政治講座ⅴ2022「トランプ人事は米国軍部粛清か?米国滅亡への道程か?」
同病相憐れむ! 報復体制人事! 米国軍部粛清!
いよいよ米国は覇権国家としての本質を剥き出してきた。
世界の歴史を俯瞰して、王朝・帝国の衰退と崩壊への転換点を米国と比較して、米国の衰退と崩壊はいつかと問えば、いまでしょう。
今回は米国、トランプのMAGA政権の人事で将来を占う。
皇紀2684年11月15日
さいたま市桜区
政治研究者 田村 司
報道記事紹介
トランプ氏、司法長官に「問題児」起用を表明 政敵への報復に懸念
毎日新聞 によるストーリー
トランプ次期米大統領は13日、司法長官にマット・ゲーツ連邦下院議員を起用する意向を表明した。ゲーツ氏は未成年者との性行為など多くの醜聞を抱え、2023年には同じ共和党のマッカーシー下院議長(当時)を解任に追い込んだ「問題児」だ。その起用は米政界に衝撃を与えている。
トランプ氏が腹心のゲーツ氏を通じて政敵への報復に司法権力を悪用するとの懸念もあり、上院での人事承認手続きは難航する可能性がある。
トランプ氏は13日の声明で、ゲーツ氏について「粘り強い弁護士であり、司法省改革のために議会でも目覚ましい働きをしてきた」と評価した。トランプ氏はまた、自身が四つの事件で起訴されたことを「司法制度の武器化」と位置づけているのを背景に、今回の長官人事が「司法省の組織的な腐敗を根絶し、民主主義や憲法を守る本来の任務に立ち戻らせるだろう」とも訴えた。
トランプ氏は選挙戦中に、自身への捜査や裁判を担当した司法関係者や政敵の訴追を求めていくとの発言を繰り返してきた。米メディアによると、今回は高官人事の中でも司法長官を重視して選考を進めてきたという。ゲーツ氏の名前は下馬評に挙がっておらず、トランプ氏の独断で決まったとみられる。
ただ、ゲーツ氏は未成年者との性行為や性交渉目的の人身売買に関与した疑惑を巡って、捜査対象になったことがある。ゲーツ氏は違法行為を否定し、司法当局も23年に「証拠不十分」として立件を見送った。だが、下院倫理委員会は性的な違法行為、違法薬物の使用、関係者への便宜供与、捜査妨害などの疑惑で調査を続けている。
共和党内には、身内であるマッカーシー氏の議長解任を主導したゲーツ氏に対する反感が根強く、上院で共和党から数人が反対に回れば、人事承認が滞る可能性がある。トランプ氏に異論を挟みにくい環境の中、上院共和党の今後を占う試金石ともなる。
トランプ氏は上院共和党に対して、休会中に承認手続きを省いて人事を進める「休会任命」を認めるように要求している。ゲーツ氏の承認の見通しが立たない場合、休会任命によって人事を強行する可能性もある。【ワシントン秋山信一】
トランプ氏、司法長官にゲーツ氏起用へ
CNN.co.jp によるストーリー
(CNN) トランプ次期米大統領は、フロリダ州のマット・ゲーツ連邦下院議員を司法長官に選出したと発表した。自身の運営するソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」への投稿で明らかにした。
トランプ氏は投稿の中で「米国において、党派的な司法制度の武器化を終わらせること以上に重要な問題はほとんどない」「マットは武器化された政府に終止符を打つだろう。我が国の国境を守り、犯罪組織を解体し、粉々に打ち砕かれた米国民の司法省に対する信頼を回復するだろう。司法省を監督する下院司法委員会でマットは中心的な役割を果たし、ロシアにまつわるデマを打ち破った。そして組織的な政府の腐敗と武器化を暴露し、警鐘を鳴らした。彼こそは合衆国憲法並びに法による支配の擁護者だ」と強調した。
トランプ氏はまた、ゲーツ氏を「弁護士として非常な才能に恵まれ、しかも粘り強い」と評した。
発表を受け、トランプ氏に忠実な保守派政治家として知られるゲーツ氏はX(旧ツイッター)への投稿で「トランプ大統領の司法長官として働けるのは光栄なこと」と述べた。
米司法長官にゲーツ下院議員指名へ-トランプ氏の忠実な支持者
Chris Strohm によるストーリー
(ブルームバーグ): トランプ次期米大統領は、マット・ゲーツ下院議員(共和)を司法長官に指名すると発表した。米国の法執行機関を再編し、移民、犯罪、社会問題に関する自身の政策を実行に移すために自身に忠実な支持者を起用する。
