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クラウドノオト

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クラウドの音、Cloud Note、Cloudnaut。クラウドコンピューティングと仮想化、周辺技術や文化のnote。 (マガジン「仮想化&クラウドInfo.」から改題)
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#クラウドコンピューティング

Google Cloud認定Professional DevOpsを取得した

昨年末に、Google Cloud認定プロフェッショナルCloud DevOpsエンジニアを取得しました。認定証はこちら。そのほかの取得資格は、とりあえずLinkedin参照で。 Google Cloud - Professional Cloud DevOps Engineer Google Cloud認定プロフェッショナルクラウドDevOpsエンジニア正式名称で言えばこう。もっと言えば英語表記が正式なんだろうけど。 Google Cloudでは独自の認定資格、いわゆる

クラウドネイティブから見たクラウドの小史

Linux Foundation傘下に、クラウドネイティブを定義したりそれに関連するプロジェクトをホスティングする、CNCF(Cloud Native Conputing Foudation)という団体があります。ここで2020年までエグゼクティブディレクターを務めたDan Kohn氏による「A Brief History of the Cloud」というスライドを見つけたので、内容をまとめてみます。 クラウドの小史仮想化されていないサーバー:Sun(2000)。アプリケ

公式解説前に想像する「AWSの生成的AIサービスの強み」はコストと環境負荷

ChatGPTを中心にいま最もホットな話題、生成的AIサービスの分野に、先週末はAWSが「Bedrock」というサービスを投入して参戦しました。ユーザーグループイベント情報でおなじみの「AWSユーザーグループ勉強会情報 4/17-5/1|NUMAGUCHI, Shigeru|note」では「今週はAWS Summit 開始で勉強会はすくないですが、AI/ML支部が熱いです」と今晩のAI/ML支部イベントが推されていて、さっそくAWSの中の人からこの辺りのセッションがあるようで

no-reply@signin.awsのメールが本物だった

メールボックスを確認すると「Requirement: Create a new Amazon Web Services password(新しいAWSパスワードの作成が必要です)」というメールが来ていた。差出人は「no-reply@signin.aws」。よくできた攻撃メールだと思ったのだけど、本物だった。こんな内容だ。 AmazonとAWSに同じID、同じパスワードでアクセスしている人に、パスワード変更を指示している。 console.aws.amazon.comからA

2022年のクラウド市場概況

「2021年のクラウド市場概況」同様、今年も昨年後半以降に出たSynergyグループのプレスリリースから、クラウド市場のシェアについておさらい。サマリとしてはこんな感じでしょうか。 クラウドインフラ(≒Iaas/PaaS+ホステッドプライベートクラウド)市場は年間1,950億ドル(+29%成長) Amazon、Microsoft、Googleのトップ3がさらにシェアを伸長 Next 20企業群やそれ以降のロングテール企業群も、シェア低下の一方で市場成長に支えられ売上総額

AWS認定Solution Architect Professionalを取得した

連日同じようなことを(幸運にも)書いてるけど、AWSの上位資格、Solution Architect Professionalにも合格してしまいました。 GCP資格取得で年内は終わりと思いつつ、翌日終了の再受験無料キャンペーンに間に合わせるため、12月14日に午前中は来年2月に失効するSolution Architect Associate(略称SAA)、午後に初挑戦のSolution Architect Professional(略称SAP)とダブル受験。SAAだけ受かっ

クラウドのコアコンセプトと偽物のクラウド

SalesforceのCRM、GoogleのGMailとGoogle Map、AWSのS3とEC2といった当時広まりつつある何か新しい潮流について、エリック・シュミット氏が「クラウドコンピューティング」と呼んだのが2006年、NISTと呼ばれる米国立標準技術研究所が「The NIST Definition of Cloud Computing(NISTによるクラウドコンピューティングの定義)」を公開したのは2011年でした。 Web2.0と同様に裾野が広がり続け全体像をつか

