシア兵の戦意喪失で〝歴史的敗北〟 旗艦撃沈で大ダメージ、ウクライナ東部攻略不可能に 米による画期的支援も…今が「勝敗の天王山」
2022/04/16 15:00
ウラジーミル・プーチン大統領とロシア軍が「歴史的敗北」に直面している。黒海艦隊の旗艦「モスクワ」がウクライナ軍に撃沈され、兵士の士気低下や作戦難航も目立つ。東部戦線の大規模攻勢や首都キーウ(キエフ)再攻撃のシナリオも見直しを余儀なくされた。米国など西側諸国は兵器の追加供与などウクライナ支援を継続し、プーチン氏の訴追を含めた「戦争犯罪」の追及に本格的に乗り出した。
「勝利するのは誰か。ウクライナに平和を取り戻すのは誰か。私はそれを確信している」ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は15日、フェイスブックでこう問いかけた。
ロシア軍はウクライナの東部2州制圧へ再配置を進め、大規模攻勢が間近だ。ロシア国防省は15日、キーウ郊外のミサイル工場を巡航ミサイルで攻撃したと発表した。だが、苦戦が続くロシア軍には士気低下もうかがえる。ウクライナ軍参謀本部は14日、ロシア軍が東部ドンバス地域で6万~7万人の兵員を徴集しようとしたが、目標の20%にしか達成しなかったと明らかにした。
米シンクタンク「戦争研究所」(ISW)は12日の分析で、キーウ周辺から撤退した部隊がウクライナ東部との国境に近いロシア西部のベルゴロドなどで立て直しを図るが、再度ウクライナに投入されていないとした。
現在の戦況について、元陸上自衛隊東部方面総監の渡部悦和氏は「ロシアは数年前の軍事改革で大隊戦術軍(BTG)を編成し、今回の侵攻で128の部隊を投入したが、30%程度は壊滅的だ」と分析する。原因について渡部氏は「当初の首都攻勢に失敗して疲弊し、精神的に負け癖もついた部隊を間髪入れずに東部に転戦させたことで士気が下がった」とみる。
米国防総省高官は15日、沈没したロシア軍の黒海艦隊旗艦の巡洋艦「モスクワ」に、ウクライナ軍の巡航ミサイル「ネプチューン」2発が命中していたことを確認したと明らかにした。首都名を冠した「海軍の象徴」を沈められたことは、ロシアの軍事戦略にも甚大な打撃だと渡部氏は指摘する。
「同海域に艦船を展開してもウクライナの対艦ミサイルで攻撃される前例ができたうえ、黒海空域をレーダー管制して航空戦力を探知することもできなくなった。旗艦を失った黒海艦隊は機能せず、東部攻略も不可能になった」国際社会もウクライナ支援を加速させている。
ジョー・バイデン米政権は、打撃力の強い重火器を中心に8億ドル(約1000億円)の追加支援を発表した。155ミリ榴弾(りゅうだん)砲18門、自爆型ドローン「スイッチブレード」300機、旧ソ連時代に開発されたMi17ヘリコプター11機や装甲兵員輸送車、対砲兵レーダーも含まれる。
「ギアを一段上げた画期的な支援で、大平原での機甲戦を想定した兵器だ。東部のドンバス地域には平原が広がり、第二次世界大戦でも大戦車戦が繰り広げられた」と渡部氏は評価する。「榴弾砲は歩兵を標的にするが、一度に大量に投下する弾幕にすれば、戦車を止めることも可能だ。スイッチブレードは歩兵も携行できる特攻型のドローンで、敵の機甲団の上空を回転飛行しながら目標を発見し、破壊する。ロシア軍が集中している場所や兵站(へいたん)部隊の攻撃に用いるMi17も多用途の中型ヘリで、人員やある程度の食料、弾薬も輸送できる」と解説する。
ロシア軍の戦争犯罪に対する捜査も動き出した。国際刑事裁判所(ICC)のカリム・カーン主任検察官は14日、キーウ近郊のブチャなどを訪れ、民間人の多数の犠牲は「虚偽ではない」とし、法に基づき責任者を処罰する意思を示した。
今が「勝敗の天王山」
米国務省のバンスカック特命大使(国際刑事司法担当)はプーチン氏の訴追も視野に調査を始めたと報じられた。欧州安全保障協力機構(OSCE)も、ロシア軍も病院攻撃などは「国際人道法違反」と認定する報告書を公表した。手負いのプーチン氏は何をするか分からない。米中央情報局(CIA)のバーンズ長官は14日、ロシア軍が戦術核を使用する可能性を「軽視できない」との見方を示す。
渡部氏は「プーチン氏は歴史的敗北を喫した。ウクライナ侵攻は北大西洋条約機構(NATO)の結束を強めたに過ぎない。東部の攻略もかなわず、ロシア側のオプションはない。ただ、追い詰められて、化学兵器や戦術核を使う可能性は残る。今が『勝敗の天王山』で、西側諸国はさらなる武器の支援を惜しむべきではない」と強調した。
参考文献・参考資料
ロシア巡洋艦「モスクワ」沈没、ウクライナのミサイル命中 米当局 (msn.com)
沈没したロシア旗艦 「ミサイル2発が命中」と米国防総省高官 (msn.com)
ロシア旗艦沈没でアメリカ分析 ウクライナ軍のミサイル命中 (msn.com)
ウクライナの攻撃否定せず=沈没のロシア旗艦―米高官 (msn.com)
ロシア兵の戦意喪失で〝歴史的敗北〟 旗艦撃沈で大ダメージ、ウクライナ東部攻略不可能に 米による画期的支援も…今が「勝敗の天王山」 (msn.com)
島村 義 著 陳再明監修 『三十六計』ダイヤモンド社 1982.11.18 初版発行
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?