トランプ氏は11万5000人余りの職員を抱える司法省の抜本的な改革を推進する意向を示している。同省は連邦法の執行から物議を醸す案件の訴訟まで、トランプ氏が自身の政策を実行する上で必要となる組織の頂点に位置する。
また移民法の執行や国境警備、警察活動に数十億ドルの資金を配分する上でも重要な役割を果たしている。
ゲーツ氏(42)は、トランプ氏がホワイトハウスを去ってからも同氏の忠実な支持者だった。自身の党派内で非難の的となっているゲーツ氏は、金銭と引き換えに17歳の少女と性的関係を持った疑惑で司法省の捜査を受けるなどスキャンダルに悩まされてきた。
ゲーツ氏は容疑を否認し、昨年に起訴されないと通知された。ゲーツ氏は下院倫理委員会の標的にもなっていた。
トランプ氏は自身のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」で「マットは司法省の組織的腐敗を根絶し、同省を民主主義と憲法を守り犯罪と闘うという本来の使命に立ち返らせる」と指摘。「司法省には誠実さ、高潔さ、透明性がなければならない。マットのリーダーシップの下、全米国民が司法省を再び誇りに思うだろう」と述べた。
原題:Trump Taps Loyalist Lawmaker Matt Gaetz for Attorney General (2)(抜粋)
More stories like this are available on bloomberg.com
©2024 Bloomberg L.P.
ゲーツ氏の司法長官指名に衝撃 適格性を疑問視、承認阻止も
共同通信 によるストーリー
【ワシントン共同】トランプ次期米大統領が共和党のゲーツ下院議員(42)を司法長官に指名すると表明し、共和党議員の間にさえ衝撃が広がった。ゲーツ氏は違法薬物使用や児童買春疑惑で下院の調査対象にもなったほか、昨年は当時の共和党下院議長の解任を主導した。「党内でも嫌われ者」(米メディア)で、適格性を疑問視する声は大きく、承認が阻止される可能性も指摘される。
「司法長官にゲーツ氏」―。13日午後、共和党の会合中にニュースが知らされると、下院議員らが一斉に息をのんだ。「ショックだ」「本命候補じゃないんでしょう」。閣僚を承認する上院の議員らも驚きを隠せず「人事承認に向けた公聴会を乗り切れるのか」との懸念が早くも示された。
ニューヨーク・タイムズ紙によると、ゲーツ氏は買春や薬物に加えて身分証明書の不正使用や選挙資金の私的流用など多くの疑惑を抱え、下院倫理委員会による調査対象にもなっていた。
トランプ氏は司法省が攻撃の道具に使われたとして、選挙期間中から、自身の弾劾や起訴に関わった当局者を排除すると繰り返していた。
ゲーツ氏の米司法長官指名「承認されない」-マッカーシー前下院議長
Steven T. Dennis によるストーリー
(ブルームバーグ): マッカーシー前米下院議長は、トランプ次期大統領によるマット・ゲーツ下院議員(共和)の司法長官指名について、来年に共和党が多数派を占める上院で否決されるだろうと述べた。
マッカーシー氏は14日、ブルームバーグテレビジョンに対し、「ゲーツ氏が承認されることはない。誰もが分かっていることだ」と述べた。シンガポールで開催のバークレイズ・アジア・フォーラムでインタビューに応じた。
フロリダ州選出のゲーツ氏は、トランプ氏が司法長官に指名すると発表した数時間後に議員を辞任。ゲーツ氏は昨年、マッカーシー氏の議長解任を主導した。
マッカーシー氏はトランプ氏による他の人選については称賛し、特にマルコ・ルビオ上院議員(フロリダ州)の国務長官指名を評価した。トランプ氏についても、ホワイトハウスでの過去の経験から学んでおり、政権移行におけるハワード・ルトニック氏の貢献もあり、即戦力を発揮するだろうと話した。ルトニック氏は米投資会社キャンター・フィッツジェラルドの最高経営責任者(CEO)を務める。
マッカーシー氏は、トランプ氏が富豪イーロン・マスク氏を米政府業務の効率化を担う新たな部門の担当者に起用したことも評価した。マスク氏はマッカーシー氏の旧友でもある。
原題:McCarthy Predicts Senate Will Block Gaetz’s Nomination to Be AG(抜粋)--取材協力:Haslinda Amin.
