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フォートナイト紛争
フォートナイトがAppleと対抗する姿勢を見せるニュースが世間を騒がせています。
皆さんはこのニュースを聞いてどのように感じましたか?
以下に、私が感じたことをまとめたいと思います。
ニュース要約
Epic G.「Appleはん。課金の手数料、御社が30%も徴収するなんて取り過ぎちゃいますか?」
Apple「うちは一律30%でお願いしております」
Epic G.「うちも同じようなサービスを12%でやらさせていただいとるんですが、」
Apple「30%が妥当な相場となっておりますので、ご協力を」
Epic G.「ほな、こちらも考えさせていただきますわ」
そうして、Epic Gamesは、App Storeを通さずに課金できる独自のシステムを導入することを発表しました。それに対して、Appleはガイドライン違反でApp Storeからフォートナイトのアプリを削除してしまいました。
面白いのは、ガイドライン違反で削除されることを想定し、抗議するための動画を既に準備しているという力の入れよう。かつてAppleが1984年に、小説「1984」のオマージュする形で作成したCMのパロディとして、痛烈にAppleを批判する姿勢を示しています。
「1984」とは
「1984」とは、1949年に発表されたジョージ・オーウェルの小説。第2次世界大戦後、この世界への危惧としてディストピア作品の定番として知られています。小説内での独裁者として、ビッグ・ブラザーという人物が登場します。
ビッグ・ブラザーは誰か
かつてAppleが作成した「1984」をオマージュしたCMでは、当時のコンピュータ産業を独占していたIBMをビッグブラザーとして描いていました。
今回、まさに同じような構図として、アプリの利益を不当に高額な比率で独占しているAppleをビッグブラザーとして、Epic Gamesが皮肉っているCMとなっています。
新たな戦争の形
これは、今の時代の新しい戦争の形なのではないかと思いました。Googleもフォートナイトも、億を超えるユーザーを世界中に抱え、国家レベルの勢力を誇るサービスを世界中で展開しています。これはもう国家間の戦争に匹敵する規模の戦い。
もちろん武器を使って殺戮し合う紛争は、今もなお世界中で絶えず起きており、そのような戦争がなくなるということを言っているわけではありません。
ただ、今回のように、争いになることを始めから想定して、入念に準備した上で、ユーザーの支持を集めながら、一大勢力の牙城を崩していく動き。新たな戦争が勃発したようなインパクトがあります。
フォートナイトといえば、殺戮兵器を使って撃ち合うようなゲームで、親からすると『子供に遊んで欲しくないゲームランキング』の上位に入るであろうゲームですが、そのフォートナイトを作るEpic Gamesが、殺戮兵器を使わずに戦う新しい時代の戦争をの形で宣戦布告している構図は、非常に興味深いなと思いました。
勝者は?
Appleが悪者という構図を作り、「ユーザーの力を結集させてAppleから勝利しよう」という企てによって、Appleに対して特に不満のないユーザーたちがフォートナイトで遊びたくても遊べない状態になってしまったのではないかと思います。このことは、私からはEpic gamesが自分たちの利益を優先した行動に見えてしまいました。
最近、世界中で勢力を伸ばして人気を博しているEpic Gamesが、少し調子に乗った行動に出たように思いました。
また、今回の騒動は、中国のTencentがEpic Gamesの40%の株を保有することから、アメリカでのTikTokの禁止令の直後ということもあり、昨今の米中の軋轢が少なからず影響しているように感じてしまったのは、勘ぐり過ぎでしょうか。
いずれにしても、今後の動向が注目されるニュースとなりました。
余談
世界的なニュースの関心度は高いですが、私的には、フォートナイトにはまった息子によって乱された家族の平和を取り戻すことが喫緊の課題です。