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吃音者は隠し上手
あなたの周りに吃音者はいますか?
あまり印象にないですよね。
でも実はいますよ。
今回は「吃音者は隠し上手」というテーマでお話をします。
1、あなたの周りにも必ずいる吃音者
吃音者は100人に1人いると言われています。
朝会社に出勤し、1日仕事をし、電車に乗って帰宅する。
お昼ご飯はコンビニに買いに行き、夜ご飯の材料をスーパーに買いに行く。
こんな極めて平均的な1日を送れば、100人とは確実にすれ違っていますよね。
その中の誰か1人が、吃音を持っています。
小学校、中学校、高校、大学と過ごしてきたならば
その中に確実に吃音の人はいます。
でも、もしかしたら
「俺の周りにはいなかったよ」
「私の友達に吃音はいないわ」
と思う方もいらっしゃるかと思います。
冒頭に述べた通り、100人に1人は吃音を持っています。
なのでいないはずは無く、確実にいます。
それなのになぜ気付かないんでしょう。
それは
「吃音者は吃音を隠すことが上手」だからです。
2、吃音を隠す1秒前
吃音者は「予期不安」というものを感じる時があります。
次喋ろうと思っている言葉は、詰まりそうだな、心配だな、と不安になることのことです。
予期不安が生じた時、大きく分けて
①どもってでも言う
②別の言葉に言い換える
③言うのをやめる
の3つの手法を取ることが多いです。
①はそのまま。どもってでも言うことです。
②は例えば、
「そこの携帯とって」とお願いする時に
携帯の「け」でどもりそうだと予期不安を感じました。
なので「携帯」という単語を「スマホ」や「iPhone」、「電話」に言い換えるんですね。
「そこのスマホとって」
「そこのiPhoneとって」
「そこの電話とって」
意味も大して変わらないし、どもりもしないので問題はありません。
ただ、自分が言おうとした言葉が言えなかったという「失敗の経験」が残ってしまうんですね。
最もとりたくないネガティブな手法が③言うのをやめることです。
予期不安が生じたから言うのをやめてしまうことです。
問題解決にならないから、この方法はおすすめできません。
僕は①どもってでも言うことがおすすめです。
言うのをやめてしまったら、いつまで経っても自分を理解してくれる人は現れないんですね。
だからどもってでも言っていきましょう!
3、吃音者の見抜き方
このように吃音者は予期不安が生じた時、どもりそうになると、それを隠します。
1日に何回も予期不安は生じるので、どんどん隠すことが上達します。
上達すると、まるで自分は吃音者ではないように見せかけることができるようになります。
だから100人に1人いるはずの吃音者が、なかなか世に現れないのです。
でも吃音者は、他の吃音者がいかに予期不安からどもりを隠そうとしていても、なんとなく理解できることがあります。
僕も週に300人程度の子どもたちと接しているが、吃音を持っているかな?と感じる子どもは多くいます。
同じ子とは1週間に1時間程度しか対面しないが、丸一日一緒にいる保育士さんより吃音を見抜けたりします。
みんな敏感なんです。
会話のとき、なんだか回りくどい表現をしていたり、違和感を感じるワードチョイスがあったら、もしかしたら吃音者かもしれません。
言葉の言い換えをしている可能性があります。
注意深く話を聴いてみてくださいね。
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