「2秒でクビにする」と名指しされた特別検察官、トランプ氏の大統領就任前に辞任へ
読売新聞 によるストーリー
【ワシントン=田島大志】米紙ニューヨーク・タイムズなどは13日、米国のトランプ次期大統領が2020年大統領選の敗北を覆そうとしたとして起訴された事件捜査を担当してきた司法省のジャック・スミス特別検察官が、来年1月のトランプ氏の就任前に辞任する予定だと報じた。
スミス氏は、トランプ氏が起訴された四つの事件のうち、連邦法違反の2件を担当してきた。大統領選の敗北を覆そうとして連邦議会占拠につながった事件と、退任時の機密文書を持ち出した事件だ。スミス氏の辞任は現職大統領を刑事訴追しない司法省の内規に基づき公判請求しない見通しになったことを受けたもので、辞任前にスミス氏は捜査報告書を作成するとしている。
捜査を司法省の「魔女狩りだ」などと訴えてきたトランプ氏は、スミス氏を「(就任後)2秒でクビにする」などと発言していた。
トランプ氏、国防長官にFOXニュース司会者を指名…「海外米軍縮小」予告
米国防長官に指名されたピート・ヘグセス氏。先月、救助隊員、軍人、警察を称えるFOXニュース主催「FOXネーション愛国者賞」授賞式の司会者を務めた。 [ヘグセス氏フェイスブック キャプチャー]
「忠誠心」を前に出した破格の人事を続けているトランプ米次期大統領が12日(現地時間)、国防長官にFOXニュースの司会者ピート・ヘグセス氏を指名した。
トランプ氏はこの日、予備役少佐出身のヘグセス氏を国防長官に指名し、「ピートは生涯を軍隊と祖国のために戦士として生きてきた」とし「ピートが軍を指揮すれば敵は注意を向け、わが軍は再び偉大になるだろう」と述べた。
8年前から保守性向のFOXニュースの司会を務めるヘグセス氏が国防長官に指名されると、米メディアは「典型から外れる」(ニューヨークタイムズ)、「驚く選択」(アクシオス)と評価した。
トランプ氏は「彼は『米国優先主義』に本気の人」という点を挙げた。
ニューヨークタイムズは「ヘグセス氏は海外から米軍を撤収しようとするトランプ氏の『米国優先主義』の議題を積極的に受け入れた人物」と評価した。トランプ氏がヘグセス氏に国際社会での米軍の役割を縮小するミッションを付与する可能性があるという意味だ。トランプ氏は1期目、米軍の役割をめぐる意見の違いのためエリート軍人出身の国防長官らと葛藤が生じた。4年間、国防トップを何度も更迭し、代行体制を含めて国防長官が6回も交代した
ヘグセス氏をはじめ、これまで指名されたトランプ政権2期目の外交安保首脳部からは将官出身者が排除された。在韓米軍撤収など伝統的な米国の安保路線に反するトランプ氏の立場が出てくるたびに韓米同盟の価値や北朝鮮の非核化など米軍の戦略的意味を主張して説得したマティス元国防長官、マクマスター元国家安全保障補佐官など牽制勢力が消えたということだ。こうした役割をする人物の代わりに「トランプ忠誠マン」が次々と指名され、ブレーキのない独走に対する懸念が強まっている。
トランプ氏は中央情報局(CIA)長官には1期目に米国家情報長官(DNI)を歴任して政治介入論議を呼んだジョン・ラトクリフ氏を指名した。トランプ氏は「ラトクリフ氏は米最高情報機関の職責2カ所で奉仕した最初の人物になる」とし「最高レベルの国家安全保障と『力による平和』を保障し、米国国民の憲法的な権利のために恐れることなく戦う闘士になるだろう」と話した。
またトランプ氏は何度か公言した通りイーロン・マスク・テスラ最高経営責任者(CEO)を今回新設する政府効率化省(DOGE)のトップに指名した。共和党大統領選挙の候補で候補辞退後に「トランプ氏支持」を選択したビベック・ラマスワミ氏が政府効率化省を共に率いる。トランプ氏は「2人は共に政府官僚主義を解体して過度な規制を撤廃し、浪費される支出を削減し、連邦機関を再建するための道を整える」とし「これは『セーブ・アメリカ』(Save America、米国を救う)運動の核心」と説明した。
