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多色プリントに最適な【転写プリント】をご紹介!

皆さんこんにちはカワシマです!

今回の投稿はお久しぶりのプリント関連です。

これまでシルクスクリーンプリント・昇華転写プリント・インクジェットプリントと3種類のプリント手法を紹介しました。今回はそのどれでもない、今まで一度も触れてこなかった「転写プリント」のご紹介です。

転写プリントと聞くと昇華転写と同じなのかな?というイメージを持たれる方がいるかと思いますが全くの別モノになります。
早速お見せしたほうが早いと思いますのでこちらをご覧ください。

転写プリント前のシート(フィルム)の状態

これが転写プリントで必要な「シート(フィルム)」です。このシートを熱プレスで圧着させるプリント手法を転写プリントと呼んでいるんですね。
さらにこの転写シートはこれまたいろいろな種類があるわけなんですけども、、、初めなので2種類に絞って見た目の違うものをご紹介します。

使用するのはこのシートのデザイン、2種類ともこちらのデザインを使いましたので違いを見ていただきます。これはイラストレーターで作ったデザインですけど、スマホで撮った写真とかでも転写プリント可能です。
ではいこう!

【従来の転写プリント】

シールではなく熱圧着させるので洗濯でも剝がれにくい

一つ目の転写プリントを行ったものがこちらでございます。
シートを作成する機械の特性でもあるんですけど、細かい部分があるとデザインピッタリでカットすることが難しいのでこのように輪郭がつきます。この輪郭は生地色に合わせて色を決めますので、今回は白色の生地だから白色の輪郭という感じです。
ただし、少し大きめのロゴだったりもともと輪郭がついているような柄だったり、デザインによっては輪郭無しでシートを作れるときもあります。個人的な好みですけど1色で構成されているロゴだったりするとこの光沢がいい感じに映えてくれるんですよね~。

【DTF転写プリント】

従来と比べて発色は無く、インク感がある

お次はこちらの転写プリント。通称「DTFプリント」と呼ばれています。
先程の転写プリントが
シートにプリントをして、不要な部分をカットして出来上がったシートを圧着する」流れです。
それに対してDTFは
フィルムにプリントをして、プリント部分のみが剥離して圧着される」流れなんです。フィルムにプリントされた部分、プリントそのものが転写されるから輪郭という概念が無いんですね。だからDTF「Direct to film」と呼ばれています。
さぁここから2つを見比べていきます。

左が従来の転写シート、右がDTF転写シート

一番目につくのは発色の違い、それと輪郭の有無ですね。シートを作る機械がそもそも違うので色味の違いはご容赦ください・・・。
シート自体を圧着している左側は光沢というか、発色があります。右側のDTFはシートではなくプリント自体が転写されるので光沢、発色はありません。輪郭の有無は先ほど説明したとおりですね。
触り心地はどうかというと・・・シートの方は写真で伝わるか分かりませんが「あ、シートだね」という感じ。DTFはどちらかというとラバープリントに近い触り心地ですね。つるつるしているというよりは、少しインク感がある感じ?プリントがそのまま転写されてるからそりゃそうだっていう感じなんですけど。。
硬さは微妙にDTFの方が柔らかいです。

ここまでくると「DTFの方が良いじゃん!」ってなりそうなところですけど、これ見て下さい。

闇落ちしたカワシマ

これ、インク自体が乗っているイメージだから指と爪でガシガシ擦るとそげ落ちた感じになります。
一方シートはツルツルしてるし、多少擦れたところでなんの影響も受けないんですね。
耐久性でいうとシートの方が若干上かなという印象・・・ですが!
そもそもこんな風にプリント部分をこすること自体がタブーです。転写に限らず、全てのプリントされている衣類には「プリント部分はこすらない」「タンブラー乾燥禁止」などのアテンションがついてます。刺繍もエンボスもプリントも永久的に持続する加工ではありません。扱い方一つで劣化のスピードは加速していきます。
今回は比較するために強くこすっただけなので、普段使いする上では特に問題ないプリントです。不安な方はユニクロのネーム部分を見てもらって。ユニクロの衿ネームも今はDTFプリントが主流になってきています。世界的に注目されている手法なので、その点は安心してもらえるかなと思います。

【転写プリントのメリット】

ご紹介した2つに共通する内容なんですけども、メリット1つ目!転写プリントは版代等がかかりません!
もしこれをシルクスクリーンプリントしようとすると、色が11色使われてるので11版作成しないといけないんですね。工場ごとに版代は違いますが、これだけでもう60,000円くらいはかかりますから。50枚くらいのロットだったら版は作らずに転写プリントにした方が安くなります。たとえ1000枚あって1着あたりの版代60円だ!となっても、11色分刷っているうちにどこかしらでプリントのズレが生じる可能性は十分にあるわけです。多色であればあるほど、この転写プリントの有用性は高くなってくるわけです。

メリット2つ目!
インクジェットであれば綿、昇華転写であればポリエステル限定とお伝えしてきましたが、転写プリントは対応素材に縛りがほとんどありません。綿でもポリエステルでも、ものによってはナイロン生地にもプリント可能です。注意したいのは、転写プリントは熱プレスを使うのでポリエステルなんかだとプレス跡が消えにくい可能性があるのでその点はご承知おきください。
綿のプレス跡はほとんど消すことができます。

いかがでしたでしょうか?
この2種類の転写プリント以外にもカッティングシートを使ったプリントだったり、光沢を抑えたシートが存在したりとまだまだ転写プリントには種類があります。
追々、ご紹介することができれば良いなと思ってます!
転写プリントについてのお見積りや詳細に関してはHPのお問合せフォームからごお願いします!

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