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【空想】イデン /キャラ設定

ダイーラ(ユニジ・ダイーラ)

母ライラのあとを継いでクレブ城に勤務する26歳女兵士。通勤はライラの送迎で。ダイーラは朝9時に出勤するとまず、ロッカーで甲冑に着替える。業務はまず、全体での朝礼と朝の剣の稽古から始まる。それが終わると各自、城内を警備する業務にあたる。12時から、60分間の休憩。休憩室で、持参している弁当を食べ、同僚のシグルと談笑するなどする。午後の業務も警備が主である。17時まで仕事をして、終わると私服に着替えてまたライラの運転で帰ってくる。

帰ってくると、家にはオニオ村出身で元旅人の青年イデン(アデリー・イデン)が居る。現在ほとんどニートなイデンは遅い時間に起きるから、帰宅した時に初めてダイーラはイデンの顔を見ることになる。仕事をしていない時は、ダイーラは猫とガーデニングが好きな普通の女の子。車の運転はできるけど苦手で、休日に練習している。ダイーラの家は母子家庭で、現在の家族はライラとイデン、それに猫。常に身につけている、いつかのライラからの誕生日プレゼントだった、銀色のペンダントが宝物。イデンとは恋仲になりそうでならなかった。実は、二人とも知らないことだが、イデンの父とダイーラの父は親友だった。

セリフ例

「ああ、また月曜日か、嫌だな」
「仕事は好きだけど、できればずっと家で猫を触っていたい」

イデン(アデリー・イデン)

クレブからとても離れた田舎の過疎の村、オニオ村を3年前の秋に出発し、以来ずっと長い旅をしてきた。基本は歩いて、時には船や電車を使って。旅の目的はただ一つ、限界集落と呼ばれる故郷を復興するための知恵と知識を学ぶため。だったのだが……。

目的地の一つだった、図書と医療の国サロニアで知り合った知識人、ルートが言うには、「限界集落を救いたいって? 若い人がどんどん出て行くから限界集落になるのに、君だって故郷を出てきているじゃないか。」、「見捨てるに限るよ。限界集落は。一発で人で賑わうようになる画期的な方法なんてありゃしない。そもそも社会的機能を維持することすら難しいんだから、何をしたって無理だ。君も故郷以外のどこかに自分の居場所を作れよ。そうやって生きている人の方がずっと多いよ」だがこの時イデンが手に取っていた本には、「限界集落はアートプロジェクトで再興しよう!」と書かれていた。イデンには少し考えたいことがあった。

サロニアをあとにして、向かった次の国こそが、商業の国クレブだった。車窓から見える活気のある城下町、そして不便だけど景色の良い郊外。イデンはこの国に惹かれた。謁見のため城を訪れた際に、警備をしていた騎士ダイーラに初めて会った。正装でないと入れない謁見の間に入るため、蝶ネクタイを貸してくれたのがダイーラだった。返却のついでに、もう手持ちの金がなく宿屋に泊まれない、どこかで金を稼げるところはないだろうかと尋ねると、ダイーラは自分の家に泊めてくれると言った。この国では、旅人を特に歓迎する風潮があったのだ。ダイーラの勤務が終わってから、イデンはダイーラと共にライラの車に乗り、ダイーラの家へ。彼女らは、何日も泊まって構わないと言ってくれた。こうして、イデンはダイーラの家にて、考えたいことを思案する日々を始めたのである。

セリフ例
「僕は村を出ない方が良かったのかな。でもそれでは何も変わらないままだった」
「もしダイーラが僕の居場所を、永久にこの家の中に保証してくれるのならば、僕はきっとその厚意に甘えてしまう」

ライラ(ユニジ・ライラ)

ダイーラの母。もとクレブ城兵士だったが、結婚を機に退職した。しかしその後、旦那は理由あって帰らぬ人となり、一人娘のダイーラを女手一つで育てることとなった。ダイーラが生まれてからは短時間のパート勤務の仕事に転職した。市場の売り子として仕事をしながら、子育ての時間もお金もバランスよく確保できるような生活に切り替えた。たった一人で、苦労はしたが、苦しいことばかりではなかった。

ダイーラが一人前の大人になってからも、もともとの仕事に復帰することは未だなく、パート勤務も退職した。現在はお家の人として、一家の稼ぎ手である娘を支える。自分のあとを継いでクレブの守り手となった娘を誇りに思っている。娘がある日突然連れてきた旅人の青年、イデンと、ダイーラが結婚してくれればよいのにと考えている。現在50代半ば。

セリフ例

「ダイーラ、お弁当、できてるよ」
「これはね、お父さんの形見なの」

ダイスケ(ユニジ・ダイスケ)

ダイーラの父。金融関係の仕事をしていた。ダイーラが生まれる少し前に、深酒によるアルコール中毒で死去。

ルーン(ルーン・ロムリア)

イデンの父。世界中を飛び回る仕事をしていて女たらしのため、全世界各地に、彼と性的肉体関係を持った女性たちがいる。イデンの母イデアもその一人だった(彼はオニオ村をその時のたった一度しか訪れたことがなかった)。もちろんどの女性も、ルーンとの子供を産んでしまったから一人で育てることや、中絶することを迫られた。ルーンは今も、どこにいるのか誰にもわからない。唯一、彼のことをいつも知っていたのは、ダイーラの父、ダイスケだった。

シグル(イエラ・シグル)

ダイーラの同僚の女兵士。ダイーラとはプロフを交換するほどの仲。

メシコ

13歳。天空人の王女クリスタと狩猟民族の男性の息子(だが、父親似であるため天空人特有の特徴はほとんどないし、空も飛べない)。

クリスタだけでなく父親にまで捨てられ、地上にひとりぼっちだから、格闘技の巨匠に弟子入りして強くなろうと、一人で都会に出てきた。誰よりも強くなれば、父も認めてくれるに違いないと思った。でも、そんな時に、父が死んだという知らせが入ってきて、本当にひとりぼっちになってしまい、強さは寂しさに関係がないのだと知った。天空の地グロウウィアにいる母に会いたくて、でもその方法がなくて、都会の街の夜空を見上げて一人泣いているところを、旅人イデンに声かけられた。イデンは、ダイーラの家での、1年間に及ぶ長い思索に終止符を打ち、自分の力では故郷を再興できないとの結論に至り、帰郷することを決めた、その帰路の途中だった。メシコの話を聞いて、イデンは帰る前に、まずこの少年を連れて天空の地グロウウィアを目指すことを決めた。図書と医療の国サロニアで、誰も相手にしていなかったが、演説で天空への行き方を話していた老人がいたことを思い出したのだった。つまり、天空の地へは、世界のどこにでもあるような高いタワーに登って、塔の最上階から、虹の橋を渡って行くらしいことを。そのためには、その老人が群衆に向かって売っていた「虹の靴」(虹の上を歩ける靴)を手に入れなければならないため、イデンはメシコと共に再びサロニアを目指すこととなるのだった。


(未完)

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