駐イスラエル米国大使にはマイク・ハッカビー元アーカンソー州知事が、中東特使にはユダヤ系不動産事業家スティーブ・ウィトコフ氏がそれぞれ指名された。ハッカビー氏は外交官の経験がないバプテスト教牧師で、キリスト教原理主義勢力の支持を受ける親イスラエル派だ。ユダヤ系のウィトコフ氏はトランプ氏のゴルフ友人で、9月に発生した2件目の暗殺未遂事件当時にトランプ氏とゴルフ場に一緒にいた人物だ。「ホワイトハウスの弁護士」の役割をしながら連邦最高裁判事の構成にも関与するホワイトハウス法律秘書官には、1期目に内閣秘書官を務めたウィリアム・マッキンリー氏が指名された。
トランプ氏の国防長官人事に驚きと困惑、共和党議員には支持も
Idrees Ali Phil Stewart Patricia Zengerle によるストーリー
Idrees Ali Phil Stewart Patricia Zengerle
[ワシントン 13日 ロイター] - トランプ次期米大統領が国防長官に退役軍人で、保守系メディアFOXニュースで司会者を務めたピート・ヘグセス氏(44)を起用すると発表したことに、米国防総省では驚きの声が上がった。欧州の同盟国には困惑も広がるが、共和党議員の間には支持する動きも見られる。
ヘグセス氏は政府で要職を務めた経験がない。これまでに国防総省幹部による政策を「(社会正義に目覚めた)ウォーク」として批判。女性の戦闘参加に反対したほか、米軍制服組トップのブラウン統合参謀本部議長がこの職にあるのは黒人だからではないかとも述べている。
ヘグセス氏の起用に国防総省では衝撃が走った。複数の幹部が個人的な見解としてヘグセス氏の資質に疑問を呈し、ある幹部はもっと下位の官職でも務めるのは困難だと述べた。
民主党議員の間でも、ヘグセス氏が130万人の米軍を率いるのは難しいとの見方が出ている。ジェイソン・クロウ下院議員は「(国防長官は)テレビ司会者が就くような、入門レベルの職務ではない。上院はこの指名を拒否すべきだ」と述べた。下院軍事委員会の民主党トップのアダム・スミス議員もヘグセス氏の起用に反対の立場を表明した。
ヘグセス氏が国防長官に就任すれば、トランプ氏の公約通りに、保守派が批判している多様性の促進など「進歩的な政策」を進める軍幹部を一斉に解任する可能性がある。
欧州の複数の高官はロイターの取材に、ヘグセス氏の見解や、重要な課題での立ち位置についてはほぼ何も分からないと語った。欧州の国防当局高官は「彼のことは聞いたことがない。よく知るためには直接会う必要がある」と述べた。また別の高官は、最も適任だとは思えないが、「どの国にも閣僚を選ぶ権利があり、必要であれば対応する」とした。
ヘグセス氏は安全保障上の主要な問題に対する自分の考えを具体的に明示していないが、北大西洋条約機構(NATO)については明確に懐疑的な見解を示している。
共和党議員の中にはヘグセス氏を支持する動きもある。上院軍事委員会で共和党トップを務めるロジャー・ウィッカー議員はCNNテレビでヘグセス氏の国防長官起用について、「心配していない。一緒に働けることになってうれしい」と述べ、資質に問題はないとの見方を示した。共和党ではケビン・クレーマー上院議員がヘグセス氏は「素晴らしいやつだ」と述べたほか、テッド・バッド上院議員も「すごい人物だ」と評した。
トランプ次期政権 国家情報長官に元民主党下院議員のギャバード氏 「超党派の支持を得ている」
TBS NEWS DIG_Microsoft によるストーリー
アメリカのトランプ次期大統領は、新政権の国家情報長官に、民主党の下院議員だったトゥルシ・ギャバード氏を起用すると発表しました。
ギャバード氏は、2020年の大統領選挙で民主党の候補者レースに出馬しましたが敗れ、2021年に下院議員を退任。その後、保守寄りに政治姿勢を変え、2022年に民主党を離党していました。