DevBizOpsとCPU増強の費用対効果

今週初めに問合せ対応で「CPUリソース増強の費用対効果」を相談された。その時考えたことが、一昨日のAWS Innovate Modern Appication Editionのオープニングセッションで話されていた「DevOpsの共通言語づくり」「メトリクスをBizも関与して決めていく」ということと同じというか、表裏の関係だと気づいた。そんなDev・Ops・Bizで決める監視項目の話を書き留めておきたい。 CPUリソース増強の効果って… ある社内システムの運用部門から、こん

CCoE(Cloud Center of Excellence)ってなんだろう

ゴールデンウィーク直前に、漠然と「CCoE:Cloud Center of Excellenceってなんだろう」と考えていました。「組織内のCloud利用の中核組織」と言ってみても「つまりそれって何」と自分で思ってしまうのです。これは今後も継続的に考えていくことになると思うのですが、入り口段階として参考リンクとメモを残しておこうと思います。 CCOEのまとめ記事以下の2件は、コンパクトなまとめとしても、また各種情報へのリンク集としても、非常に参考にさせていただきました。

2021年のクラウド市場概況

昨年後半に出たSynergyグループのプレスリリースから、クラウド市場のシェアについておさらい。サマリとしてはこんな感じでしょうか。 クラウドインフラ(≒Iaas/PaaS)市場は四半期売上420億ドルに成長 Amazon、Microsoft、Googleのトップ3がさらにシェアを伸長 Next 10企業群やそれ以降のロングテール企業群も、シェア低下の一方で市場成長に支えられ売上総額は拡大 クラウド市場全体(インフラ、SaaS、ソフトウェア&ハードウェア、データセンタ

すべてのAWSリージョンは3AZ以上に

3月にはAWSは大阪リージョンを正式リージョン化し、現在も6リージョンを準備中です。これは「地域」の追加ですが、それより小さいエリアを指す「アベイラビリティゾーン(Availability Zone:AZ)」追加の発表も、今月初めにありました。北京リージョンに、3つ目のAZが追加されたという発表です。 個人的には、リージョン追加の発表より北京リージョンへの3つ目のAZ追加の発表の方に、「ついに」という思いを持ちました。 北京リージョンの3AZ化まずリージョンとAZの関係を

まだ「ペット vs 家畜」と言いますか?

※公開後の追記があります。末尾参照。 4月1日にかこつけて、ちょっと与太話を書いてみようと思う。テーマはクラウド界隈で広く知られている「ペット vs 家畜」という表現だ。与太話とはいえ「僕は本気でこれを書いている」と言っておくが、まあそれは言ってみてるだけの嘘だ。エイプリルフールだしね。ちなみに「僕は本気でこれを書いている」と「嘘だ」のどっちがエイプリルフールのネタなのかは皆様の判断にゆだねる。 「ペット vs 家畜」の来歴クラウドコンピューティングの世界では、「ペット

AWS大阪リージョン ファーストインプレッション

今週、AWS大阪リージョンが正式に開設されました。これまでのローカルリージョンの期間は選ばれた人(申請制製で審査あり)しか使えなかったので、なんなら「ついにGA(一般公開)」と言ってもいい気がします。目についた範囲での情報と軽く触ってみた感想をまとめておきます。……みたいなのは最近はファーストインプレッションじゃなく「使ってみた」「やってみた」とかいうのかな。まあどちらでもいいですね。 AWS大阪リージョンとは AWS アジアパシフィック(⼤阪) リージョンは⽇本で 2 番

クラウド時代と競技プログラミング

この1週間ほど、社内イベントで開催されているプログラミングコンテストにエントリーしてみました。昨年1月に独習・速習したPython、使わずに1年いたらすっかり忘れてたので、いい復習機会になっています。 最初のうちはやりたい処理をそのまま書いていけばクリアできるけど、徐々に処理時間制限1秒との戦いが始まります。言語組込や標準ライブラリの持つリッチな関数を捨て、ループ処理と四則演算やら文字列処理やらで地味に自前実装します。自前ループ処理を眺めていると、大幅に処理回数を減らせそう