今回の大統領選では、8月にトランプ氏の支持を表明し、その後政権移行チームに参加。9月に行われたハリス副大統領とトランプ氏のテレビ討論会の前には、トランプ氏の討論の練習相手を務めました。
国家情報長官への起用は、選挙戦での貢献を評価した論功行賞人事とみられていますが、トランプ氏は声明で「民主党の大統領候補だった彼女は、両党から幅広い支持を得ている」と強調しています。
トランプ氏、情報長官に元民主党議員のギャバード氏 「幅広さ」誇示
毎日新聞 によるストーリー
トランプ次期米大統領は13日、情報機関を統括する国家情報長官にトゥルシー・ギャバード元連邦下院議員を起用する意向を表明した。元々は民主党員で2020年大統領選の党候補指名争いにも参戦した経験を持つが、21年の下院議員退任後に保守寄りへシフトして、今年10月に共和党入りを表明していた。トランプ氏は「幅広い人材の登用」をアピールしたい思惑があるとみられる。
トランプ氏は、国務長官にマルコ・ルビオ連邦上院議員を起用する意向も正式に表明した。「米国のための力強い擁護者、同盟国の真の友人で、敵対国には決して屈しない戦士となるだろう」と期待を示した。【ワシントン秋山信一】
国務長官にタカ派のルビオ氏、情報機関トップは元民主党ギャバード氏
朝日新聞社 によるストーリー
米国のトランプ次期大統領は13日、新政権の国務長官にマルコ・ルビオ上院議員(53、フロリダ州)を指名したと発表した。共和党の重鎮で対中強硬派として知られ、ウクライナ支援には懐疑的な立場を取る。一方、米情報機関のトップとなる国家情報長官には、民主党の下院議員だったトゥルシ・ギャバード氏(43)を指名した。
米ニューヨークで10月27日、トランプ前大統領の選挙集会で演説するトゥルシ・ギャバード氏=AP
ルビオ氏は両親がキューバからの移民で、フロリダ州下院議員を経て2010年に連邦議会の上院議員に初当選した。
米上院共和党、院内総務にスーン氏 トランプ氏から一定の独立性
Reuters によるストーリー
[ワシントン 13日 ロイター] - 米上院共和党は13日、院内総務にジョン・スーン議員(63、サウスダコタ州)を選出した。米上院共和党トップの院内総務を史上最長の約17年間務めたミッチ・マコネル氏(82)の後任となる。
スーン氏が、ジョン・コーニン議員(テキサス州)や実業家イーロン・マスク氏の推薦を受けたリック・スコット議員(フロリダ州)を抑えて勝利したことは、上院がトランプ氏から一定の独立性を保つ可能性があることを示している。
スーン氏は穏健な制度派であり、党内に幅広く緊密な人脈を持つ経験豊富な議員とみなされている。
米財務長官ポスト、ベッセント氏に強力な後ろ盾-ルトニック氏も関心
Saleha Mohsin、Nancy Cook、Joshua Green によるストーリー
(ブルームバーグ): トランプ次期米政権の財務長官ポストを巡り「争奪戦」が表面化している。マクロヘッジファンドのキー・スクエア・グループ創業者スコット・ベッセント氏が重要な支持を得る一方、政権移行共同委員長ハワード・ルトニック氏が自らその座を狙っている。
事情に詳しい複数の関係者によれば、ルトニック氏が財務長官候補の1人として浮上したのはここ数日のことで、トランプ氏にとって驚きだった。ウォール街の重鎮ルトニック氏の名前が会議で提示された際、トランプ氏はルトニック氏が関心を抱いていることを初めて耳にしたと語ったという。
トランプ氏の支持者らはルトニック氏のアプローチについて、ブッシュ(子)氏の副大統領候補選考を担当し、最終的に自身が候補となったディック・チェイニー氏のケースになぞらえて否定的にみている。米投資銀行キャンターフィッツジェラルドの最高経営責任者(CEO)を務めるルトニック氏の担当者はコメントを控えた。
肩書を巡る内輪もめや権力闘争は、トランプ政権1期目の特徴だったが、プロセスに詳しい関係者の話では、今やそれは失格となる可能性がある。次期大統領は、同じ職を争う他の候補者を攻撃する候補者に寛容ではないという。トランプ氏の大統領首席補佐官となるスージー・ワイルズ氏は、トランプ氏の過去の選挙戦に比べ、よりプロフェッショナルなキャンペーンを展開したと評価されている。
トランプ氏に近い人物らは、政権移行の管理を任されながら選挙戦の最終盤にテレビやイベントでスポットライトを浴びたルトニック氏に腹を立てていた。
ルトニック氏はトランプ氏のための多額の資金集めに協力した。ルトニック氏は公の場で次期大統領の経済イデオロギーに同調し、関税の利点を宣伝し、財政赤字を削減してコスト削減によって政府を一段と効率的にするというトランプ氏の最新の呼び掛けを増幅させている。
事情に詳しい複数の関係者によると、ルトニック氏はベッセント氏の指名に反対している人々の1人で、関税を含む主要な保護主義的公約に同氏が弱腰だと主張している。これらの人々はベッセント氏について、トランプ政権1期目で財務長官を務めたスティーブン・ムニューシン氏に類似し過ぎていると警告している。
関税に関して生ぬるいとみる向きもあったムニューシン氏は、トランプ政権1期目の通商政策の一部に対する防波堤の役割を果たしていた。ベッセント、ムニューチン両氏は共に、民主党の主要な政治献金者である億万長者ジョージ・ソロス氏との関係が深いファンドで働いていた。
ベッセント氏は最近、英誌「エコノミスト」寄稿した論説で、「広範な関税」が国際貿易のバランスを取り戻す効果的な方法であると指摘した。
幅広い支持
ベッセント氏は、トランプ氏の長年の盟友スティーブ・バノン氏や、キリスト教福音派の有権者を動員する団体「信仰と自由連合」の創設者ラルフ・リード氏といったトランプ氏支持母体全体の幅広いリーダーたちから支持を得ている。
バノン氏は電話インタビューでベッセント氏について「歴史上のこの瞬間において完璧なスキルセットを備えている 」と発言。「債務問題は米国が直面する唯一最大の国家安全保障問題だ 」とし、「グローバルな資本市場に精通し、こうした市場で実際に取引し、市場を理解している財務長官が必要だ」と話した。
財務長官候補にはこのほか、トランプ政権1期目で米通商代表部(USTR)代表を務めたロバート・ライトハイザー氏や、米証券取引委員会(SEC)委員長だったジェイ・クレイトン氏らの名前も挙がっている。
トランプ氏はまだ人選について決定を下していないが、今週中にも財務長官の指名の発表が行われる可能性がある。トランプ氏の広報担当カロリン・リービット氏は「次期大統領は第2次政権を担う人々の選考を進めている。これらの人選は決定次第発表される」と声明で説明している。
原題:Bessent Earns Endorsements, Lutnick Jockeys for Treasury Post(抜粋)
--取材協力:Yiqin Shen、Jenny Leonard、Amanda L Gordon.
トランプ氏、軍幹部の粛清検討=私物化に懸念も―米報道
【ワシントン時事】米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ、電子版)は12日、トランプ次期大統領が米軍幹部を粛清するための委員会を新設する大統領令を検討していると報じた。意に沿わない軍幹部を解任しやすくする狙いがあるとみられ、政治的中立が求められる軍の私物化につながるとの懸念も広がっている。
大統領は米軍の最高司令官。報道によると、大統領令の草案は退役軍人で構成する委員会を新たに設置し、「不適格」と判断した幹部の解任を勧告する権限を与える計画だ。
特に粛清の可能性が高いとされるのは、制服組トップのブラウン統合参謀本部議長だ。黒人として米史上2人目の同職に就き、反差別運動「ブラック・ライブズ・マター(黒人の命も大切)」に理解を示す発言をしたことで知られる。
【解説】トランプ氏の人事で波紋 自身の裁判と国際情勢への影響は?
日テレNEWS NNN によるストーリー
日テレNEWS NNN
【解説】トランプ氏の人事で波紋 自身の裁判と国際情勢への影響は?
トランプ次期大統領は、国務長官に対中強硬派のマルコ・ルビオ上院議員を、司法長官には自身の熱烈な支持者のマット・ゲーツ下院議員を起用すると13日に発表しました。連日、波紋を広げているトランプ次期大統領が打ち出す人事について、日本テレビ・小林史国際部長が解説します。
◇
鈴江奈々キャスター
「トランプ氏が打ち出した一連の新人事を、どうみていますか?」
小林史国際部長
「一期目の時とは打って変わって、異例とも言えるスピードで重要な人事を矢継ぎ早に発表しています。来年1月の就任式を終えた瞬間から、すぐにトランプ氏の思い通りにことが進められるように、着々と準備を進めているといった印象です」
鈴江キャスター
「新たに発表になったメンバーもいますが、どこに注目していますか?」
「注目したいのが、司法長官として発表されたマット・ゲーツ下院議員です。共和党の中でもゴリゴリの右派で、挑発的な発言でこれまでも物議を醸してきた人物です。米メディアによると『下院議員の中でも最も嫌われている人物の一人』だとされています。また、性的人身売買の疑いで、司法省の調査対象になったことがあるといった人物です」
鈴江キャスター
「そういう人物をなぜ、司法長官に選んでいるのでしょうか?」
小林国際部長
「トランプ氏は周りの評判などを全く気にしない人なんです。とにかく、自分にどれだけ尽くしているか、忠誠心が最大の物差しです。熱烈なトランプ支持者であるゲーツ氏を司法長官という重要ポストに就け、司法省を思い通りに動かしたいという狙いがありそうです」
鈴江キャスター
「トランプ氏は自らが刑事訴追されていますが、そこへの影響はどうでしょうか?」
小林国際部長
「影響は甚大なものがあると思います。トランプ氏は4つの訴訟を抱えていますが、そのうち2つは司法省がトランプ氏を起訴しています。ただ、アメリカでは現職の大統領を罪に問うことはできないとされているので、これらの訴訟は取り下げられることになる見通しです」
「また、それだけではありません。トランプ氏は自らを起訴した特別検察官らを、これから徹底的に追い詰めて、復讐(ふくしゅう)するとみられています。そこで、自らに忠実なゲーツ氏を司法省のトップに据えて、司法省の内部でも、自分に逆らう人を徹底的に排除する可能性が高いとみられています。そういう人が司法省のトップに就くということで、司法省の職員らも、すでに戦々恐々としているとみられています」
桐谷美玲キャスター
「この人事は、もう決定なんですか?」
小林国際部長
「閣僚人事は議会上院の承認が必要ですが、ゲーツ氏を良く思わない議員もかなり数がいるので、承認は難航する可能性もあります」
小林国際部長「そして、この人事を受けて動き出したのがハリス陣営です。『トランプ氏が復讐(ふくしゅう)と報復の計画を実行に移すのを阻止しなければならない』と支持者に対して、さっそく支援や寄付を呼びかけるメールを送っています。ゲーツ氏が司法長官に就くと、政敵であったバイデン政権の人々への復讐(ふくしゅう)も始まるとみられ、民主党側も身構えているということです」鈴江キャスター「司法長官以外にも、注目される人事はありますか?」
「国務長官に正式に発表されたマルコ・ルビオ上院議員です。ルビオ氏は中国やイランへの強硬姿勢で知られ、ウクライナへの軍事支援には反対の立場で、ロシアに有利な形になったとしても停戦すべきだという主張の人物です。トランプ氏は声明で『敵対者には決して引き下がらない、恐れを知らない戦士だ』と評価しています」
鈴江キャスター
「国務長官と並んで、外交の要となる国防長官についてはどうでしょうか?」
鈴江キャスター
「国防長官にはピート・ヘグセス氏の起用をすでに発表しています。イラクやアフガニスタンでの従軍経験のある軍人出身で、その後、保守系のFOXニュースで8年間、司会者を務めた人物です。テレビが大好きなトランプ氏は、知名度の高いキャスターらを好む傾向があるとされ、言ってみれば非常にわかりやすい人事です」
「一方でロイター通信によると、トランプ氏らは国防総省の幹部らを大量に解雇する計画を進めていて、すでに軍幹部の解雇者リストが作成されているといいます。国際情勢がこれだけ緊迫する中、アメリカの外交安全保障の舵取りがどうなるのか、注目していきたいと思います」
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?